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2005/11/10(木)
よかったね・・・
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まだまだ春じゃありませんよ。 こんにちは、けーすけです。
3コマ目の授業の中休み。 検定の過去問の最後の一問で詰まってたので、気分転換に屋上に出てタバコに火をつけようとしました。 ふと、横を見ると見慣れない人が座っている。
タバコを吸いにくるのはほぼ固定メンバーなので、普段はいない人がいるとすぐにわかります。 それ以前に、校内でも見かけたことがない人でした。
その人が立ち、僕に近づき 「ここの生徒さんですか?」 と。 僕は、はぁ、そうですが。と返すと 「実はモグリに来てましてね、なんか面白い授業ありませんか?」 と、聞いてきました。
あぁ、この人はたぶん来年度、入学を希望してて様子見に来たんだろうな、とすぐに思いつきました。 しかし、 「モグッたって、すぐにばれると思いますよ。一クラスの人数少ないですから。」 と返すと 「そうですか。あの、こういうのあるじゃないですか。」 と、僕に来年度の入学願書を見せました。 「ここに友人紹介制度ってのがあるじゃないですか。ここに名前書いてくれません?」 と。
まぁ、この辺でコイツ、なんかおかしいな。とは思ったんですよね。 ぱっと見、年は30行かないくらいか。 中肉中背。面長。 どう贔屓目に見たって好青年には見えず。 ヨレヨレのトレーナーにやけに腰の低いところにベルトを締めているジーンズ。 腰パンというわけではなく、ただ脚が短いだけ。 短かけりゃいい、といった感じのヘアスタイル。 要するに、ひどくオタクっぽい。 僕が一番毛嫌いするような風貌です。
まぁ、胸にデカデカとアルパインスターのロゴ(通称aスター)が入ったオフ用のジャージ着てた僕も僕ですが。
で、そんな人が「友人紹介制度のところに名前かいてくれません?」ですよ。 この友人紹介制度ってのは、在校生の友人なら入学料だか授業料が幾分か安くなると言うものです。 それに僕の名前を書いてくれと言ってきたんです。
アナタハ、イツ、ボクノ、オトモダチニ、ナッタデスカ?
だいたいさ、こういうご時世だよ、そんな簡単に個人情報なんて教えるわけないじゃん。 しかも怪しさがプンプンするお前みたいな奴に。 そもそもな、授業にモグルって言うのは無銭飲食と同じなんだよ。 在校生ならまだしも、これっぽっちも学校に金払ってないお前がなんで正規の授業を受けられる資格がある。 この学校は体験入学なんてしょっちゅうやってるだろうが、それに行け、それに!
と、一瞬で考えが展開され、その次の瞬間には 「嫌です。」 とキッパリと断りました。
そしたらそいつ、「どうしてですか?」と聞いてきましたよ。 しかも「調べられるんですか?バレたらまずいですか?」と続けてきました。
いってぇなぁ、こいつ。
それでも「書いてくれませんか?」と言ってきたので再度、嫌ですと答えました。 それでもどうして、と聞いてくるので言ってやりましたよ。
「良心の問題です。」
と。 おもっきり男前(と自分で思う)な顔作って。(苦笑) そんな不正に加担したくない、とね。
あぁ、俺も痛い。
でも実際、そう思ったので「良心の問題」という言葉は素直に出てきました。
「良心、ですか…?」 と、困惑してたところに我が師、K原先生御登場。 雰囲気でこの人はこの学校の先生だ、と悟ったのでしょうね。 「どうも、すみませんでした。」 と言って、そそくさとその場を立ち去ろうとしました。
去り際に僕の顔に近づいて(その汚いツラを寄せんな、ヴォケ) 「よかったですね…。」 という言葉を残して…。
・・・。
え、ちょ、いまのはどういう…。
あのまま、先生がタバコ吸いに来てくれなかったら、僕は学校の屋上で刺殺されてたかもしれません。 この御時世、なにが起こるかわからんですし。 そのくらい、「よかったですね…。」という捨て台詞にはゾッとするものがありました。
その後タバコを吸い終わり、やってきたK原先生におかしな奴がいましたよー、と事の顛末を軽く話して下の教室に戻ろうとすると…。
階段の途中にまだいやがりましたよ、そいつ。 しかも誰かに友人紹介制度のところを書かせています。 その書いてる人が顔を上げると「あ、けーすけさん」と僕の名前を呼びました。
おいおい!キャプテンなんばしよっと!
その書かされてた人、専門学校対抗のスポーツ大会のときの僕もメンバ−だったバスケのキャプテンだったのです。 アハハ…と作り笑いを浮かべたまま、僕はその場を去りました…。
教室に帰り、変な奴がいたということをクラスで話し、チャイムが鳴りK原先生が入ってきます。 「先生、階段の所になんか書かせてる人がいたでしょう?そいつですよ。」 と聞くと。 「え!?嘘!?いた?」 といってまた教室を出て行きました。
横通ってきたのに気づかんかったんかい。
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