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2009/06/03(水)
夕食のこと
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昨夜、零時ちょうどに寝たというのに、起きると十一時だった。 私の家は大学まで遠いので、急いでも四限にしか間に合わない。 なので、歯を磨き御飯を食べ、また歯を磨きのんびりと家を出た。 寝坊した日はいつだって憂鬱だ。自分に腹が立つ。 それを最高にクールな「スペインの宇宙食」という、 音楽家の書いたエッセーで中和させながら大学へ行った。 四限だけを、寝過ぎで猛烈にだるい体が発する「もう一眠り」という信号を黙殺しながら受けた。
ところで、起きた時から私は猛烈にお酒が飲みたかった。 よく冷えたちょっと強めのカクテルが。 味はそんなに上等でなくていい。 とにかく涼しい所で飲んで、冷たい飲料で体を熱くしてやりたいのだ。 つまみはピザかパスタがいい。空腹でもあったからだ。
今日はテニスサークルの活動がある日なので、 サークル活動が終わってから、帰りに街の駅で降りて、 いつも目にするバーで軽食と一二杯のカクテルで気分をよくして帰ろうと考えていた。
しかしどうだろう、いざサークルへ行って活動を終えると、 同回生四人でテニスコート近くの中華料理店でラーメンを食べることになってしまった。
いかにも町の中華料理店といった感じで、 歴史を感じさせる店内の調度は空気中の油をじっとりと吸っていて、 近所のおじさん達がたむろしてビール片手に餃子を食べているような店だった。 でも他所者、新参者に冷たいような店ではなくて、 むしろ私達が座れるように席まで譲ってくれたし、 店の奥さんは友達のライスを半チャーハンにしてくれるしで、 居心地は良かった。
私達四人がカウンタしかない一階席で横一列に並び、 獣のようにラーメンをすすっていると、 右隣のおじさんが「僕もテニスするんだよ」と声をかけてきた。 そこからおじさんと我々とたまに店主とその奥さんとで十五分程喋った。
最終的になぜかその客のおじさんの携帯番号まで教えてもらった。 縁とは誠に奇妙なものであるという紋切型の文で今日の記を終える。
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