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2006/01/16(月)
琥珀色
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紅茶の色、おちつきます。 やっぱり、茶色はすきです。 お茶のお供に小噺をひとつ。
大雨だった先週末、ブーツをみつけました。 とある商店街の靴屋さんの店先には白やピンクなど、スニーカーや明るい色のレザーの靴が並んでいるなか、一足だけ茶色というか黄土色にちかい本皮のブーツがその台の上に乗っていました。 高そうだなあ・・・でも値段を見ると半額と思しき特価になっています。お店の人が来て、その時私の履いていたスニーカーを、めづらしいですね〜と声をかけて下さったので私も気さくに話しました。 その時履いていたのは10年以上前に神田で見つけた色鮮やかなもの。 ルーマニア製。確か今は無きロミカというメーカーのものですが底のゴムが実に丈夫でいっこうに擦り減る気配も無く・・・あと20年位は余裕で履けそうな優れモノです。 すると、東欧の靴はいいですね、と同意して下さり、特価を更に1000円安くしてくれました。このブーツのカカトが減っちゃったら直す分くらい値引きしますよ、となんともお優しい。
普通の買い物でこんなに気持のよい応対をしてくれる人に会うのはめったにないこと、そんな風に思い、心が躍りました。
そのあと、私は、日本画展の会場手前にいた。招待券を見知らぬ老夫婦によかったら余った一枚ですけど・・・とバトンを渡す気分で差し上げる。ちょっとだけ勇気がいる。 「いくらなの?」と聞かれて、一瞬私は?? いえいえ、差し上げます、どうぞ。 そういうとなんだか偉くにこにこしてくれて、その薄茶色の四角いバトンを無事渡せたと、私はひそかに悦に入ったのでした。 おしまい
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