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2006/11/13(月)
不運は文章になるということの実践的証明 (承前)
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「はい始め」 始まりましたこの試験。まずは受験番号をマークします。 続いて学校名、氏名を筆記。因みに今回は数学、マーク・センテンス方式です。 数学の苦手な私にはやや有利なものと思われます。 さあ問題冊子の表紙をめくる。まずは簡単な計算問題です。 もしや出題者は私を馬鹿にしているのでしょうか。 しかしその割には時間がかかっていますねえ。 そうですね、しかし慎重さはこの場合有利に働くものと思われます。 何故でしょう。 それはですね、やはり、試験ですからどれだけ速く解けようとも点数が重要なわけです。 なるほど。 っと、ついに次ぎのページへ突入しました。これも慎重且つ迅速に解いております。 あ、動きが。めくりました。三ページ目へ入った様子ですよ。 そうですね。これは普段の氏からすると早いのでしょうか。 どうでしょう、問題の難易度をみると順当なところだとは思いますが。 そうですか。 さて、大問一を解き終えました。続いて大問二へ…と、動きがありましたね。 これは…お、二を飛ばしました。続いて三も飛ばしております。 どうしたのでしょう。 やはりですね、氏の覚えていない公式や定理などが必要な場合は飛ばすのではないかと。 ふむ、大丈夫なんですか、それで。 この時期になるまで重要な公式等を覚えていないというのは致命的ですね。 ああ、酷いですね。 しかし…四問目には取りかかりました。 頑張って欲しいですね。 そうですね。 あ、四問目はかなり早いですよ。良いペースです…と、どうしたのでしょうか、動きが止まりました。 急いでページを先から後へとくっていきます。 何かトラブルでしょうか。 これは…まずいですね、なんと氏は数学1・Aを受けなければならないところを、数1を解答していたようです。 大問題ですね…。 既に二十分近くが経過しています。どうするのでしょうか。 ああ、泣きながらこれまでの解答を消していますね。これは気の毒ですね。 まったくです。植田さんはこのような経験はありませんか。 いえ、私は植田さんでもありますので。これが初めてですね。 そうですか。私も植田なのでこれが初めてです。 あるんですね、マークミスというのは。 ですね。驚きが隠せませんよ、これは。 さて、気を取りなおしてベストを尽くすべく1・Aの方の問題を俯瞰しています。 手を止めて大丈夫なんですかね。 恐らく解けるものを厳選しているのでしょう。 見つかるといいですね。 そうですね。1とは難易度が違うみたいですからね。 あ、動き始めました。大問1を辛くも解いて…またも4に向かいます。 問題の構成はどちらも同じなんですね。 ええ。さ、4も取り合えずマークし終えたようです。良い調子ですね。 残り時間も少なくなってまいりましたが、まだ大問で二つも残ってますよ。 お、今度は物凄い速度です。なんと手が休まらない。次々と黒鉛が紙に塗られていきます。 恐ろしい早さですね。 ええ。ですがこれは恐らく勘でしょう。 酷いですね。 まったくです。…ええ、残りはもう百秒ほどです。 頑張りましたね。 いや、頑張ってるかどうかはちょっと。…突然何やら考え込んでいるようです。 何かあったのでしょうか。 おっと、口が、そ、ん、な、あ、ほ、な、と動きました。 そんなアホな、ですか。 どういうことでしょうか…っと、これは残酷だ。あんまりだ。辛すぎます。 解説お願いします。 いいですか、見て下さい。開かれた問題冊子。大問四のページ、右上です。 この字ですか…あ! そうです、何とこれは数学1。解くべきは1・A。 二度目ですか。 ええ、物凄い体験ですね。なんという…。 「試験終り」 終ったー!色んな意味で終ったー! 目には薄っすらと涙です。しかも自身が列の最後尾の座席に座っているので、用紙回収の係り。 とぼとぼと歩きながら回収しています。その背中に漂う哀愁の切なさ! 見ていて辛いですね、ではここで中継は終ります。 他にはですね特別大きいミスも無く、なんとか試験を終えましたがね、いやはや。 やれやれ、とんだ失敗続きでしたよ。 ドジッ娘って普段は苦労してるんだろうなあ。 っていうか自分でいうのもなんだけど、それを地で行っていたのが今日の私だったのか。 よくドジッ娘は失敗したあと泣きそうになったりしてますけど、あながち嘘でもないですね。 立て続けに悪いことがおこると泣きたくもなりますよ。 しかも星の巡りか体質かは知りませんけれど、それが毎度のことですからね。 折り合いをつけていくにしても精神的にもろくなって当然か。 なんだか虚像のリアリティを知った貴重な体験というか何というか…。
06/11/19 22:04
--- オーディオコンポを梱包 大きな衝撃は敵ですので。
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