舞台裏日記
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2005/07/28(木) 観劇「マクベス」!!
僕の芸大時代の同期である寺尾貴裕くんが演劇集団「円」で活躍しています。
今日はその公演があったので新宿・紀伊国屋ホールへ。

演目もシェークスピアの「マクベス」
!!
ご存知の通りヴェルディが作曲した同名のオペラの原作ですね。
僕はマクベスのアリアを主なレパートリーとしていることもあり、
その原作版のシェークスピア(邦訳)を何度も読んでいたので、すごく楽しみでした。

新宿駅でピエール島さん(リンク参照)と待ち合わせ、紀伊国屋へ行くとぞくぞくと同期のメンバーが集合。
福井さっちゃん(リンク参照)、Tかだ先生、なっちぃ、オハ、上野・・・
・・・知らず知らずのうちに大所帯になり、会場入り。
客席は満席で、その中には目にしたことのある役者さんもチラホラ。
ワハハ本舗の柴田理恵さんもいましたね。

公演はとても素晴らしかった・・・としておこう。
古典劇の台本をほぼそのまま使用していたけど、衣裳や舞台はどこかゲームに出てきそうなカッコよい感じで、
現代劇のような見やすさがありました。
寺尾くんはダンカン王の次男ドナルベイン。
演劇独特のノドを潰した発声の役者さんが多い中、声もよく通り、僕はすごく好感を持てました。
うん、大物になってね。

公演全体を見渡せば、僕はどうしてもマクベスに自分を重ねてしまうので・・・
金田明夫さんのマクベス像に驚嘆!!
コミカルな表情すらみせるマクベス。
王を暗殺してでも権威を得ようとする「欲」や、
後悔にさいなまれる「弱さ」ばかりを強調するマクベスが多い中、
金田さんのマクベスはもっと人間の純粋さや、
誰の心にも潜む小さなものを細い糸をたぐりよせて引き出すように、
僕たちの目の前に表してくれたように感じました。

マクベスは最後狂気の中に押し潰されていくのではなく、
むしろ全てを振り払い、自らの運命と業(ごう)に身を委ね、
解放していくマクベスは、ある意味、成長や成熟を見せていました。
ラストシーンも悲しみ、またはハッピーエンドのような明るさはなく、
死しても力強く夫人のもとへ這い上がろうとするマクベスの力強さを感じました。

ただ芝居自体は・・・テクニック・・・だな。
「わかりやすい」という点ではこういうのが最近は流行っている(?)のかも。
とにかく「動」と「叫」の芝居で、
これはきっと「自分の内面」を強引に引き出す(つもりになっている)テクニックだとは思います。
金田さんの台詞はそういう意味ですごく「歌」だった。
ただこれは生身の人間を描く手段としては「技術」の域を出ないのではないか・・・というのが僕の持論。
まだ自分の技術はそこまで追いついていないけどね・・・。

魔女のシーンなんかはヴェルディの方が一本勝ち!
マクベスの独白や夫人とのやりとりの中にある精神的な必然性みたいなものは、
ヴェルディ版(:演出と言っていいかも)のオペラの方が下手したら上回っていますね。
シェークスピアの原作から心臓の部分を引き出している・・・のかも。
う〜ん、改めてヴェルディってスゴイ!!

(↑自主規制)
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終演後は島さん、なっちぃ、Tかだ、上野と共に飲みに。
僕は烏龍茶で失礼しましたが、たくさんバカ話ができて楽しかった。
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ところで今日も大きな地震がありましたね。
観劇中で客席もややざわめいたのですが、大事に至らなくて良かった・・・。
正直、一瞬「死」を覚悟しましたよ・・・(汗)
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↓今日のプログラム:カッコイイ


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