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2006/04/26(水)
歌い手は負けてはいけない
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指揮者や演出家から指示があったとき、 「それは何でですか?」 と聞いたら歌い手としては負けだと思う。
言われたことから、その意図を瞬時に察して、 求められたもの以上のものを返すのが醍醐味だと思う。 …というか、そういうところが稽古の楽しさだと思う。
たとえば下手から上手に移動するように指示される。 芝居的には必要のない動き。 演出家にもさほどの意図がなかったりするかもしれない。 (たとえば下手にいる主役を引き立たせたいだけの理由など) …で、そこで演出家につっかかっては負けになる。
逆にその下手から上手からの移動に、 こじつけでもいいから理由付けをして、 演じてみせる。 「おぉ!こいつやるな!」 と思ってもらえる。 これが気持ちいい…。 (はい、自己満足です)
でもそれでこちらからも新しいアイディアを提供できるわけで、 そうしたら演出にも新しい要素が加わっていって、 深みや大きさも膨らんでいく。 煮詰まっていく。 そんな稽古が理想だと思う。 だから、稽古はみんなで作っていくものだと思う。
…なんてね。
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