今日の出来事
大した事は書いてません。
とりあえず記録的に…
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2004/12/25(土) Happy Merry Christmas!!
結局イレブンでお菓子を大量にと、フローズンカクテルなるものを買って(グラス付き)一人で今夜は一周年の記念更新、最後の詰めに入ります。

鬼のように忙しいので(後四時間か…)、短編連載だけ書いておきます。
気が向いたらあとで追記します。


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「 Snow Magic 」 ★4★


 カコン。夜、妙な音が耳に付いた。
「ん…?」
 声が出せると言う事に、まだ少し慣れない…普通の生活を、これでやっと送れると言うのに。
 カコン。また、妙な音。訝しげに日夏は身体を起こし、ベッドの周りをぐるりと囲む白いカーテンを、そっと開けてみた。
 6人の患者が入れる大部屋だが、日夏の他には誰もいない。六つのベッドの内、五つがからっぽ。
「…何の音だったんだろ」
 気が付けば、音はもう聞こえない。静寂だけ。
「はぁ…」
 小さく息をついて、日夏はベッドにもぐりこんだ。夜がこんなに寂しいものだとは、思わなかった…だっていつも、彼が横にいてくれたから。
 …あれ?
「あいつも、入院患者だったのかな?」
 もぐりこんだベッドの中で、小さく呟く。だとしたら、行くと言うのは退院という意味なのだろうか?まぁ、それなら納得も行くが。
「なら…」
 なら、またいつか、どこかで会えるかもしれない…クリスマスだと言うのに、日夏の心はどこか薄暗い気持ちでいっぱいだった。
 カコン。唐突に、さっきと同じ音が響いた。静かに、再度起き上がる。そっとベッドを降りると、裸足のままでカーテンを開けずに下をくぐって病室を後にした。
 カコン。一定かとおもえば、音は結構不定期に鳴る。

 ───何の音だろう?

 遠くから、でも近くから。音の距離感がつかめないまま、暗闇の中を歩く。
 気が付けば、そこは屋上だった。
「う、わ…寒」
 冷たい風、そして、凍りつきそうな空気。思わず身体を縮み込ませた途端、何かが日夏の肩にかけられた。
「え?」
 驚き振り返ったそこには…彼がいた。
「日夏、風邪ひくよ」
 彼は白いモコモコのついた赤いコートで、大事そうに日夏を包んでいた。
「これ…きみの?」
 赤い、コート…まるで
「そうだよ」
 サンタクロースみたい。そんな事を思いながら、日夏はふと気が付いた。屋上に、無数の何かが並べられている。
「何…これ?」
 いびつな形の、手のひら大の…何か。訝しげに彼に問うが、彼はただただ、悲しげな視線を日夏に向けていた。
「別れるには、遅すぎたみたいだね」
 ひたすらに、悲しげなまなざし。
「え?」
 
「僕、サンタの修行中だったんだけど、トナカイの引くソリから落っこちちゃったんだ」

 唐突に彼が言った。
「は?」
「信じられないかもだけど…そうしたら、日夏、君にぶつかっちゃって」
 彼が何を言っているのか、よく分からない。
「あのね、サンタは本当は、あまりこっちの人間には関わっちゃいけないんだ」
 彼は言う、人と関われば、その人の命を縮めてしまうのだと。
「ソリから落ちた僕にぶつかった日夏は、声を失ったんだ」
 …声を失ったのは、いつの事だったろう。確か数年前のクリスマスの、一ヶ月前だった。
「それ…何の冗談?」
 彼は悲しそうに、微笑んだ。
「僕は…日夏にぶつかってしまって声を奪ってしまったのに、日夏から離れられなくなっちゃったんだ」
 恋をしたからと、彼は続けた。
「日夏と離れたくなくて僕は…犯してはいけない過ちを犯してしまったんだ」
 今日は、クリスマス。
「三年も日夏のそばで暮らした。帰ろうと思えば帰れたのに…」
 日夏のそばにいたかった…涙がはたりと、静かに零れ落ちた。
「…私、死んじゃうの?」
 日夏の言葉に、彼の肩がびくりと動いた。
「…なぁ〜んだ、そっか、そう言う事か」
「え?」
「私、気にしてないよ。だってずっとそばにいてくれたんでしょ?」
 じゃぁいいよ。日夏は笑った。

 カコン。カコン。カコン。
「ねぇ、これ、何?」
 屋上に敷き詰められた妙なものを指差して、日夏が言った。
「帰るための道を作ってるんだ」
「サンタの国に帰るのって、大変なんだね」
 隣で、日夏は彼の作業を手伝っていた。
「僕一人なら、こんな事をする必要はないんだ」
 日夏と…そう言って、口を閉じた。
「私も、行くの?サンタの国に」
 黙ったまま、こくんと頷く。
「そっか、じゃぁ、死ぬのも恐くない」

 道が出来て、日夏と彼は、サンタの国に行った。クリスマスの翌日、屋上で、赤いコートを肩にはおった日夏が、冷たくなって発見された。

 Merry Christmas…サンタの修行中の彼は、隣を歩く日夏に小さく囁いた。
「ずっと一緒だね」
「うん」

 彼は、なりそこねたサンタ。死神と云う名の…

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良し!(笑)
無理やり終わらせた。
クリスマス短編連載なのに…暗っ!!(笑)


26日が一周年記念なので、前に日記で予告してたました、三名様限定リクを、WEB拍手にて受け付けたいと思います。
日付が26日になってからですよ?
25日の23時とかにあるのは該当しませんから。


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