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2004/07/02(金)
ベーレンタール:多田武彦「雨」
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現在ベーレンタール男声合唱団は多田武彦さん作曲の組曲「雨」を全曲練習しています。 今日は新団員さん(待望のトップ・テノール!気がつけばトップ・テノールが最大人数になりました)が入団してくれて、ますます活気づいた練習になりました。
組曲「雨」の終曲「6.雨」は・・・ 「雨の音が聞こえる 雨が降っていたのだ あの音のようにそっと 世のためにはたらいていよう 雨が上がるように 静かに死んでいこう」 という詩です。 楽譜「多田武彦曲集」の中では最後の「死んでいこう」の部分にデ・クレシェンド(だんだん弱く)が書かれているのですが、後に出版された「グリークラブ・アルバム」では同じ部分に、 クレシェンド&デ・クレシェンドが書かれており、 「死んでいこう」という言葉がふくらみを持つよう改訂されています。
僕はこう解釈しました。 「死んでいこう」という言葉は、さびしく消えるように「死んでいく」ということを描いているのではなく、 「全てをやりつくして死んでいけるように、力いっぱい生きていこう」という生命力に満ちた決意の言葉だと思うのです。 喜びに満ちた人生を歩んでいこう!と輝かしく力強い表情で歌うよう、団員には指導しました。
するとこのクレシェンド&デ・クレシェンドが実に効果的で、 どちらかというと陰鬱でわびしい印象のあったこの組曲が実は、 生命の美しさ、力強さを表現していたことに気がつきます。 皆さん実に感動的な演奏をされていました。 9月には全曲演奏を予定しています。 どんな「生命」が生み出されるのか・・・今から楽しみです。
↓画像は6月30日「椿姫」ハイライトのジェルモンの様子
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