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2006/08/09(水)
八月九日
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先日、前期補習が終り、ひとまず生活に自由度が増してから、植田の勉強に対するやる気というのも、 厚生労働省の出した悲観的人口推移予測の如く、時間の経過と共に、如実に減少傾向にある。 それというのも、植田は八月上旬中に通学定期券の期限が切れないうちに新古書店を回って、 漫画本や小説の本を沢山購入したからである。植田は妙なところで貧乏性で積極的だ。 それに、友人達も勉強を除けば…と言っておこう、することも無く暇なのか、 割と立て続けに誘いが入ったし、法事にも参加してきたというわけで、 これはもう、植田に言わせるなら「物理法則」とも言うべき当然の事態なのであるが、 それは言い訳に過ぎず、真相というのは身近なところに転がっているものである。 例えばそう…今、居間の背が低い机の上に乗っている、水色の工業製品。 折畳式のなんともポップで現代的な製品である。 さあ、それはリモコン?それは携帯?それは電子辞書? 否、否、否。否である。 その名も、NINTENDO DS! そう、あの説明不要な国際的人気商品、DS Liteなのである。 京都老舗の人形屋より絶賛発売中のタッチペン付属の携帯ゲーム機である。 これを植田の妹が苦労して手に入れたのであるが、やはり人気なだけあって、実に面白い。 彼女が買ったのは国民的認知度を誇るヒゲおやじが跳躍と火炎で敵を薙ぎ倒していく平面直行型ゲームなのだが、 そもそも液晶画面が綺麗なのである。携帯電話を除けば植田宅で液晶化された商品などまずない。 そこからくる目新しさも手伝って…等と書くだけで虚しくなってくるのではあるが、 見事に嵌ってしまった。妹の所有なので、主導権は当然彼女が握っているのだが、 画面を覗き込んでいるだけで楽しめる。植田史上それは、友達がマジアカと呼ばれる アーケードゲームをしていたのを観戦した時以来である。 かように、植田がさせてもらったり、妹のプレイを見ている時間とを合わせると、 中々結構な時間が経ってしまうのだ。一日、また一日と、すぐに過ぎてしまう。 はてさて、受験勉強は既に二面三面といった局面に入っているのであろうが、 中ボスがいつだって自分だというのは皮肉ではないか。クッパの如し、である。
--- スイスで水泳すーいすい ……。
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