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2005/11/12(土)
天弓
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模試を受けなければならないので、休日にも関らず、学校へ行く。 部活動で休む人も多く、人数調整で自分の教室では受けられなかった。 ただ、そのおかげで最後尾の席に座れたので幸運。 教室では前も後も殆ど関係無いけど、矢張り後部の方が良いという 意識は根強い。私も意識しなくはない。
まず国語の試験を受け、終了すると直ぐに加熱気味の頭を冷ます為に廊下へ出る。 窓を開け放ち、日中というのにあまりに冷ややかな空気を 胸いっぱいに吸込む。肌の露出した部分の神経が過敏になる。 それから目は刺激の少ない緑色を追い求め、霜月というのにさっぱり 色付かない山に視線をさ迷わす。山々は絹織物の如く、 薄くさっぱりとした風情で色だけは冴えない灰色の雲を纏っていた。
俄に太陽が照り、窓外から目をそらし、白っぽい室内に向き直る。 ひとしきり試験のことについて其処に居た友人と話すと、 私はまた何を見るわけでもなく再び窓の外に顔を向けた。 すると、先程まで単に雲が掛かっていただけの山の麓から 中腹にかけて、見事に虹が伸びている。 無邪気で素直な感動。 虹を見るたびに私は何時だってついつい興奮してしまう。 小学生の時も、中学生の時も、高校生になった今も。 恥ずかしい気もするが、こればかりは仕方がない。 どんな犬でも嬉しいと尾を振る。それと同じことで、 きっと根本からそういう風に設計されているのだと思う。 人よりも犬よりもずっと儚い命の虹に活力を貰い、 英語の試験を受ける為に私は教室へ戻った。
--- 小食宣言実施中 運動増量宣言実施中 そろそろネコソギを買いたいです。
--- カバもカバーする。 動物園にはカバくらい居ないと。
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