舞台裏日記
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2004/09/11(土) オペラ「魔弾の射手」鑑賞
今日は僕の師である大森誠出演の「魔弾の射手」を観に、神奈川県民ホールに行ってきました。
最近開通したみなとみらい線「日本大通り」駅ができてアクセスがしやすくなりました。

県民ホールはとても大きな舞台で、どちらかというとオペラには不向きなのかもしれない。
オーケストラピットの音ももう一ついい響きとして届いてこない(これは演奏側の責任ではないと思うのですが)。
あれだけ大きな舞台をどのように「埋めていくのか?」この首都オペラの毎回の見どころの一つでもあります。

ステージの中央にそびえる立方体の白い枡のような箱。
その箱が回転しながら様々な役割を果たしていきます。
最小限の装置でありながら、強い印象を与えました。
またそれを無限の想像力で色づける照明。
奥畑さんの照明・・・僕は大ファンです。
終演後、ばったりお会いしたので(僕のことを覚えていてくれた!感激!!)思わず握手を求めてしまいました。

演出も合唱を中心とした大きな動きで、客席の視線をコントロールするのが上手い!
合唱さんも年々よくなっていきますね。
今回はオペラ通なら誰でも知っている「ラモス」さんも出ていました。

キャストは全ての役がまさに適役。高い水準の歌い手が集まり、充実していました。
そのレベルの高さは某日本主要オペラ団体にも見習って欲しいほど。
僕がこれまでに共演したことのある方が多かった(大森先生、鹿野章人さん、津山恵さん、小田桐貴樹さん)のも、何か誇らしく感じました。
そして金澤さん、工藤さん、白岩さん。素晴らしかった!

惜しまれるのは作品自体の内容の難易さでした。
ん〜・・・結局のところ「何が言いたいのか?」はわからなかった。
ドイツ・ロマン派オペラの幕開けというこの作品。
初演当時のドイツでのステータスは高かったのでしょうけど、
現代にあって「魔法」とか「言い伝え」とか「不吉な予感」などがテーマに持ってこられても今ひとつピンとこない。
「魔笛」ほどメルヘンチックではないし、ワーグナーほど神秘的でもないし・・・。
それから「歌唱ドイツ語/台詞日本語」というスタイルも結局アリア大会みたいに感じてしまって、ちょっと白けてしまう。
一人一人の演技、合唱団の熱意、演出の技がきちんと揃っていただけに、どちらかの言語に統一すればもっと流れが大きくなって楽しめたはずなのに・・・。

ここから下は明日の公演を観に行く方もいるからネタバレ防止。読みたい方はこの下の部分をドラッグしてみてね。
悪魔ザミエルを演じる女の子が様々な場面で合唱や舞台に紛れて化けて出て来るところなんて、かなりキレてる!
そして最後は隠者のお供として登場・・・ラストのラストでは隠者とザミエルが実は鹿の親子だった・・・なんてエンディングは思わず「あっ!」と声をあげそうになりました。


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