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2005/11/09(水)
音楽の原点
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今日は学生時代の師匠:バリトンの水野賢司先生のリサイタル、 「WORLD OF KENJI」に行ってきました。 毎年、行きたい行きたいと思っていながら、稽古などと重なって行くことができず、 念願叶って今日はウキウキ。
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いや〜!!最高でした!! これまで聴きに行ったすべてのエンターティンメントの中で、 一番すばらしい公演でした! 言葉で説明はしてもたぶん伝えきれないと思うのですが、 一度でも「WORLD OF KENJI」に行ったことがある人はわかると思います。
第1部〜歌曲集「優しき歌」(作詩:立原道造 作曲:淡海悟郎) 淡海さんの作品はどれも大好きで、僕も作曲するにあたって大変影響を受けた作曲家。 とてもロマンティックでそれでいて素朴で、 さらに演奏心理的にもかなり演奏し応えがある曲。 いつか・・・いつか・・・僕もこの作品を歌ってみたい・・・。
歌曲などを歌うとき、 僕のような若造はついつい声を出すことに頼ってしまうのですが、 水野先生は全く無駄なく、ささやくように言葉を語っていきます。 その時点でまず鳥肌・・・すごい世界観でした。
第2部〜「ゴフマン物語」(作詞:水野賢司 作曲:淡海悟郎) タイトルの通り、「ホフマン物語」のパロディなのですが、 オペラ・アリアは挿入されているわ、「第九」のワンフレーズは出てくるわ、 あげくの果てにはロックンロールと演歌が入り乱れる・・・。 また水野先生自身作詞による最高に楽しい内容。 まさに水野賢司という歌手と、淡海悟郎という作曲家のそれぞれの幅の広さを、 全力で見せつけるすごい作品です。 どんなジャンルでも歌いこなす水野先生。喘ぎ声もリアル・・・(笑 最初っから最後まで会場は笑いの渦でした!
アンコールは水野先生曰く「第3部」。 え〜っと何曲歌ってくれたんだろう? 本当に歌うことが好きでたまらないという感じ。 聴いているこちらまで幸せになります。 オペラ・アリアからカンツォーネ、シャンソンまで、ジャンルも様々。 そして最後は「マイ・ウェイ」でした。 ここまで何でもありのスタイルで歌ってきたリサイタルの最後。 散々笑った僕らは歌詞の中の 「私には〜愛する〜歌〜が〜あるから〜、 信じた〜この道を〜私は〜行くだけ〜」 の部分で思わず胸が熱くなりました。 ・・・あぁ〜このリサイタル・・・先生のこれまでの生き方が集約されている・・・ 会場からもすすり泣きの声が・・・。 水野先生も感極まったらしく間奏で少し涙ぐまれていました。 それを見てまたこちらもこみ上げてくる。
終演。本当に幸せでした。 思いっきり笑って、感動して、最後には泣いて。 会場が一つになったコンサートでした。 このところ歌うことが苦痛になり始めていた僕も、 歌うことはステキなことなんだ、と改めて思い出しました。 水野先生に出会って良かった。今日来て本当に良かった。 ------------------------ 会場には先日「ジャンニ・スキッキ」でお世話になった、 シモーネ役のHさん、 今度の「泣いた赤鬼」の木こり役のIさんもいらしていました。 ------------------------ ↓終演後:楽屋にて。
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