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2011/04/11(月)
止めようとする声が聞こえていたのにやめなかった。やめられなかった。憎かったんだ。
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初めて、人を殺す夢を見た。
眠りから覚めたとき、気分が悪かった。
だけど夢の中の俺は、動かなくなった相手を見て「やりすぎたか…。死にやがった」くらいにしか思えなかった。
後悔も恐怖も…何も無かった。
俺の心は何も無い、真っ白だった。
それにまた、気分が悪くなる。
俺は、今まで何度か殺される夢を見たことがありますが、そのどれも相手は同じ、1人の“男”でした。
おそらく、俺がもっとも嫌う男で…一般的には“父”と呼ばれるべき男。
俺は“男”のやったことが許せません。
血が繋がっている、という事実が心理的に強く作用しているということもあるのかもしれません。
だからこそ、俺は“男”のやったことに必要以上に反応してしまうのかもしれません。
殺したいほど憎んで…でも、俺にとっては“父”なのだから。
そう思って…最後に会ってから10年以上も経っているのだから、きっと俺の記憶の中にある“男”とは変わっている。
そう信じて“男”と連絡を取ってみたのが高校を卒業する少し前。
いつまでも“父”を憎んだままじゃいけない。
変わらなきゃ、と思っての行動だったでしたが、結果は、俺の中にある嫌悪感をより強いものにするだけでした。
俺が“男”を憎むことは、“男”にとってはどうなんでしょうか…?
実の子に憎まれる、というのは。
つらいことなのか…それとも、 夢の中で俺を殺しにきたのと同じように、俺は“男”にとって邪魔な存在なんでしょうか……?
いつかは変わらなきゃいけない。
そうは思っていながらも、俺の中にある感情は以前のそれと比べると、 憎しみを強くしていることしか違いがありません。
俺とは別の、“父”という存在を目にすることが何度かあったからでしょうか?
話で聞くことが、あったからでしょうか?
もちろんそれは、俺がプラスな面しか知らないだけなのでしょうが、それでも比べてしまうんです。
「あんな“男”でも、俺は“父”と呼ばなければならないのか」と。
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