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2006/12/31(日)
大晦日繁忙記
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朝、太陽の来光と共に起床。行動開始。 冬の夜の冷たさに沈む戸外を襟巻きに顔をうずめ歩く。 バス停。二人の男性がバスを待っている。 勝手に二人を同胞と認定する。寒いけど頑張れ。 バスが来る。乗り込む。走り出すバス。 ここで今日の外出の目的を解説しておくと、 先ず一に大学入試センター試験会場の下見。 そして二に夏に母から頂戴した映画の券で映画を二本観ること。 さて所変わって試験会場前。ここに至るには紆余曲折があった。 まず、乗るべき電車を間違えた。 方向だの路線だの、そんな問題ですらない。 そんなやり直しのきく問題ではないのだ。 鉄道会社を間違えた。そもそもメモ書きが間違えていた。駄目だ私。 そして、なんとか正しい駅まで辿りついたところで、 なんと道は二方向に分かれていた。どちらへ進むべきか。 気分で左を選択するが、進めど進めど団地と工場ばかりである。 年の瀬ということで、人の姿まばらで、自動車もあまり見かけない。 いい加減に私も気がついた。これは、間違いだ。 道を遡ること半時間。やっと三叉路に戻ってこれた。 次は右の方向へ進む。すぐに大学が見えた。泣いた。 そこから神戸の市街地へ行って映画館を目指す。 目指す途上で二十二日に電車賃を貸してくれた友人から電話。 二枚券があったので、神戸に来い来いと誘う。 無茶苦茶だがなんと来ることになった。 しかし、来るには時間が物凄くかかり、映画の時間に合わない。 私も歩き疲れてしまったので、映画を半分くらい諦める。 しかし、どうしたものか。映画無料券は期日が今日なのだ。 等と悩むうちに友人到着。駅で待っていると売店の主人がこっちをみていて、 同性と落ち合うところを見られたら笑われそうだったので、 移動して出迎えた。どうして周りは恋人同士ばかりなのに私達は…。 結局それからは普段二人がするように、漫画や小説を中心に、 音楽のCDだのゲームソフトだのを軽く見て周る。 ゲームセンターやら服屋に行かないのが私達だ。 少なくとも私と、私と居る時のこの友人だ。 もう日が暮れるまで幾許もないし、友人には予定もあるらしいので、 ここで引き上げるかという流れになったのであるが、 どうにも諦めきれずに今から観れる映画がないかと映画館に一緒に行ってもらう。 くそう、そこのカップル今すぐ別れろと遠くから小声で呟きながら近づき、 彼らの後ろから映画の上映時刻表を眺める。全然時間に合うものがやっていない。 やれやれと思っていると、目の前のカップルがそっと場を離れた。 ここで必要なのは一歩踏み出す勇気じゃない? 映画を半ば諦めた瞬間に思いついた対案、映画券の譲渡。 これを実行に移すべきは今なんじゃない? きっとあの二人は映画を観る。少なくとも観ようとする気はあった。 ならば。ならば私がここで後から声をかけてどうぞすれば全て解決するんじゃない? 券は無駄にならず私達は帰宅できカップルは銭を失わず映画を観られる。 そう、これしかない! 「あ…あのすいませんっ…」 メガネの似合う理知的な印象の彼氏に声をかける。 その彼氏に似合う大人っぽい感じの彼女にも。 二人は「ありがとう」と言って受け取ってくれた。 人に声をかけるのが恥ずかしくて目も合わせられず、 一方的に喋りまくって、ちょっと押し付けるような感じで渡して。 唐突な出来事に戸惑って苦笑しながらにこやかに受けて。 でもありがとうカップル。この照れはなんだか心地が良いのです。 経験しないような出来事に気分が昂揚してしかたがなかった。 そして私達は二人で機嫌よく喋りながら帰りました。 こいつが異性だったらなー。
2007/01/02 17:30
--- 向こうから船員が来るー。 クルーなだけに。
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