舞台裏日記
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2005/08/31(水) 「斑猫(はんみょう)」初合わせ
もうすぐ公開講座で歌う「斑猫(はんみょう)」の合わせをしました。

とても難解とされている曲ですが、音は調性もしっかりしているし、
近代的な歌曲とは言えますが、それほど新しさも感じられず、
スムーズに馴染めました。(伴奏が超難しい!!)
内容は「斑猫」という美しい光沢のある、それでいて猛毒を持つ虫を、
色香を漂わせる女性に例えた詩です。

詩人は女流詩人の深尾須磨子さんなので、女声(特にメッゾ・ソプラノ)が歌うことが多いのですが、
作曲者は橋本国彦さんで、僕はこの曲はむしろ男性の視点で書かれた曲なような気がします。

女性に翻弄される男性の苦々しくも甘い感情や、
思い通りに自分のものにならない女性(斑猫)へのもどかしさが音によく表れていると思います。

(※特にクライマックスの「つねにあとじさり」の部分などはにじり寄る男性と身をかわして遠ざかる女性によるシーンがはっきり見えます)

一つ違うな(作曲者的な立場で見て、詩とそぐわないな)と思うところは、
曲尾の短い後奏。
[leggiero]と表記されていて、音符にもスタッカートがふられています。

小悪魔的な女性があざ笑いながら、飛び跳ねるようにして走り去る様子だと思うのですが、
(もしくは虫:斑猫が飛び去る様子かもしれない)
作曲当時の【女性像】と、現代の【女性像】の違いが端的に現れているようで面白いです。

〜おしとやかな女性=純潔 軽快な女性=悪女〜
みたいな感覚が当時はあったんだと思います。
現代の女性はもっと賢い・・・というか、ある意味もっと「怖い」ですよね(笑)
↑暴言?

現代の感覚に近づけるために、後奏はやや[Meno mosso]で、
スタッカートもややテヌート・スタッカート気味に弾いてみたら面白いかもしれませんね。

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9月6日の公開講座は聴講1000円ですが、
この曲がどんな風に完成するのか、ぜひ聴きに来てください!
レッスンされるのを見られるのは恥ずかしいですが、
誰もいないところで歌うよりはお客様がいた方がいいですから・・・。
その他の曲は
「さくら横丁」「荒城の月」「叱られて」
などポピュラーな曲もあります!
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▼問題の「斑猫」後奏の譜面


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