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2006/11/27(月)
オペラ「蝶々夫人」終了!!
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連日の本番になってしまいましたが、これで今年のオペラは全て終了だから頑張りました。 ピッコロテアートロ主催のオペラ「蝶々夫人」。 今回は(しつこいようですが)ミラノ・スカラ座での初演版。 僕は個人的にはこちらの版の方が物語の深みを感じます。 現行版よりも蝶々さんの「女」としてよりも「母」としての苦悩が見えますし、 結婚式の後の宴会のシーンなど、日本の風習がリアルに描かれています。 (その辺が現行版ではカットされてしまっているのは日本人としては口惜しい)
11時に楽屋入り。それからメイクをして、衣裳を着て場当たり稽古。 とても立派なセットで驚きました。小ホールの舞台に家が一軒建っている。 下手には桜の木が・・。
客席通路を歌舞伎の花道のように利用しているので、とてもリアルに演じなければなりません。 ------------- 14時から公開ゲネプロ。 飽くまでゲネプロですから、演奏中に演出の注意が入ったり、 演奏を止めたり・・・歌手も本番に調整しながら歌っていましたから、 本番では観られない舞台の裏側をお楽しみいただけたのでは? ------------- 18時半からいよいよ本番です。 食事をするために一度脱いだ衣裳を再び着込み、メイクを直してスタンバイ。 僕の出番は一幕の終わりなので、じーっと楽屋でモニターを眺めていました。
こっそりロビーの客席後ろ扉の前で待機。 出番が来て客席の後ろから「蝶々さーん!」と叫ぶ(歌う)と、 お客さんたちがビックリしている様子・・・これがたまらんかった。 とにかく宴会のシーンをぶち壊す勢いで舞台に駆け上がると、 ゴロー役の吉田さんが見事にリアクションで吹っ飛んでくださいました。 続いて蝶々さん役の羽山さんが一言一言にリアクションをしてくださって、おびえた表情。 さらにピンカートン役の有銘さんがボンゾに立ち向かいますが、 力を入れてもボンゾには効かない・・・という芝居。 そしてちょっとの動きでピンカートンが飛ばされ、まるでボンゾがとても力があるかのように見えました。 演技って自分の力ではなくて、相手役の方のリアクションでその人物が表されるものだと思います。 周りのキャストさんが素晴らしいから僕は何もしなくてもボンゾに仕立ててもらえた・・・という感じ。 でももっともっと自分から作っていかなきゃなぁ。 大変勉強になりました。 ----------------- カーテンコールを終えると即退館。 さすがに疲れたのでまっすぐ(フラフラ)帰ってきました。
これで今年は終わり。 僕はこの1年で何を得たのかなぁ〜。 自分の声と芝居を見つめなおした1年だったような気がします。
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