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2004/08/14(土)
ガリア・・・!?
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オリンピック開会式で、目から鱗。 ギリシャ語の国名とアルファベット順の入場。 フランスはガリアっていうのね〜。「フランス」とは全く違う、堅いイメージ。フランスパン→ガリアパンとなったら、硬〜い雑穀田舎パンって感じ。 日本も≪E≫の国名に挟まれてたから、きっとヤパンなどといわれていたのだろうなあ。…私は、国名や国民を思い浮かべるとき、語感のイメージに囚われていたことに気づいちゃった。 前にポルトガル語で、ドイツをアレマーノ、イギリスをイングラテーハというのを聞いたとき以来の目から鱗でした。
202の国と地域。 もう私は、いまさら地球をセグメント化することのほうが無意味、って思っていたので、オリンピックで国別対抗で闘争心を煽るってのもあんまりいけてないなあと思っていた。
108年ぶりにアテネに還ってきたオリンピック。選手は1万人に。 開会式をテレビで観た。(テレビ見たのは一ヶ月ぶり位!) ギリシアの4700年の歴史絵巻をビジュアル化したショウは、黴臭い≪哲学・歴史≫を全面に表現し、遺伝子=DNAまでつなげた。原点回帰させることによって、逆にみずみずしく迫ってきた。常に自分の所に還って来るようなシンプルなテーマ。 自らも「踊る」若い空間演出家によるだけあって、パフォーマンス陣のスローモーションのような肉体の美しさが印象に残る。とくに立方体の上をバランスしたシーン、よかったなあ。絵巻風ロボットみたいなのはちょっと可笑しかったけど。
そう、国威発揚とか、一致団結、とかじゃなくて、崇高なものにささげる表現としての心、技、体。 美の競演。ハーモニーの快。 ショウでは、それを強調していたような気がする。 人間、忘れちゃいけないものがあるけど、な〜んだ。憶いだしてごらん、てな。
それから、ビヨークが歌った。 歌の内容は、ユングの言う原型のアニマそのもので、すべてを呑み込むこわ〜い母性本能全開、のガイアでもある。 …周りの猛者たちから聴こえそうな、こんな声、「どんなに武勇伝を語ったって、所詮俺達は観音様のてのひらで遊ばされてるみたいなものですよっ!」 アスリート達を本当に全て覆ってしまう大気圏のようなビヨークのスカート。
ちょっと自慢しちゃお。以前オリンピックで演奏した喜納昌吉さんとは去年日比谷の野音で握手した、スティングとは何度か会って話したこともある(ボスでもあったものね)、で、ビヨークは昨年のフジロックで裏山から(笑)結構間近に観た。それぞれボーダーレスな人たちだわ。
そういえば、一昨年、サッカーのワールドカップ熱の冷めない時期に、世界で一番ピンぼけなコメントをTVで見て仰天したのを思い出した。 「観客席にいる君たちもフィールドに降りて、さあ、本当の戦いを始めましょう」と興奮気味に、楽しそうに、イラクに派兵を促すアーミテージ君。スポーツマンを敵に回しているな、と思ったのは、わたしだけ? 戦争を全て止めて行われた古代オリンピックに象徴されるように、スポーツ大会は戦争を避けようという意識とともにあったのじゃ? 番組内で誰も異議を唱えなかったのにはもっとびっくしだったな(sigh...)。
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