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2005/05/26(木)
N響を聴きに行く&4曲目「外は雨」完成
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昨日マザーコーラスの方から招待券をいただき、サントリーホールへN響を聴きに行きました。 昔から大好きな作曲家プロコフィエフの作品とショスタコーヴィチの交響曲第5番! どちらもCDでは何回も何回も聴いた曲ですが、生で聴くのは初めて。 期待と興奮でちょっと緊張気味だったのか、開演1時間前にホールに到着。 ガラーンとしたサントリーホールの客席に入ると、なんか「ここで歌いたいなぁ」なんて感傷に浸ってしまいました。
席は一階席のしかも前の方。すごい席だ・・・。
1曲目はペルトというエストニアの作曲家の「フラトレス」という曲。 指揮者のヤルヴィの出身国の作曲家をとりあげたわけですね。 作曲家自身が『ティンティナブリ様式』と呼ぶ新しい手法で書かれた曲ということをプログラムの解説で読んだので期待していたのですが、 う〜ん。メロディはキレイだけど取り立てて新しさは感じなかった・・・。 最近僕自身が作曲活動に励んでいるので、何か新しいものを得ようとしたのですが残念。 ただ、極度に"緊張"が強いられる曲で(そのこと自体はとても好感が持てた)、曲終わりの弦楽全員によるPPの表現はさすがN響! N響の技術の高さが目立った演奏でした。 それにしてもパーヴォ・ヤルヴィの指揮は見づらい!!! 打点がどこにあるのか全くわからないし、円運動で振るタイプだとしたらもう少しくっきり図形を見せて欲しい。 興奮してくるとどんどんテンポがスベっていってN響メンバーも困惑気味(?) ただでさえ残響が長くてアンサンブルがずれやすいサントリーホールなのに、あの指揮ではずれるずれる・・・。 ちょっと先が思いやられる印象を受けました。 若干音がこもって聴こえたのは今日の湿気のせいか?ホールの響きの特性なのか?
2曲目はプロコフィエフの「ヴァイオリン協奏曲第1番」 ヒラリー・ハーンの独奏による演奏。 ・・・ヒラリー・ハーンの立ち位置がやや後ろすぎたために、 上手側にいた僕の席では指揮者の影になることが多く、 しかも彼女はかなり体を左右に動かすタイプだったので音の聴こえ方が変わってしまい、やや集中力を削がれました。 さらにハーンとヤルヴィのテンポが定まらず、最後まで形になりませんでした。明らかに合わせ不足。 プロコフィエフの独特の音階語法は音の粒や角がくっきりしていて初めて生きるモノ。 アンサンブルのズレはこの曲のユーモアや軽快さに影響してしまっていました。 ハーンはアンコールにバッハのLARGOを弾いてくれました。 こちらはとてものびのびとしていて好演。 ヒラリー・ハーンの演奏は本当は良かったんです。 欲を言えば音にもう少し深みが欲しいかな? まだ若さと勢いと技巧だけで弾いている感じ。 ところどころ独自の工夫が見られて、この演奏家の器の大きさを感じました。
休憩をはさんでいよいよショスタコーヴィチの「革命交響曲」 N響の音は本当にいいですね。弦の分厚い、それでいて繊細な響きは海外のオーケストラよりいいんじゃないでしょうか? ただこの曲もずれる・・・。特に金管はことごとく遅れて聴こえました。 ヤルヴィのテンポにもあまり説得力や脈略がなく、そのフレーズごとにその場の気分でテンポを決めているような気が・・・。 ショスタコーヴィチの突然の場面転換も今一つ決まらない。 指揮者が次のフレーズのテンポをきちんと指示できていないんだからしょうがない・・・。 ときどき管楽器のバランスも変でした(なんでその音をそんなに強調するのか?) 第2楽章の堀さん(コンサートマスター)のVn.ソロはユーモアたっぷりで素晴らしかったです。団員の気持ちもグッと集中したような気がしました。 第3楽章はすごく美しかった。盛り上がった後のとどめの1打が毎回指揮者によってブレーキをかけられるのが欲求不満な感じになったけど、 さすが世界に誇れるN響の音!という感じで圧巻。 第4楽章はもう勢いで突っ走った感じでしたが、コーダは恐ろしく遅いテンポ。 ラストは僕の好みの大きなリタルダンドがありましたが(スコアには書いていない)、だとしたらその前はもう少し速いテンポじゃないと・・・。
全体的にパーヴォ・ヤルヴィの指揮に「?」な一夜でしたが、 プロコフィエフとショスタコーヴィチを生で聴けたことは大きな刺激を受けました。 CDでは気づかなかったオーケストレーションや響きの感覚も発見できたし。
帰りの電車の中で自分の作曲のスケッチをとって、 帰宅後、仕上げました。 またビートたけし歌曲「外は雨」が完成。 おいおい、それぞれが小品だとはいえすごいペースで曲ができていくなぁ〜。
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