小坊主の雑日記
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2007/03/27(火) ●さらば塾講師!(そのF)
みなさん、こんばんは。

先日、校舎の中で信用できる講師数名から僕の送別会を開いてもらいましたが、彼らの給料があまりにも少ないために気の毒になって自分が全て奢ってしまったボンゴレーノ小坊主です。

しかも僕だけノンアルコール飲料で、自分の車で全員を自宅に送り届けました。

どっちが接待される側なんだか?とか思いましたが、まぁ受験や冬期講習とかでみんな頑張ってくれていたし、今回は『慰労会』ということで・・・


さて、前回の続きです。


かつての同僚から電話がかかってきたものの、勤務中は電話に出れなかったので、昼休みに折り返しで電話すると、「銀行のN元取締役が、小坊主さんに仕事を紹介したいので、連絡を取って欲しいといわれたので電話しました。」


仕事?いま、俺もう就職しているぜ?

とりあえず、話だけでも聞いて欲しいというので、電話を本人に変わってもらい、挨拶もそこそこで話を聞いてみた。


N元取締役の言うには・・・

「某金融機関で一人、退職になるので人材を探している。」
「職種としては簡単な預金と融資のみ」
「将来的には企画運営に入って欲しいので、そういうことが出来る人材を探している」
「君は銀行で企画も財務も経験があるから、ぜひ紹介したい」
「いまの勤め先より、給料は遥かにいいはずだ。やはり生活にはゆとりが必要だろう?」


正直、迷いました。

今の会社ははっきりいって収入が少ない
しかし、まだ転職したばかりだ・・・こんなことでいいのだろうか?

だが・・・塾業界に入って解ったが、大手の塾が進出しだして、ここの塾も全校舎で生徒を徐々に取られ、全社的にみると売上がダウンしている。

そんな状態で、さらに新規の校舎を展開しようとしている・・・これは倒産に追い込まれる会社の、典型的な自殺行為パターンではないのか?
本来はここはじっくりと地元の基盤固めをすべきだと思うのだが・・・おそらくこの会社は、もう永くないだろう。

だけど・・・また金融業に戻るのか?・・・


とりあえず、少し考えさせて欲しいと告げ、年明けに返事をすることになった。


心の中で再転職について自問自答を続けながら、朝から深夜まで常時、気を張り詰めた状態で過ごし続けた結果・・・最終日にスタッフを送り出したとたん、熱を出してぶっ倒れてしまいましたとさ。


人間、キャパを超えると熱が出るもんです、はい。



正月が明けてもまだ熱はひかず、咳も酷くなる一方。

そんな状態で冬期講習日程を全てクリアして、さらにその翌日には一日中、たったひとりで教室内で小学5年生から中学3年生まで模試を実施して、一息つく間もなく私立受験直前となりました。


今回の転職の誘いを、「とりあえず話を聞きにいく」と言う事で受けることになりました。


実際に、どんなところなのか見てみないことには、判断のしようも無かったですし。

病院で咳止めと熱さましを貰い、なんとか体調を整えて履歴書と職務経歴書を携えて、面談場所に行きましたよ。


この履歴書を書くのって、何回書いても面倒ですよね〜
さすがにPCで作るわけにもいかないし。(職務経歴書はPC製作だけど)

毎晩真夜中にふらふらになりながら仕事から帰った後で、2回ぐらい書き損じた挙句にようやく出来上がった履歴書を持参して、指定の場所へ行きました。

理事長と挨拶を交わし、会議室に案内されると、そこには副理事に専務がすでに待ち構えていてビックリ。

もうすでに最終面接状態でした。


いまの塾とは違いかなりの質問攻めでした。

「なぜ銀行を辞めたのか?」とか「なぜ校舎長という立場なのに塾を辞めるのか?」などなど・・・


かなり焦ったね。

だって、心の準備をなにも用意してなかったから。

いま考えると、酷い受け答えしかしてなかったと思いますねぇ〜


とりあえず、こちらとしても落ちてもいいや〜ぐらいの気分で面接に臨んだので、あまり気にせずにその日はそのまま仕事に赴きました。



その数日後・・・件の某金融機関から薄っぺらい封筒が送られてきました。


こ、これは・・・・

これはいわゆる、『お祈りメール』と言う奴ですかぁぁぁ〜


落ちるとわかっていても、やっぱり自分を否定されたみたいで、少しショックだよなぁ・・・と、封を開けて書類に目を通す。



・・・内定通知書?



受かったぁぁぁぁぁぁぁ!!



この時点で、僕の腹は固まりました。


いまの塾から、脱出してやるぅぅぅぅぅ!


(つづく)

2007/03/21(水) ●さらば塾講師!(そのE)
みなさん、こんばんは。

今日は県立高校の合格発表日。

僕の校舎では14名が受験して、14名全員が合格しました。

うちの校舎は新規開校したばかりで、出来のいい生徒は他塾に取られている為に、成績が悪い子がかなり集まっていたんですよ。

だから他の校舎長からは「小坊主先生のところの生徒は、もうどこも受かりませんよ。定時制に行かせたら?」</>などの、かな〜り嫌味交じりでちょくちょく電話がかかってきていたんですよ。


これで文句ねーだろ!


やれやれ、心置きなく辞める事ができますよ。



さて、前回の続きから・・・


冬期講習は基本的に、午前9時30分から午後9時40分まで続けられました。

校舎長である僕は、準備や後片付けもあるから、朝は8時には出社して、帰りは深夜12時まで残っていましたが。


もっとも・・・経営者が間抜けなせいで、初日の午前中はなんにも出来ませんでしたけどね。(前回の日記を参照のこと)


教室内はいつもすし詰め状態で、朝から晩までぶっとおし。

バイトのスタッフも寝不足なのを我慢して授業に臨んでくれているのに・・・困ったことに正社員のスタッフが休みやがる!


実は僕の担当した校舎には、女性の正社員講師が一人いるのですが、こいつがしょっちゅう遅刻したり、休んだりするとんでもない奴でして・・・

彼女の言い訳として「実は精神的に病んでおり、毎晩薬を飲んでいる。その結果、朝に起きられない」
という話でした。


確かにそういうことなら仕方ない・・・と思うかもしれない。


しかし、理由は何であれ、予定通りに出勤できないようなら、使い物にならない。

なんと言っても、授業を待っている生徒に迷惑がかかっているのだから。


校舎運営の立場からすると、不定期にしか出勤できないようなスタッフ・・・しかも、「この日は必ず出勤しろ!」と念を押したにも関わらずに、やっぱり連絡もせずに次の日に「すいません」の一言で終わらせる社員は使い物にならないんですよ。

しかも携帯が繋がらないことも日常茶飯事で、繋がったと思ったら「遅刻しますけど、昼からは必ず行きますから」と言いながら、昼過ぎに「やっぱり行けません」とふざけた事をほざくので、僕は当然のことながら、他のバイトスタッフからも「あの人は一体、何様なの?」という空気が流れていました。


冬期講習に入る前から、彼女の無断欠勤や遅刻は数え切れないほど発生しており、そのたびに他のスタッフに迷惑がかかっているのも事実。

僕自身もそいつが遅刻したせいで、39度の熱を出しながらも彼女が担当している生徒の授業を代行したこともありました。


僕がこの校舎を預かる以前から、ずっとこの状態が続いていたらしく、僕が校舎長になってからもこの異常な事態は頻発していたので、常務に「彼女をこの校舎からはずしてくれ!」と上申した。


しかし、常務が言うには「彼女自身も今の状況に苦しんでいる。この壁を乗り越えさせて、自信を付けさせてやりたいから、もうしばらく様子を見てやってくれ。」と拒否されました。


一見、まともに見える解答なのですが・・・実はこれには裏があったことが後日になって判明しました。


使い物にならない講師がお咎めも無く在籍している・・・怪しいとは薄々思っていましたがね。

この話は、また後日に。



ただでさえバイトスタッフには無理を言って仕事してもらっているのに、本来なら率先して動かなくてはいけない正社員が休んでいるという状態に、かなりテンションが下がる状況。

個別指導塾の場合、どうしても講師の頭数が必要ですので、学生バイトさんが頼りになります。

しかも僕の校舎は、バイトのほとんどが女性でした。

これは前任の校舎長(常務)の意向で「女性の方が丁寧な指導をしてくれる」という理由のためです。


いや、ただあんたがスケベなだけだろ?


まぁ、現実的に生徒の保護者から「女性の先生に担当して欲しい」というケースも多いから、別にいいんですけどね。


しかしね・・・個別指導塾の校舎長って、スタッフに対してかな〜り気を配らなくてはいけないんですよ・・・


しょせんはバイト。

気に入らなかったら、いつ辞めてもおかしくないような人たちの管理を、一手に引き受けるわけですから。

生徒はワガママで出来の悪い連中が多いから、スタッフのストレスも溜まる一方。


そんな状態で、少しでもスタッフの居心地を良くしようと、休憩時間には面談室を潰してレストルームにして、お茶やコーヒー、ポットを持ち込んでリラックスして貰おうと必死でした。

また、手のかかる生徒とかからない生徒をバランスよく組み合わせたり・・・愚痴を聞いたり相談に乗ったり・・・


これって・・・やってることがキャバクラの店長と同じではないか?


おかげで冬期講習は、誰一人として休むことなく乗り切ってくれました。
例の問題社員を除いて。

ひとりでも欠けたら、もうお手上げ状態でしたからねぇ。

冬期講習の途中からインフルエンザが蔓延しだしたときには、ホントに冷や汗モノでした。

それに空調は効きが悪く、教室内の人が多すぎて空気が澱み、それが原因で時々体調不良を訴える生徒やスタッフも出る始末でしたから。


そんな戦場と化した年の瀬も近づいた冬のある日、一本の電話が携帯にかかってきました。

かけてきたのは、以前の職場の同僚でした。

この電話が、僕の人生に再び、転機をもたらすきっかけとなったのです・・・


(つづく)

2007/03/18(日) ●さらば塾講師!(そのD)
みなさん、こんばんは。

36歳の誕生日に、いきなり実家の母親から最中を50個ばかし送られてきて、かなりせつないバースデーを向えたボンゴレーノ小坊主です。



それでは、前回の続きを・・・


冬期講習が始まる約1ヶ月ほど前に、個別指導の校舎長クラスを集めて会議が開かれた。

その場で配布された資料に目を通したところ、いきなり驚かされました。


俺の校舎の売り上げ目標、全校舎の中で一番高く設定されているやんけ!


社長曰く、「小坊主先生の校舎はまだ開校したばかりだし、どれだけ売上が出るのか未知数だから、高めに設定した。1科目について最低6回で、受験生については5教科全て、他の生徒は最低3教科を取らせたら、なんとか目標達成できるはずだ。」
とかのたまわりやがった。


ばっかじゃねぇの、こいつ!?


個別指導の塾は、集団授業タイプよりも金がかかる。
単純計算で一人の生徒につき、10万は軽くオーバーする。

しかも冬期講習の日程は、9日間しか設定されていない。
そのなかで、受験生だけで30コマも取らせたりしたら、他の生徒を担当する講師が足りなくなる。

かなりハードなスケジュールになることが、当然予想された。

どの校舎からも、「こんな目標金額は、とてもクリアできない!」と苦情が出たが、社長は「これを達成してもらわないと困る。子供の将来を不安にさせたら、親はいくらでも金を出すから、死ぬ気で売上を確保してくれ。」というばかりだった。


この会社、相当やばいのね。

それ以前に・・・生徒の事情は関係無しに、売上しか考えないことの会社の体質が、暴露された瞬間でしたね。


会議が行なわれたその日から、保護者を交えた三者面談の予約電話を入れ続けることに。


この面談では、現状の成績を述べて、それに伴って補強が必要と思われる学習科目について冬期講習をお勧めする・・・と言うのが趣旨なんですが、現状もへったくれも無く、中3生には5科目30回コースをお勧めしましたよ。そういう会社の命令でしたから。

本音を言えば、「5科目を塾でやっても意味がないなぁ〜」と言う生徒もいました。
それでも、一応お勧めしましたよ・・・


で・・・たいていの親御さんは疑いもせず、そのまま承諾してくれました・゜・(ノд;)・゜・


結構、普段から保護者の相談とかに乗っていると、そのあたりは信頼していただけるようで。

でも、売上重視の冬期講習の提案カリキュラムを勧めるのは、とても心苦しかったです。


この頃になると、「塾産業とは親の子供への愛情に付け込んだ詐欺商売ではないか?」と思えてきてしょうがなかったです。

しかも、成果が出るかどうかも判らないもんなぁ・・・ホントに皆様、塾選びは慎重にしたほうが良いですよ。


ふたを開けてみたら・・・個別指導部門で冬期講習の売り上げ目標を達成しているのは、僕の校舎のみでした。


社長や常務は「達成できるノルマだから、当然の結果だ」とか、ほざきやがったですけどね。


どれだけの親の金を搾り取っていると思っているんだか。



さて、受講予約はとれたものの、いきなり問題が発生。

冬期講習は朝から晩までぶっ通しなんですが、受講スケジュールを組んでいると一部の生徒から、講習期間の初日が公立中学の終業式であることが告げられた。

それが事実なら、初日については早くても午後からしか授業が出来ない。


その件を社長に確認すると「そうなのか?それは知らなかった。なら、現場で上手く調整しておいて」とか言う返答が帰ってきた。


またそのパターンですか、あんたは!?


4月には各学校のスケジュールが確定しているはずなのに、そういうことも確認せずに物事を進めているんですね


だいたい、目標額達成のために初日からスケジュールがパンパンになっている状態で、なにをどう調整せよと?


保護者やバイト講師に頭を下げまくって、なんとか日程調整しましたよ。

ただでさえ冬休みはクリスマスに正月で、講師も生徒も人が集まりにくいというのに・・・・ヽ(`Д´)ノ


おかげでかなり強引なスケジュールになって、一部の生徒は『昨日は2コマなのに今日は5コマ』とか、バランスもへったくれもない状態になりましたけどね・・・


で、ようやく冬期講習が開始になった直後に、僕の携帯に一本の電話がかかってきたのでした・・・



(つづく)

2007/03/15(木) ●さらば塾講師!(そのC)
(前回の続きです・・・)


昔から「『先生』と呼ばれて仕事をしている人間は、社会人としての常識が大いに欠如していて、常識的なことが通用しない」と言うセリフが言われいます。


いや、まったくそのとおりです。


今回の実体験で感じたのは、塾講師って、ホントに子供に対して偉そうにしているのが好きなんですよ。

で、保護者にはからっきし弱いと・・・


学習塾の場合、月謝を払うのは親で、実際塾に通うのは子供で、講師が相手をするのは子供であって・・・

利害関係がややこしいんですよ。

そして、保護者からのクレーム等は、校舎長が全て受けることになります。

だから、乱暴な言い方をすると・・・一般の講師は子供相手に偉そうにしていればいいんですよ。


だから「自分は偉い!」「自分の授業は素晴らしい!」
と勘違い野郎が生まれてくるわけでして・・・

そんな生活を続けていたら、そりゃ人間性も歪むわな。


で、実際に塾講師のスキル等を考えた場合、普通に大学を卒業して、社会人生活を送ってきた人間なら、誰でも出来ますね。

だって、自分たちがかつて覚えたことが商売のネタになるんだし。
授業科目にもよるけど、改めて覚えることはそんなに多くないしね。

教え方のテクニックとかはあると思うけど、はっきりいって授業が下手な塾講師は掃いて捨てるほどいます。

いま、お子さんをお持ちの方で、子供を塾に通わせようと思っている方は、その塾に入る前に、ご自分の目でその塾の授業を見学に行かれるといいと思います。


また、営業活動と言っても、生徒数の集客するのにチラシを打ったりする場合もあるけど、塾の場合は口コミで入塾するケースがほとんどだから。
あと、『友達が通っているから私も入る』とか。

だから、営業的なノウハウとかはあまり無いです。
ノウハウを確立したつもりでも、今年は通用したけど来年は通用しない・・・なんて事はよくあります。


結論から言うと、若いうちから雇われ塾講師なんかをしてると、人間性が腐る上に社会的に通用するスキルは身につかないのが現状です。


自分で塾を開いたり、校舎運営をする立場でするのであれば、経営術を身に付けられると思いますが・・・そこらの銀行員に任せたほうが、よっぽど経営が上手くいくでしょう。
だって、経済観念の無い人があまりにも多いから。

なんだか、よく銀行が全くの異業種の取引先に出向して、そこで経営補助的なことをしているケースがあるのですが、その理由が良くわかりました。


僕が勤めていた塾のスタッフも、酷かったですからねぇ〜


平気で何時間も遅刻してくる。

需要事項なのに、連絡をよこさない。

事前申請も無く、勝手に備品を買い込んで「経費で落とせ」と要求してくる。

生徒と喧嘩して「お前なんかもう塾に来るな!」と叫びながら同レベルで喧嘩する。

女子生徒に手を出す。



ちなみにこれ、全部が正社員スタッフの話。
情けないったら、ありゃしない。


校舎長クラスにおいても、一般社員から校舎長になった連中は同じレベルですね。
元々の社員教育がなってないから、改善なんてするわけねーわな。


中途採用で異業種から採用された校舎長は、かなりまともなのですが・・・すぐに退職していくので、まともな人間が残っていません。


しかも、この業界はにも差別的があるようで、集団授業を行なっている講師は、個別授業を行なっている講師を見下す傾向があるようです。

「俺は何十人の生徒を一度に教えているんだ。個別授業のやつらは少人数しか教えてないから脳が無い」というセリフを、何度も聞きましたからね。

それに、生徒に対しても「集団授業について来れないようなやつは、人間として失格だ」ともほざいてやがりましたから。


僕からしてみるとお前の授業が下手だから、理解できないのと違うのか?と言ってやりたいですけどね。

まぁ、言ったところで、彼らは人の意見には耳を傾けないですけどね。

自分の狭い世界で、満足しているのでそれを侵食されると拒否反応を示すだけですから。


入社して2ヶ月ぐらいで、「あぁ、この会社・・・と言うより、この業界は腐っているんだなぁ・・・」と痛感し始めました。


このままでは、自分も腐ってしまってどうしようもなくなる・・・


他業種から塾業界へ移るのは、特に苦もなく出来るでしょう。(自塾を開くのはまた別だけど)

しかし、塾業界から他業種へ移るのは、かなり難しいと思います。

偉そうに語ることに慣れて、社会人としてのマナーも持たずにスキルも無く、年齢だけ重ねているような人間を、どこの企業が雇いたがるでしょう?


とりあえず、塾運営のノウハウだけは早急に入手して、いつでも抜け出せるようにしておかないと・・・と、考え始めたのが11月頃。


そしていよいよ、冬期講習という一大イベントが近づくのでした・・・


(つづく)

2007/03/13(火) ●さらば塾講師!(そのB)
(前回の続きです・・・)


僕が校舎長になってから、毎日のように何かトラブルが起きましたからね・・・

電話で常務に相談しても「僕が校舎長している時にはそんなことがなかった。君自身に落ち度があるのではないか?」
と言われ、まったく参考意見にならずに逆に詰められたときには、ホントに切ない気持ちになりましたけどね。


あんたが管理していた頃は、まだ全員が入塾して間もない頃だから、不満も出て無かっただけでは?


そんな中、定期的に朝7時から学校の前でビラ配りに借り出されて、そのまま会議やら研修やらに出席させられて、それから自分の校舎に移動したあと、深夜12時過ぎまで仕事・・・

15時間以上労働しているのが当たり前の日々って・・・一体なんなんだよ?

しかも土曜日だって祝日だって、さも当然のごとく仕事があるし・・・(雑務やら保護者の面談やらで、しょっちゅう駆り出されてた)


さらに言うと・・・他の校舎長連中は年がら年中、校舎に泊まりこんで仕事しているんだと。
自宅には帰っていないか、風呂を入りに行くだけ。


入社してから、「この会社は離職率が異常に高い」と聞いたが、それも当然の結果であると。
しかも、精神か身体を壊して辞めていくパターンが多いそうで。

そんな有様なのに、会議の場で常務は「すぐに体調を崩すスタッフがいるが、それは日頃の健康管理が出来ていない証拠だ!」とか言うけど、そういう台詞は人間としての生活をさせてから言えよ。

個人経営の塾で、経営者が好きで仕事をするのならば、それもありだろう。
しかし、仮にも株式会社が従業員に対して、それを強要するのはいかがなものかと。


社長や常務は「自分たちは寝る暇も惜しんで仕事をしている。それを見習え!」と言うけど、あんた達は役員なのだから、会社に対して昼夜問わずに責任があるからだろ?


・・・つーか、それ以前に自分の家だからだろ?



そう、ここは同族会社なのだ。

社長にとっては会長は父親、常務は兄貴である。


常務に至っては、他所の会社で仕事していて、3年前に実家の会社に戻り、いきなり常務として雇われただったらしい。

そんなこともあって、常務は昔から塾スタッフとして働いている人たちから反感を買っている。
そりゃ、畑違いの人間がいきなり来て、代表権の有る取締役として偉そうにしてりゃ、誰だってムカつくよなぁ。


しかも、「社員の生活レベルを上げるために、もっと会社を大きくしたい。」と社長が言う割には、経営陣と一般社員との待遇が違いすぎる。

会長や社長の家は贅沢なお屋敷だし、山も持っているらしい。

『社員に還元するという発想はない』という、何よりの証拠ですな。


余談ながら、以前に会長が「山の手入れをするのが面倒だから、社員に手入れさせよう」などと、ふざけたことを提案したらしい。

ただでさえハードワークにぶち切れそうになっているのに、それを実行したらマジで全員が退社しかねないので、それは回避されたらしいが。


会長と初めて面談した際、「最初はみんな前向きだが、3年ぐらい経つとなぜか意欲が薄れてくる。君は頑張ってくれたまえ。」と言われた事がある。

『なぜか』じゃねぇよ。
お前ら、確信犯で人を使い捨てるつもりで仕事させているだろ?


こんな調子で、ただでさえ経営陣が江戸時代の商人感覚で従業員に丁稚奉公させているというのに、社員の中にも変な奴らが多かったですよ。

つーか、「ここは社会不適応者の坩堝か?」と思ったぐらいですから・・・


そう思っていたのは僕だけではなかったらしく、実は僕と同時期に辞める校舎長がいて、その人もかなり違和感を感じていたようです。

実はこの人は20年以上もの間、自分で塾を開いていたのですが、経営が面倒になり、3年前に自塾を閉めてこの会社で働きだしたという超ベテランだったりします。

その人が「この会社は全てにおいておかしい。まともな考え方を持っている人は皆さっさと転職していく。残っているのは何か理由があって転職できない連中ばかりだ。」と語ってくれた。

異業種から移ったばかりの僕だけでなく、塾業界にどっぷり浸かっている人までもおかしいと感じるなんて・・・


やっぱりここは、おかしな会社だったんだね!



(つづく)

2007/03/11(日) ●さらば塾講師!(そのA)
インフルエンザの猛威が収まった・・・と思ったら、今度は花粉が飛び始めてマスクが手放せない日々が続いています。


今年は早めに投薬処置をしたから、いまのところ症状は軽いけど・・・これって、どう考えても公害だよなぁ。
林野庁が推進した無計画な造林によるものなのは明らかなのだし。

世界中のスギを今すぐに出も燃やし尽くして欲しい。


さて、前回の続きです。

正式に今の会社に入社したものの、はっきり言って全くなにもわからない状態。

『前任の校舎長が、実は常務がやっていた』と言う状態で、ろくに引継ぎもなかったが「塾の運営は初めてだし、わからないことがあったらいつでも聞いてくれ。とりあえず今年度中は毎日、この校舎に顔を出すから。」
と言う事で、とりあえず引き継いだ。


1週間で姿を見なくなったけどな。

それで「君が引き継いだんだから、自分でしっかりやってもらわないと困る」と言われたときには、さすがに笑っちまいましたけどね。


夏休み明けに全生徒(約50人程度)と保護者を交えた面談についても、「小坊主先生はまだ慣れてないし、生徒によってそれぞれ違うから、全員を一緒に面談する」と言っておきながら、同席してもらったのは1生徒だけ

残りは全部、単独で実行しましたよ。
下は小学生から、上は大学受験生までバリエーション豊かで、ホントにきつかったです。

入塾希望者の面談なんか、最初から自分でやってたもんなぁ。
「やれば出来るもんだ。」と自分で感心したよ。


この常務の丸投げ気質は、会社の中でかなり評判だったらしく、他の校舎長どころか一般社員に至るまで、多くの方々から哀れみの眼差しを向けられましたよ、ええ。


で、しばらくすると僕の勤務校舎に勤めている正社員スタッフとの会話が増えてくるにつれで、内情が少しずつ見えてきた。


この校舎は昨年の4月に開校したばかりなのだが、開校準備と生徒集めは社長と常務が行なっていたのだが、開校後には別の校舎長がいたらしいのだ。

しかし、「「この塾の生徒も保護者もあまりにも我侭すぎて、とても統率が取れない!」2週間で逃亡したらしい。

ちなみに、その人は元公立中学の講師だったそうで。


なるほど、確かに我侭だ。


他の生徒との私語をやめない。
授業中に菓子を食いだす。
『自習』の名の下に、ただ遊びに来てるだけ。
ちょっとした事ですぐクレームをつける。
成績が上がったら生徒の努力の結果。成績が下がったらそれは塾のせい。
「先生が気に入らない」と担当講師の変更を要求してくる。
自分勝手な都合で連絡もなしに休んで、あとから平然と「別の日に授業をしろ」と要求してくる。


いま思いついただけでも、ざっとこれだけある。

そんな連中の面倒を、塾運営が未経験者である俺にしろと?


しかも、以前には社長も「個別指導の校舎を今後展開していくのに、個別授業を研究する必要が有る」と言うことで、自ら意気込んで、この校舎で授業を教えていたらしい。

しかし・・・生徒たちのあまりにも傍若無人さに耐え切れず、1ヶ月で逃げ出したらしい。

当初は「少なくとも、1年間はじっくりと教えてみたい」と周りには言っていたらしいのだが。


無理も無い。
ホントに我侭なガキばかりだしな。

つーか、こんな連中ばかりを、よくもかき集めたもんだよな。
誰だよ、そいつらの入塾面談を行ったのは!?(社長と常務です)


で、自分の我侭が聞いてくれないとなると、すぐに辞めるから「ほんとにここは塾ですか?」と言いたくなることも多かった。

子供もそれを解っていて「私に塾を辞められたら、先生困るやろ?」とニヤニヤ言ってきた時には、マジで頭の血管が切れそうになった。


後でわかったことだが・・・僕が受け持った校舎は、学校の中でもいわゆる「問題児」な連中が集まっていたらしく、こちらの校舎にいる連中と同じ学校であるにもかかわらず、「あの連中がいるから、あの校舎には行きたくない」と、わざわざ電車に乗って同じ塾グループの別の校舎に通っている生徒が十数人以上いるらしいのだ。

なんじゃ、そら?
マジでどこのどいつだ、よりによってそんな輩を入塾させたのは!??
(だから社長と常務です)


まぁ、経営サイドからは見た場合、収益が確保できればそれでいいですからね。

現場の苦労は解っているふりをしておけばいいのだし。


夏場に入社して以来、平和に過ごせた日は一日だってありゃしない。

なにせ講師陣から、この校舎はバルカン半島(火薬庫の意)と呼ばれていましたから・・・


(つづく)

2007/03/03(土) ●さらば塾講師!(その@)
しばらくぶりの更新でございます。

うわぁ・・・2月は一回も日記書いてない・・・


さて、現在、塾では県立高校の受験を控えて、かなりの正念場を迎えております。

しかし、親はエライコッチャと大騒ぎしている状況の中で、肝心の生徒はまるで他人事のように感じている連中も多く、緊張感のカケラも無い連中も珍しくありません。

いいですねぇ。親が甘やかしてくれる家庭は。
うちの塾、ニート予備軍がわらわらいるんですけど。

「高校にいけないのなら、家を出で一人で生きていけ〜!」

ぐらい言うの親、いないもんなぁ。
親にずっと甘やかされて生きてきたから、世の中を舐めきった連中がゴロゴロいる美しい国・日本。


さて、そんな塾業界とも、おサラバすることとなりました。

そう、塾を辞めるんですわ。
銀行を飛び出してまで就職したのに、半年足らずで再転職〜あはははははははははははは〜

なんで転職するのかと言うと、いま勤務している塾会社が、いわゆるブラック企業の要素が高すぎるんなんですわ。

ブラック企業と言うと、『休日出勤・サービス残業が蔓延化し、社長のワンマン経営陣よる会社の私物化されたもの』って感じなんですけど、まさにその典型例なんですよね。

しかも、将来的に経営の見通しが立たないとなんると、早期撤退するしかないわけで・・・


とりあえず、この半年間にわたる経緯を、取りまとめてレポートしたいと思います。


僕が以前、銀行に勤務しながら転職活動に勤しんでいた頃、僕はいつも昼ごはんを買いに行っていたスーパーでGETした『三重就職情報(正社員版)』を、駅の待合室で読み漁るのが日課になっていた。

三重就職情報・・・そう、それは2ちゃんで『三重臭』と呼ばれ、DQN企業しか掲載していないことで有名な雑誌であった。

その頃の僕はそんなことも知らずに、自分の新天地を模索していた。


そんな中、自分がかつてアルバイトをしていたこともあり、将来的に独立を目指すうえで学習塾での勤務は興味をそそるものであった。
新卒時には今後の少子化が懸念されていたため、就職を避けた業種ではあるが、将来的にはやってみたかったのは事実だ。


そして・・・今の会社が掲載されているのを発見してしまったのだ。


僕は早速、人事担当者に連絡を取り、履歴書を持って面接に行った。

人事担当と名乗った人物は、実はその会社の代表取締役社長であった。

他の社員がいないようならいざ知らず、いきなり社長と面談!



その時、社長は熱く語りかけてきましたよ。

「社員のために、もっともっと会社を大きくしたい。」
「当面の目標は、県内最大手である『e○su』を抜く規模に成長させたい。」
「近々、株式の上場を考えている」
「当面は一校舎の運営をしてもらい、業績によっては数年後には役員として活躍して欲しい」


いやはや、いま考えると「夢幻の如く」という言葉が思い浮かびます。


聞くと、僕と同い年で、3年前に先代の社長(現・会長)から会社を受け継いだとの事。

自分と同い年で、これだけ頑張っている人と仕事をするのもいいかもなぁ・・・と、その時は素直に思いました。

実情が解ってなかったからね。


で、「日を改めて、貴方に運営を任せたい校舎に一度見学してもらうついでに、常務とも面談して欲しい」との事。


確かに自分の仕事場を事前確認するのは悪くない。

数日後、指定された時間に自分の新しい職場を訪れました。


校舎はどこにでもあるような、安っぽいコンビニのようなテナントでしたが、校舎はまだ最近に建てたばかりで新しいので、「まぁ、悪くないんじゃない?」ってのが正直な感想。


中に入るとすでに授業の真っ最中。

にこやかな笑顔を見せながら出迎えた常務と、面談室に入るや否や・・・


「僕、貴方の履歴書を社長から受け取ってないから読んでないんだけと、銀行の方なんでしたっけ?」



はぁ?( ̄□ ̄;)

お前、すでに提出している履歴書も読まずに、どうやって面接するんだよ?

この時に気付くべきでした。
この会社の社内情報伝達の悪さと、行き当たりばったりな社風を・・・


とりあえず疑問を無理やり押さえ込んで、ひと通り簡単な話をしていると・・・


「この面接をもって、内定と思ってください」



えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ?Σ( ̄ロ ̄lll)


俺、社長と常務の2人に、雑談程度の話しかしてないんですけど?


結局、その後1時間ほど見学して、そのまま帰宅した。

もちろん、交通費等は出ない。


・・・転職って、こんなに簡単にいくものだったっけ?

頭の中にかなり疑問を抱えたまま、しばらく過ごした。


しかも、その後で書面による内定通知書も来ない。

あまりにも不安だったので、人事担当者兼社長(笑)に電話して、「ほんとに内定なのか心配なので、書面による内定通知書をください」と言ったぐらいだ。

そうしたら社長は「それなら常務から発行させるから、心配しないでいいよ」と言われて、結局はなにも送られてこなかったという有様。


正式な入社まで、約2週間ほど研修と言う名の無償アルバイトをさせていただきましたよ。

いま考えると、これもかなりムカつきましたけどね。


そして正式に入社をして、校舎運営に携わることで、徐々に判明する訳です。

この業界が持っている独特の暗黒面と、さらに輪をかけてひどい会社の惨状を・・・


(つづく)


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