舞台裏日記
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2007/04/29(日) 新しい合唱団のヴォイトレ
先日発足したばかりの「あい混声合唱団」のヴォイトレに行ってきました。
男声合唱団「漢」のメンバーや、
すでにオペラ歌手として共演したことのある方、
富士見時代の元教え子まで団員に入っていてとっても楽しい。
しかもとてもレベルが高いです。

今日はまず声質を統一するために、一切のクセを排除する作業に徹しました。
まだ集まったばかりの団員同士の声は、一人一人の声はとてもいいのですがまだバラバラ。
結成したてだからこそ、一つ一つを徹底することが大切・・・。
多少はガマンをしてもらいながらも入念にヴォイトレをしました。

少し直すと一気に音色やハーモニーが見違える!
音に深みが生まれました。
・・・でもしばらくするとすぐ元に戻る(笑)
くり返し丁寧に練習していくことで上達していって欲しいです。
とっても素晴らしい合唱団がまた一つ生まれました。

-----------------
昨日の疲労が未だに強烈に残っている。
頭がクラクラしています。
こりゃあ、体力が戻るまでに時間がかかりそう・・・。
やっぱり無茶はしてはいけませんね。
なんか、今年に入ってから体調が万全の日が一日もないような気がする・・・。

2007/04/28(土) 市原市コンサート終了
読売新聞主催の購読者対象のコンサート。
朝からリハなので、早朝から電車に揺られ爆睡・・・。

電車を数回乗り換えて内房線で五井駅へ。
車で送迎してもらって市原市民会館に到着。
リハーサルをしつつ、お弁当を食べつつ、
僕は夜の二期会の授業ための譜読みもしなければなりませんでした。

ホールの形がかなり特徴的なので、ピアノの位置・歌う位置を決定するまでに多少時間がかかってしまい、
慌しいリハを終えたらすぐ開場となってしました。

本番スタート。
タキシードに着替え、いざステージへ。
プログラムは4月14日の東金でのコンサートとほぼ同じ。
ソロステージは・・・
@「千の風になって」
A「道端の花」(自作自演)
B「さくら(独唱)」
を歌いました。

さすが「千の風〜」。客席の集中度が全然違いました。
きっとこの曲を楽しみにいらしてくださった方もいるのでしょう。

休憩をはさんで日本の歌メドレー。
僕はソロで「九十九里浜」、二重唱で「花の街」、「花」を歌いました。
最後にアンコールを・・と思ったらお客様から「千の風〜」がリクエストされ、
とりあえず予定通り「おぼろ月夜」を会場の皆様と一緒に歌った後、改めて「千の風〜」を歌いました。
皆さん一緒に歌ってくださいました。
終わった後に楽屋にいらしてくださったり、楽屋から出てくるのを待っていてくださった方もいました。
本当に感謝感謝です。

公演が終わると急いで東京へ。
五井から内房線で千葉へ。
千葉から総武本線で東京へ。
東京から丸の内線に。国会議事堂前で乗り換えて千代田線で代々木上原へ。
二期会研修所の授業です。

この時点で疲労困憊。
ほぼ死んだような顔をしながらスタジオに着いてもずーっと譜読み。
フランス語の歌詞を入れ込むところまではなんとかしていったのですが、
音をしっかり覚えこむまでには時間が足りなかった。
「サムソンとダリラ」の二重唱と、
「マルタ」の四重唱を歌いました。
どっちも難しい・・・。

-----------------
【画像】妻が見つけた新アイテム「バナナケース」!
バナナをカバンに入れてつぶしてしまうなんてことがなくなります。
こんな感じのものが欲しかったんですよ〜。
本番の日はバナナは必需品ですから・・・。

2007/04/27(金) フランス語がわからない・・・
二期会研修所でフランス語の曲を勉強しています。
全く読み方がわかりません・・・。
いろんな方からアドバイスをいただいているのですが、
僕のゆるい頭では理解できないみたい。

というか、改めてイタリア語やドイツ語っていいなって思いました。
・・・って、これでは勉強は進みませんね。
明日、授業で歌わなきゃいけないってのに、全くチンプンカンプン。
まずい。。。

今日は夜にベーレンタールがありました。
いよいよ多田武彦の組曲「雨」を練習開始。
音取りをしました。
まだまだ声の質から修正していかなければなので、先は長いです!
ガンバラにゃ。

明日は今春最後の本番です。
5月からは二期会の授業などに集中するために公演活動はしばしお休み。

2007/04/26(木) 春だか冬だか・・・
朝は暑かったですね。
午前中に家を出て、外で朝食。
電車で池袋に出て、ヤマハでメノッティの「電話」を取り寄せ注文しました。

それからいつものスタジオで2時間レッスン。
生徒がまさに「電話」をやっているので、そのレッスン。
伴奏者・共演者を交えて・・・どっちかと言うとコレペティ稽古でした。
オペラの練習の仕方がわかっとらんので、一からやり方を教えました。
現場でもたまにあるのですが、
若い歌い手さんが譜読みできていない部分を「今度までに自分で見てきます」と言うのは、
絶対にタブーです。

「今度までに・・・」
じゃあ今まで勉強をさぼってきたんかぃ・・・と突っ込まれてしまいます。
むしろ「この部分はちょっと勉強が薄かったんで、今日できるようにしたいんです!」
と集中練習を求めた方がよっぽど印象はいいんですね。
僕も気をつけています。

できない自分を恥ずかしいと思うよりも、
プライドを捨てて一生懸命勉強する姿勢を見せることは大事だと思います。

-----------------
それから上野の東京文化会館の4F音楽資料室へ。
無料で様々なCD、DVD等を鑑賞することができます。
・・・で、メノッティの「電話」のLDを鑑賞。
バリトンがいい声だった〜。
Lucy役の人も芝居もできるし、いい声。
なるほど、これは面白いオペラだ・・・。

20分ほどのオペラを観終えたら川口へ。
夜は川口市民合唱団の指導です。
初めに、今後の心構えなどガイダンス的なことをお話してから練習開始。
いい(?)緊張感になったせいか、とても集中した練習になりました。
「小さな空」「島へ」は相変わらずの安定感。
今日はそれに加えて「死んだ男・・・」も落ち着いて歌えていました。
「○と△のうた」もまずまずの及第点。
これで武満徹の曲は心配なし!!

最後にフォーレ「レクイエム」。
「アニュス・デイ」を中心に、前回気になったところをしっかり修正しました。
これも仕上がってきた。
最後に「イン・パラディズム」を歌って終わりにしました。

今日は本当にいいコーラスでした。
「イン・パラディズム」は振っていて、あまりの美しさに胸が熱くなりました。
やばいな〜本番ステージ上で、こんな演奏されたら泣いてしまうなぁ。
嬉しい悩みです。

2007/04/25(水) 岩盤浴体験
知り合いに教えてもらって新宿の岩盤浴へ。
作衣に着替えて、いざ岩盤へ。
タオルを敷いてまずはうつぶせで5分。
その後仰向けでじっくり10分。
計15分横になったら5分休憩します。

これを3回くり返し90分間。

温泉ほど疲れず、サウナほど暑苦しくない。
大量の汗をかき身体もすっきりしました。

その後、オプションで足ツボマッサージを30分受けました。
足の裏を押してもらうとちょっと痛い部分があったので、
「痛いです」と言うと、
「ここは・・・尿道ですね・・・。」
僕、赤面。

---------------------
岩盤浴を堪能した後に二期会研修所へ。
今日は「コジ・ファン・トゥッテ」の一幕をザーッと歌っていきました。
グリエルモ役はやったことがあるので、音や言葉は入っているのですが、
昔の発声が出てしまうので、コントロールが大変でした。

帰宅してもまだ身体がポカポカ。
あれほど痛かった首と肩も痛みが和らいでいます。
鍼治療に行くか、整体に行くか、病院に行くか・・・迷っていたのですが、
岩盤浴を選んで良かった・・・。
ほとんどの岩盤浴場は女性限定の場所が多いので、情報が何よりも頼りでした。
教えてくれたYさん。ありがとう!!

2007/04/24(火) 時間が空いたら喫茶店へ
今日は午前中からコーラス指導。
木下牧子さんの「さびしいかしの木」を練習しました。
・・・いい曲だ・・・。

実は僕の最原点は木下牧子さんなんです。
というのも、僕が高1のときに合唱部に入って初めて歌ったのが、
木下牧子さんの男声合唱組曲「Enfance finie」でした。
それまで聞いたことのないような素晴らしい深い音色に魅了され、
僕は毎日のようにこの曲の伴奏を弾き、毎日歌っていました。
現在、僕が書く曲も木下牧子さんの影響が一番強いと言っても過言ではありません。

-------------

コーラス指導を終えると電車で移動。
池袋に出て、新宿へ。中央線で阿佐ヶ谷へ。
阿佐ヶ谷久遠協会で28日のコンサートの合わせをしました。
合わせはすぐ終わったのですが・・・。
たまたま教会内の広間で集会が行なわれていたので、そこで数曲歌って欲しいと言われ、
急遽、小コンサートが開かれることに・・・。

僕は「花の街」と「花」をアンサンブルで歌いました。
終わった後、お呼ばれしてお食事と和菓子をいただきました。

その後、再び池袋へ移動。
それから3時間、時間を潰さなければなりませんでした。
どうしたもんかと悩んだ挙句、学生時代によく行った喫茶店へ。
大人の雰囲気がただよう渋い店です。
学生時代は背伸びして入ったこの店も、今ではすっかり落ち着く空間になっています。

それにしてもなんだか客層も主婦が増えて、
静かな雰囲気ではなくなってしまっているのが残念。

「桜チーズケーキ」とアッサムティーを注文しました(画像)。
ケーキは甘酸っぱさと桜の香りが素敵でした。

3時間無事費やして、夜はスタジオでレッスン。
帰りには雨が降っていました。

2007/04/23(月) 新クラス
今日からミューズアカデミーの本科授業開始(僕は)。
最初のクラスは女子比率が高すぎて、長年女子校で勤めた僕でもちょっとタジタジ。
コールユーブンゲンの授業をしました。

二つ目のクラスは男子も3人いて嬉しい。
聴音の授業。ちょっとゲームをしながら授業をしたりして、僕自身が楽しみました。

後半はいつもの個人レッスン。
月曜日は一日ミューズの教室に缶詰・・・。
首都高を見下ろしながら日が暮れ行く様子を見ていると、ちょっと寂しい気持ちになります。

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画像は夕食のスタミナ丼。すごいボリューム。

2007/04/22(日) さようなら・・・マザーコーラス
何年ぶりでしょうか・・・夕べは緊張して眠れませんでした。

今日は富士見マザーコーラスのコンサート。
学校の文化祭や区の合唱際では歌ってきましたが、今回は初めての単独ライブ。
そして、僕はこのコンサートを最後にマザーコーラスの指揮者を退任します。


早朝に寝ぼけながら会場に向かい、最終的なリハを終え、いざ本場へ。

その前に・・・どのくらい寝ぼけていたかと言うと・・・。
ゲネプロが終わった後に気付いたのですが、左右違う色の靴下を履いていました。
(恥)
※本番の前に奥さんに靴下を買ってきてもらいました。

皆さん初めての単独コンサートなのに、過度の緊張をすることもなくとてもいい顔で歌われていました。
演奏上の力不足はもちろんあるかもしれませんが、
何よりも「合唱する楽しさ」を心から感じて欲しかったし、
それを客席にも伝えて欲しかった。
少なくとも僕には、これまでのどのステージよりも今回それが伝わってきて嬉しかったです。

お越しいただいた皆様、本当にありがとうございました。
団員の皆様、お疲れ様でした。

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僕は音楽家ですが、「音楽」が最も素晴らしいものだと思っているわけではありません。
絵を描くことも素晴らしい。
語学を学ぶことも素晴らしい。
会社で仕事をしていることも素晴らしい。
たくさんの世の中にあふれている「素晴らしいもの」を音楽を通して表現しているだけです。

この音楽を通して一人でも多くの人が「今、楽しいな」とか、
もっと大げさなことを言うと・・・
「生きてるって素晴らしいことだな」なんてことを思ってくだされば、それで幸せです。
僕の仕事はそういうことだと思います。

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マザーコーラスで約8年間指導してきて、何よりも伝えたかったことは・・・
音楽(人生)の「楽しみ方」にはいろんな角度からの「楽しみ方」がある、ということです。

僕のこれまでの指導法が全て的確だったかというと、正直そうは思いません。
むしろ「失敗」の方が多かったと思います。
そのおかげで苦しめてしまった方もいると思いますし、
それがわかっていて、あえてコーラスの発展のために心を鬼にした部分もありました。
今、思えば、何が正しくて何が失敗だったか・・・なんてわからないし、
自分の判断・指導法は間違っていたのかもしれないとも思います。

でも、いろんな意味で、
一つの区切りとして今回コンサートを開けたことは大きな意味があったと思います。
このコンサートは真に団員の皆さんが自分たちの力で、
協力し合いながら、苦しみながら創り上げたものです。
今、終わってみて、
その大変だったことも含めて一応の充足感を感じていただけていれば幸いです。
それで僕の全ての仕事は終わりです。

コーラスのますますのご発展をお祈りすると共に、
また違った「楽しみ方」を発見してくださることを願っています。

そしてもしここを読んでくださっていれば・・・団員のご家族の皆さんへ。

奥様・お母様が趣味としてコーラスを楽しむことができているのも、
全てはご家族の皆様のご理解があってこそのものだと思います。
団員ご本人に変わって、心から感謝しております。
これからもどうぞ、応援してあげてください。
そして、本当は、ご家族の方にこそこのコーラスを聴いて欲しいと思うのです。
どうぞ、奥様・お母様が一生懸命歌っている姿をこれからも見に行ってあげてくださいね。

---------------
・・・あれ?
そういえばあれほど痛かった肩と首の痛みが無くなっている・・・。
相当、緊張していたんだろうか?

2007/04/21(土) オペラ講義
やぱい・・・首・肩の痛みが悪化してる・・・。
今朝は激痛のあまり布団から起き上がることすらできませんでした。
人間、首が痛いと身体を起こすこともできなくなるんですね。
怖い怖い。

今日はレッスンの予定で池袋のスタジオに行ったのですが、
生徒さんが急用で来られなくなりました。
スタジオ代が勿体ないので自分の練習をしました。
「コジ・ファン・トゥッテ」の譜読みをしました。
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夜は二期会の授業。
演出家のH先生によるオペラ講義でした。
前半は演技についての講義、後半は「コジ・ファン・トゥッテ」についての講義でした。

「コジ〜」について僕が考えていたことをH先生が講義されていたので、
僕はとっても嬉しかったです。
以前、他の演出家の先生に話したら「君、考え過ぎだよ」とバッサリ切られてショックを受けたんです。


「コジ・ファン・トゥッテ」はナポリ派オペラセリアのパロディです。
恋人たちが戦場に徴兵されただけで「死にたい」と嘆く姉妹たち。
相手を取り替えて芝居しながら甘く、美しく、情熱的に口説く男たち。
そしてそれに恍惚の表情で応える女たち。
そんなグロテスクなほどシリアスな物語をアルフォンソと共に笑い飛ばすモーツァルト。

この作品に対して否定的な批評が出ることはモーツァルトにとって想定内だったと思います。
物語の軽薄さ、内容のバカバカしさ・・・それらはナポリ派セリアをパロディ化したものだからです。
しかもその作曲・作劇技法を用いながらも、それを超える表現力が実現できる!
というモーツァルトの自信の表れでもあるのです。

この作品には至るところにピリッと効いた細工が仕掛けてあります。
それに気づくこともできずに、この作品の表面的な部分だけを非難する者は、
自分自身の無知さを露呈していることになる・・・。
そんな様子をモーツァルトはケラケラと笑ったことでしょう。

様式美。音楽技法。調性関係に秘められた謎。
などなど・・・。
実は深い心理劇でもあります。
※この作品をアルフォンソによる哲学劇だと言うのは完全にナンセンスです。


・・・と。
今日のH先生の講義はそこまでツッコンではいませんでしたが、
スコアとリブレットを読むと、本当に飽きません。
もう一度、勉強し直そうっと。

2007/04/20(金) 痛痛痛
昨日から痛かった肩が寝る前あたりから激痛に・・・。
夕べは痛みで眠れず朝4時くらいになってやっと力尽きて眠る。

朝起きても激痛は治らなくて、超強烈に寝違えたような感じ。
とりあえず家にずっとこもって痛みに耐えていました。

それでも夜はベーレンタール男声合唱団の指導があるので、頑張って外出。
立っているのも辛かったので、駅のホームに座りこんでしまいました。

なんとか実家にたどり着き、車で熊谷へ。
さすが熊谷。気温が少し高いのか、車を降りた瞬間「ぬるい」と感じた。

ベーレンタール男声合唱団では今日もフォスターの曲集を練習。
少しずつ形になりつつある感じ。

帰りはいつもどおり終電です。
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画像は実家で出迎えてくれたネコのハナ。口の下のホクロのような柄がセクシー。

2007/04/19(木) レッスンに行ってきましたよ
今日は久々に成田先生のレッスンを受けてきました。
少し風邪気味なのか、声がパリパリする。。。

レッスンの後は先生と韓国料理店でビビンパを食べました。
一緒にいさせていただいて、すごくあったかい気持ちになる。
先生のお人柄が何よりも僕を虜にさせます。
こんな歌い手さんに僕もなりたいなぁ。

追伸:Sさん、書きこみしてくださいね。

池袋に出て、いつものスタジオで2時間合わせ。
まだノドがピンピンする。

夜は川口市民合唱団。
今日もとっても充実した練習ができました。
とにかく一曲ずつ、少しずつ上達しているのが手に取るようにわかる。
あとはそれを団員の皆さんが自覚できるようになるといいですね。
どの部分が以前よりも良くなって、どの部分が変化なく以前の癖のまま歌っているのか。

今日は武満徹「島へ」「○と△の歌」「さくら」「小さな空」を。
こちらはかなり質の高い演奏ができるようになりました。

後半はフォーレの「レクイエム」。
こちらは1曲の中にもとてもいい部分と、ダメな部分が見え隠れします。
まるで違う合唱団のようになってしまうので、要は「集中力」と「自覚」だと思います。
これは長い時間をかけて指導していくべき最重要課題です。

帰る前にいつものマッサージ屋さんで15分間だけマッサージをしてもらいました。
「あ〜ひどいっすね〜。15分じゃあ取りきれないですね。」
「どこが悪いですか?」
「ん〜いっぱいあり過ぎて言えません。」
「・・・。」
相当ヤバイっすね。

2007/04/18(水) 研修所スタート
風邪っぽい・・・。気をつけようっと。

今日は久しぶりに午前中がOFFだったので、ぐっすり寝ました。
気がついたら昼の12:30。
それでもまだ眠かった。

中村橋駅で下車し、富士見中学・高等学校へ。
PTAマザーコーラスの最後の練習です。
春休み中に工事した音楽室はとってもキレイに改装されていました。
自分はこのキレイな音楽室で授業できないのか・・・と、ちょっと嫉妬。

コンサート本番に向けて最後の練習だったので、
とにかく不安なところを徹底的に特訓しました。
何よりも「自信を持って歌って欲しい」と思っています。
お客さんに自分たちの精一杯を見せて・聴かせて欲しい。
『自信がない』という弱い心は自分の力を半減させてしまいますし、
それはお客様に対して誠意があるとは言えません。
どんな演奏であろうとも、それが自分たちの精一杯である、と宣言できる意識こそが、
忙しい中、会場にお越しくださった方々への誠意だと思います。

今日はとにかくそのことを伝えたかったです。
「今日」・・・というよりもここ数年間、このことが言いたくて指導をしたのだと思います。

感傷に浸る暇もなく富士見の校舎を後にしました。
もう二度とこの校舎に入ることはできないのだな・・・と思うと、
少しさびしくなりました。
門を出て、一度だけ振り返りましたが、あまり特別な感情は起こらず。

オペラ公演などを重ねてきて、この職業の宿命として、
「後ろを振り返らない」
ということが身についてしまっている。
そのことが少しさびしくなりました。

---------------

夜は、いよいよ二期会オペラ研修所マスタークラスが開始。
今日は最初の授業ということで全員が一曲ずつ歌ったのですが、
さすがマスタークラス・・・レベルが高い!
僕は名前の順で最後だったので、全員分聴いていて疲れちゃった。
最後って緊張しますね・・・。
声が少し風邪っぽかったです。

同じクラスになった人は男声陣は昨年同じクラスだった人もいるし、
聖歌隊でご一緒した人が二人もいて、ちょっと安心。
女声陣も昨年のクラスメートはもちろんですが、他の人も知り合いの妹さんだったり、
以前オペラでご一緒した人、大学時代の同門の後輩などもいて、
うまく雰囲気になじんでいけそう。

実は僕はすっごい人見知りなんですよ。
(人見知りだからたくさん話しかけてしまう)

・・・とにかく風邪をひくわけにはいかないから今日は早く寝ようっと。
明日は急遽、成田先生にレッスンしてもらえることになりました。

2007/04/17(火) 一日が長かった〜
午前中は某合唱団の指導。
団員さんたちと昼食を食べて、午後は池袋へ。
22日のマザーコーラスコンサートで歌うソロステージの曲を伴奏者さんと合わせ。
そのまま同じスタジオでレッスンを2時間して、
夜は川口へ。

川口市民合唱団の女声パート練習です。
2時間で2曲を練習。
最後の方は僕も意識が一瞬飛びそうになりました。

う〜気候の変化のせいか疲れがたまる・・・。
明日から二期会のマスタークラスが始まりますよ。
全然コンディションが整ってないや。
----------------------
※画像:先日の「魔笛」を観に来てくださったイラストレーターの方が、
パパゲーノのイラストを描いてくれました。
マニキュアまで詳細に描いてあります。
超かわいい!!

2007/04/16(月) 新年度スタート
今日から東京ミューズアカデミーが新年度スタート。
教室も同じビルの10階に引越しをして、とってもキレイになりました。

2時から9時まで。
途中1時間休憩があるとしてもやっぱりハードです。

新しい生徒とも初対面。
実は人見知りをする僕は結構緊張していましたが、
そんな様子は見せず熱く指導しましたとも!

レッスンを全て終わったときには首都高を見下ろす景色がなんともキレイでした。

2007/04/15(日) その差は確実に生まれた
川口市民合唱団の指導。
今日も武満徹の作品を練習しました。

音量とテンポの関係を徹底的に指導しているのですが、
前回・前々回に練習してきた「島へ」「小さな空」はかなりいい感じに身に染みついてきた様子。

それに対して久しぶりに歌った「○と△のうた」「死んだ男の残したもの」は、
まだ以前までの歌い方のクセが色濃く残っている。

じょじょに練習量の多さと、曲の完成度がリンクしてきている。
たくさん練習した曲は確実に良くなっている。
その分、練習していない曲はまるで違う合唱団が歌っているかのようにうまくいかない。

その差が大きくなっているということは、それだけ練習した分が身についている証拠。
これはとてもいい傾向だと思います。

あとは練習あるのみ。
この1ヶ月で着実にレベルアップしています。

2007/04/14(土) 読売コンサート in 東金(千葉県)
早朝に電車に飛び乗りトコトコ揺られること2時間半。
千葉県の東金市文化会館に到着。
大網駅から乗ったタクシーのドライバーさんの素朴な話が面白かった。

ホールは新しくできた感じの多目的ホールで、
客席はカーペットが敷き詰められた、歌い手泣かせな音響。
なかなか手強そう・・・。

読売新聞購読者のためのコンサートなので、
安価で気軽に地元の方に楽しんでもらうのが目的です。
僕もそのつもりで選曲をしました。

ソロステージは・・・
1、千の風になって
2、道端の花(自作曲)
3、さくら(独唱)

「千の風〜」の人気はすごいですね。
お客さんの聴く姿勢がもう違います。
その流れで自作曲もじっくり聴いてくださって嬉しかったです。
ただ「さくら」はやはりポップスの壁があるのでしょうか?
僕らの世代の感覚だと、とてもクラシック寄りな曲という感じがしますが、
主催者の方(年配の方)も・・・
「速い曲(アップビートという意味??)は大きいホールだと難しいかもしれないね」
とおっしゃっていました。

客層の感じからもどうも「さくら」はウケなかった模様。
難しいですね・・・。

コンサート後半は室内楽も交えた日本の唱歌・童謡のメドレー。
こちらでは僕は「九十九里浜」「花の街」「荒城の月」「花」を歌いました。
こちらはお客さんの反応もとても良かったような気がします。

アンコールは会場の皆様と「おぼろ月夜」を。
皆さんとても大きな声で歌ってくださっていたようです。

終演後に楽屋口を出ると、ちょうど前の道をお客様が車で帰るところに遭遇。
皆さん手を振ってくださいました。

28日にも似たようなプログラムでコンサートがあります。
お近くの方はぜひ読売新聞を読んで、お越しください。

2007/04/13(金) 明日はコンサート
今日は午後からレッスンをしました。
生徒さんは6月に自分でリサイタルを開くためにフォーレの歌曲を練習中。
少しずつ形になってきて、しっかりレッスンしたものと、そうでないものの差が開いてきました。
とても良い傾向。

夜は久々に熊谷へ。
ベーレンタール男声合唱団の指導です。
皆さんとても良く歌っていらしていますが、欲を言えばもう少し人数が増えたらいいな…。
どなたか入団しませんか?
(もちろん男性に限る)

今日は終電一つ前の電車に乗りました。
(電車の中でこの日記を書いています)

大きなイビキをかいて寝ているサラリーマン。
お酒を飲んで具合悪そうにしている学生。
なんだか一人一人にドラマがあるようで…微笑ましい…。

明日は千葉県の東金でコンサート。
早朝に出発します。早く帰って寝なきゃ…。

2007/04/12(木) 音を聴きて心波打つ
今日は川口市民合唱団の指導。
僕自身が今何を教えるべきことがはっきりしているから、
団員さんたちも歌いやすいみたい。

まずは今日は「自惚れて歌う」ことをアドバイス。
自分の声をよーく聴きながら歌い、
「私の声って何て美しいんだろう!」
「私の立ち姿・顔の表情って何て素敵なんだろう!」
と思いながら歌うこと。
そうすることで自分の声のイメージを抱けるし、
伸び伸びと歌える。

このアドバイスが驚くほど効いたみたいで、皆さんの声が突然輝きました!
これには僕が一番びっくり。
やっぱりイメージと自信って大事ですね。

前半は武満徹の作品を。
「島へ」「小さな空」はまずは良いイメージで歌うこと。
音の強弱を、声の強弱ではなくてテンポの強弱で作ること。
この2つでかなりレベルUP。
「さくら」も同様の方法で歌うことで、
以前までデクレッシェンドやPPが抜けた声になっていたものが、
しっかりとした芯のある声で歌えるようになったのでハーモニーも安定しました。

後半はフォーレの「レクイエム」
徹底してテンポを共有して動かすことに集中しました。
集中力が高い音楽になり、とても素晴らしい表情のフォーレクになりました。
今日は僕もブラーヴォ!を連発していました。

何度か鳥肌が立つほどのアンサンブルが生まれた瞬間があり、
僕自身の自信にもなりました。
反応よく僕からのヒントを吸収してくださった皆さんに感謝!!

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※画像は僕の新しい宝物:小さなパパゲーノ&小さなパパゲーナからの手紙

2007/04/11(水) マザーコーラスコンサート:場当たり練習
今日は杉並公会堂でマザーコーラスコンサートのための場当たり練習。
ピアノ・譜面台などの位置、照明などの大まかな調整を終えた後、
全曲を通していきました。

ホールが響きをかなり助けてくれるから、とてもいい感じに歌えていましたが、
その一方、後半になるとその響きに頼るようになって声がこじんまり。
課題はまだまだありそう・・・来週の最後の音楽練習で仕上げねば。

でも、直すべき点ははっきりしているのでポイントを絞って練習したいと思います。

その後、食事をしてからプリンタのインクを買って、
夜はレッスン。
-----------------
※ギャラリーに「魔笛」をUPしました。

2007/04/10(火) 今頃になって・・・
今日になって体がだるい・・・疲れが出始めました。
・・・遅っ!

というよりも寝不足ですね、きっと。

今日も午前中から合唱指導に出かけ、お昼から二人レッスン。
一度帰宅してパソコンを開き、ギャラリーなどを更新した後、
夜は22日のコンサートの合わせとレッスン。
--------------------------

さてさて、そろそろ「魔笛」を振り返りますか・・・。
今思えば反省点がたっくさん。
もっと冷静に建設的な芝居はできなかっただろうか、とか。
声はあれでよかったのか・・・など。

■まず一番悩んだのは声のことです。
飽くまでオペラ歌手ですからバリトンとして深みのある声で、
歌唱しなくてはいけないのかもしれなかったのですが、
それ以上にパパゲーノというキャラクターを出すためには、
多少は声を犠牲にすべきではないのか・・・とほぼ毎日悩みました。

だって、台詞は軽くて明るい性格なのに、
歌い出した途端にヴェルディ歌いみたいな強くて渋い声だったら変ですよね。
(最もそんな渋い声が僕に出せるかどうかは微妙ですが)
パパゲーノは純粋な子供のような人物だから、声の美しさは必要だと思いますが、
発声的に「見事」ではいけない・・・と僕は思うのです。

逆に変に泥臭く歌うのも、ナンセンスです。
彼はとことん純粋な性格で、"美しいもの(鳥)を愛でる"職業(芸術家)なのです。
パパゲーノに泥臭さみたいなものがあったとは思えません。
(初演シカネーダが演じたときの肖像画を見てもそのことは明らかです)

実は共演者のベテラン歌手の方などにも
「声の良さで勝負しろ。演技は二の次だ。」なんてアドバイスも受けましたが、
やはり僕は自分の評価を得ることよりも、
来てくださっているお客さんに違和感を与えるような歌い方はできない・・・。

最初のアリア(2番:鳥刺しの歌)も、
あれは飽くまでパパゲーノが普通に生活している中で歌っている『鼻歌』ですから、
クソマジメに正面切って堂々と歌ったら変だと思うんです。
多少響き的に支障が出てでも、横を向いて歌ったり動きながら歌ったり・・・。
そうやってキャラクターでお客さんを物語に引き込みたかった。

初日と二日目で歌うときの立ち位置を変更したのも、そのことを徹底したかったからで、
初日が終わった後に演出家に直談判したのでした。

結果的にそれが正しいことだったのかどうかは、未だに僕にもわかりません。
次回パパゲーノを演じるときにはまた悩まされる要素だと思うのですが、
いつか全てを解決できるようなテクニックと経験を身に付けられればと思います。

ただ・・もっと声が前に出るような技術が足りなかったな・・・というのは今後の大きな課題です。


■もう一つは、今回の個人的なテーマはパパゲーノの社会性を出したかった・・・ということです。
パパゲーノがタミーノに自分の生活は「取替えっこ」で成り立っていることを説明します。
この台詞(原語の)を読んだ瞬間、このオペラのテーマの一つが見えました。

パパゲーノは自分の技術(鳥を捕まえる)を使って、
上級階級である女王や侍女たちから『報酬をもらっている』。

これはパパゲーノが猟師でも農民でもなく、
『職人』であることを表しています。
住み込みで貴族の世話をしていたフィガロや、
主人のパシリになっていたレポレロとは違います。
自分の技術で食っていた(生活していた)訳ですし、
誰かに仕えていた訳でもありません。

自由であり、それなりのプライドもある人物・・・。
それがパパゲーノなのです。

その証拠にパパゲーノはタミーノが自分は王子であることを説明しても、
決して媚びることも下手に出ることもありません。
飽くまでタミーノとパパゲーノの関係は地位的には「対等」なのです。
これが当時の貴族社会においてどれほどスゴイことだったのか・・・。

このパパゲーノの社会性を常に意識しながら演じていました。
パミーナとの関係。侍女との関係。
さらにはモノスタトスとの関係も
(「黒い人間がいたって別におかしくはないか・・・」という台詞がある)、
全てが彼にとっては『対等』です。

・・・ただし女王やザラストロに対しては自然と畏敬の念を抱いたようですね。

『人類みな兄弟』
『同じ人間同士、位が高いも低い、なんてものは存在しない』

ベートーヴェンが熱中したシラーの詩(「第九」の原詩)に近いことを、
パパゲーノはこの物語の中で口にしていたんですね。

2007/04/09(月) たくさんのメール
朝。
外でネコたちが発情している声で目が覚めると、身体が動かない・・・。
腰やら背中やらが筋肉痛です。

二度寝をしてしまい寝坊し、慌てて家を出たのですが稽古に遅刻。
今日は今度の土曜日のコンサートの合わせがありました。
僕は「荒城の月」や「九十九里浜」、それから自作の歌曲とポップスの曲を歌います。
2時間ほど練習をした後、主催者の方とソプラノの方と一緒に天ぷらを食べに行きました。
読売新聞購読者のための小さな手作りのコンサートなのですが、
主催のIさんの夢は大きく・・・
「いずれはオーケストラを編成してオペラアリアを歌ってもらったりしたいんです」
とおっしゃっていました。
いつまでも熱い夢を持っていらっしゃる方・・・素敵です。

阿佐ヶ谷から中央線で新宿へ。
新宿から埼京線で池袋へ移動。
いつものスタジオで2時間レッスン。
生徒さんが・・・
「先生。私、歌が上手くなったと思いません?」と言っていました。

・・・ん〜。
そりゃあ上手くなるようにアドバイスしているんだから、変化なしじゃあ困るけど・・・。
でもそう思ってもらえるのは教える側としては嬉しいです。

夜になると筋肉痛も治まり、リラックス。
パソコンを開くとメールにも掲示板にも、「魔笛」公演に来てくださった方々からの心温まるメッセージが・・・。

本当に皆さんありがとうございます。

僕自身はあまり公演を終えた実感はなく、
身体の痛みが唯一余韻を感じさせていたので・・・。
皆さんからのお言葉で少しずつ記憶を呼び覚ましている感じです。

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この公演の直前に、僕が以前とてもお世話になった方の奥様がお亡くなりになられました。
他にも、会場に向かっている途中でご家族の方が急病になったりという方もいらっしゃいました。
また、病気をされている中、公演に足を運んでくださった方や、
遠方からお越しくださった方もいらっしゃいます。

自分は多くの人に支えられている反面、いったい何ができるだろう?
・・・という気持ちが日に日に募っています。

2007/04/08(日) 「魔笛」終了!
お越しいただいた皆様。共演者の皆様。支えてくださった方々。
本当にありがとうございました。
おかげさまで無事二日とも公演を終えることができました。

本っ当に長かった!!

5年ぶりのパパゲーノ役。
常にパパゲーノは演じたいと思い続けた末の公演でしたので、
今年1月からの公演活動を全て休止し、この公演に賭けていました。
以前も書きましたが、僕は二回悔いの残る公演が続いたらその時点で引退をしようという決意でいます。
今回は自分を追い込んで追い込んで臨もうと決めていました。

12月末に音楽稽古がスタート。
1〜2月の二ヶ月をかけて音楽を固めていき、3月から立ち稽古。
初めてのドイツ語オペラに悪戦苦闘し、暗譜もなかなか進まず、
悔しさと焦りで眠れない日々が1ヶ月近く続きました。
電車の中では「魔笛」に関する資料や論文と、
楽譜と台本を常に読みながら、ブツブツと暗譜をする怪しい人物と化しました。

3月後半に入り、急遽2日とも出演することが決定しました。
二回も本番ができる!と喜びながら演じました。

・・・というのはウソです。
そう自分に言い聞かせてきましたが本音はそうではありませんでした。

アンダーステディもいない・・・ダブルキャストの相手もいない・・・という状態。
残るは通し稽古・オケ合わせ・ゲネプロという状態でしたから、
とにかく毎日の稽古を一度も休むわけにいかない。
風邪をひく訳にもいかない。
本番は何があっても二日とも出演しなくてはいけない。
・・・といった精神的なプレッシャーに苦しみました。

万全の体調管理。
少しでも気を緩めたり、弱気になったらダメだ・・・と自分を鼓舞してきました。

終わったからやっと本当のことを言いますが、最後の一週間は心身共にボロボロになりながら頑張りました。
腰は激痛。手足は筋肉痛。
ノドは不思議と最後まで元気でしたが、疲労からか咳が止まらず薬漬け。
夜は湿布だらけの身体で毎日寝ていました。

でも。
公演を少しでもいいものにしたいと想う共演者。
スタッフの皆さんの温かい心遣いや、
チケットを買ってくださった友人、仲間、ファンの皆さんのことを思うと、
自然に力が湧いてきました。
微力な僕の精一杯の力を出し切りたい。
その一心で歌い演じました。

本番で舞台の上に作り上げられたものがどんなものであったのかは、
正確に客観性を持って見ること、思い返すことはできません。
ただ、自分の全ての想いは表現できた・・・。
まだ足りないものはたくさんあるけども、誰よりもパパゲーノという男を、
「魔笛」という作品を、そして『オペラ』そのものを愛することはできたと思います。

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長くなってしまいましたが、最後に一つ。

パパゲーノは必死に生きていました。
誰かを笑わせるためではなく、自分を良く見せるためでもなく。
ただただその一瞬一瞬を真っ正直に、純粋に、一生懸命生きているのだと思います。


・・・そんなパパゲーノに、僕は少しでも近づきたいと思いました。

2007/04/07(土) 初日お〜わり!
午前中からB組の場当たり・GPをして、
夕方からA組本番・・・と。

ホールに8時間缶詰でした。

不思議なくらい、最初の場当たりから本番まで集中力がキレなかった!!
なかなかおいらもタフじゃあないか・・・。

急遽決まった出演なのに、
急遽お越しくださった皆さん!
本当に応援ありがとうございました〜。

さ、あと一日。
なんとか体力・集中力・ノドが持ちますように・・・。
(今日の詳細は明日の日記にまとめて書きます)
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※画像・・・今日会場にいらした方・・・こんなことになっているの気づきました?

2007/04/06(金) A組ゲネプロ
本番を明日・あさってに控え、今日はA組ゲネプロ。

13:30に楽屋入り。
メイクの順番を待つ間にホールのロビーで軽く発声練習を。
14:00過ぎにメイクをしてもらい、衣裳に着替えて、
14:40から場当たり。

普段練習している場所と実際の舞台では勝手が違いますから、
(たとえば普段の稽古場では舞台装置が全て平らだから、
 段差や階段などがあるのをイメージしながら練習しているのです)
場当たり稽古で、実際の舞台での位置関係や出入りの場所などを確認していきます。

場当たり稽古が終わると、場当たり稽古を客席で見ていたメイクさんが、
改めてメイクの直しをします。
20分ほど休憩する間におにぎりを二個食べて、ゲネプロへ。

実際にオーケストラもピットに入り、本番同様の状態でリハです。
観客の入っていない状態ではありますが、ホールはよく響き、
それほど歌いにくさは感じませんでした。
オーケストラの音は距離がある分、時差があるので、
実際に出ている音よりも遅れて舞台上に届きます。
だから指揮者の棒を見て、実際に聞こえている音よりも早いタイミングで歌っている感じになります。
普通は舞台袖に、オケの音をマイクで拾ったものをスピーカーから流す「返し」というものがあるのですが、
今回の公演では「返し」は使えないらしく、本当に指揮棒だけが頼りです。

明日のこともあるので、今日は一個一個を確認しながら、
でもテンションを下げすぎないように注意しました。
ちょっと芝居がトッ散らかってしまった部分があったので、
明日のB組ゲネプロでもう一度整理せねば・・・。

とにかく明日は体力勝負。
朝10時からB組場当たりって・・・。
早よ寝にゃあ・・・。

2007/04/05(木) 川口にフォーレが響く
今日は泥のように寝ました。
起きて、洗濯物を干して、取り込んだ洗濯物をたたんで、
布団を干して、ちょっとだけ掃除機をかけて・・・。

ゆっくり、のんびり、本番のときを待ちます。
時が来るのを待つのみ。
こんな緊張感を忘れかけていて、
この緊張感が味わいたくて歌を始めたことを思い出しました。

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夜は川口市民合唱団の指導。
フォーレの「レクイエム」を全曲通しながら練習しました。
今日はピアノ、フォルテを声の大きさを変えずに表現する方法をお教えしました。
これは僕のオリジナル理論だからここでは公開できません。
企業秘密です(^i^)

本番は自信を持って歌いきることを一番の目標にして欲しいです。
自信を持って歌うということは、一つ一つ噛み締めながら、
すべきことを意識しながら歌うことです。

ここからは一つ一つの決まりごとを作っていくこと。

今日はたった一つのルールだけを全員で共有して歌いました。
素晴らしい演奏ができました。
もちろん発声のこと、音程のことなど直すべきことはまだまだありますが、
それでも全員が一つのことを一生懸命やった結果、見事なアンサンブルが実現しました。
これが合唱の醍醐味で、こういうことを一つ一つ積み重ねていったときに、
その音楽的な密度が高まっていくのです。

9月までどれだけのものを共有して、どれだけのものを盛り込めるか・・・。
それが結果的に演奏の質を一歩一歩高めていくのです。

まだまだ〜伝えたいことは山ほどあります。
まだまだできることは無限にあります。
音楽って楽しいな・・・。

2007/04/04(水) 腹が減っては戦はできぬ
今日は午後にマザーコーラス。
とにかく時間がないので片っ端から練習していきました。
途中、外では雷雨が・・・。
ものすごい雷が鳴り響く中、練習をしていました。

僕は実は・・・雷が大好きなんです。
雷が鳴ると調子が良くなります。
でも皆さんは緊張されていたようで、逆に引き締まった練習になったような・・。

練習が終わると飛び出して、「魔笛」の稽古場へ。

今日はA組の通し稽古でした。
二日連続通し稽古・・・やっぱりきつい・・・。
それなのにバカだからご飯を食べる時間がなく空腹のまま稽古へ。
集中力だけはキレないように合間に水分と飴などの糖分を補給するように注意しましたが、
やはり炭水化物を食べていないから体力がない。
声も下に行かず、浮いてしまいました。
食事は大切!!
改めて思い知りました。

自分としては今日はとにかく一つ一つを確認しながら、
冷静に、スタミナ配分を意識して通していきました。
どのタイミングで水分補給をするか。
どの合間に汗をタオルで拭いとるか。
飴をなめる隙はどこにあるか・・・。
そういった舞台裏でのチェック事項を確認していきました。

とにかく二日間。
ゲネプロも入れればあと4回オペラを通して演じなければいけません。
その4回分のペース配分をしっかりと自分の身体に覚えこませました。

風邪をひかないように・・・。
全幕演じ終えたらすぐ着替え。

帰りはナレーションの矢島さんとバスで一緒になりましたので、
少しだけお話ができました。
とっても素敵な方・・・。それでいて独特の迫力を持った方。
声を聞いているだけで幸せな気分になります。

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画像は、選ばれた途端にきちんとした音を鳴らさなくなったパパゲーノ笛。
こんにゃろ・・・(本当は気温が下がったから音も鳴らない)。

2007/04/03(火) 焦った〜
おとといのオケ合わせの後、帰宅してしばらくすると扁桃腺が腫れだしました。
ちょっと気になったけど油断してそのまま寝たのですが、
翌朝になると唾も飲み込めなくなるほどの激痛に!
顔面蒼白になりました。
今回突然僕の役がシングルキャストになり、パパゲーノは代わりがいない状態。
もし僕に何か起きてしまうと、公演そのものが危ぶまれます。
そんなプレッシャーが重くのしかかる中のこの扁桃腺の腫れ…。
とにかく熱を出す前に対処しようと、できることを全てやりました。
うがいをする。
プロポリスの原液を吹き付ける。
濡れマスクをする。
湿布を貼る。
水分をとる。
とにかく寝る。

耳鼻科に朝イチで行くと、
「声帯自体は大丈夫。鼻水や痰にも色がついてないから風邪ではないね。花粉の影響でしょう。」
とのことだったので、事情を話し少し多めに薬をいただいてきました。

…で昨日は用事をキャンセルして、一日中寝ていました。
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今日になると少し腫れもひいて、何とか一安心。
それでも油断はできないので、慎重に生活しました。

夜になりB組の最終通し稽古。
声を極力出さず、動きも最小限になるようムダを省いて演じました。
細心の注意を払い、何とか無事終了。

帰りに父からご飯に誘ってもらいましたが、
万全を帰すために食事は丁重に断ってまっすぐ帰宅。

とにかく心身ともに疲れないように、穏やかにしていました。
もう腫れもほとんどなくなり、どうやら山は越えたようです。

…良かった…。
本当に焦りました。

2007/04/01(日) オケ合わせ二組・・・
「魔笛」のオケ合わせ。
まずB組オケ合わせです。
しばらく調子が悪かったタミーノ役の父も復調し、ひと安心。
今日はしっかり音楽に集中して歌えたので、やりたいことが全部できました。
オーケストラさんとアンサンブルをしているのは楽しい。
音だけで心が通い合ったのがわかると気持ちいい!

特にアリアは最高に楽しかったです。

14:00〜18:00・・・B組
18:40〜22:00・・・A組

僕は両組歌うから8時間・・・(汗)

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父たちと近くの中華料理店でラーメンを食べてからA組オケ合わせへ。

実は今日はとあるオーディションを兼ねていました。
・・・といっても僕のオーディションではなく、パパゲーノ笛のオーディション。
現在パパゲーノ笛は手もとに二つ。

@僕が数年前に職人さんに特注して作ってもらった木炭製のパパゲーノ笛(画像:右)
A主催者が用意した市販のパパゲーノ笛(画像:左)

今日それぞれを使用してみて、
本番でどちらを使うかマエストロに判断してもらうことになっていました。
言わばパパゲーノ笛のオーディションでした。

そして・・・結果は・・・。

@!!を使用することに決まりました!
Aの方が音はピーンとしているし吹きやすいのですが、
音を出す原理が金属のリードを鳴らしているものなので、
@の木炭のリコーダーのようなぬくもりのある音と比べるとやはり音がキツイ。
そんなわけで@が初めて日の目を見ることになりました。
笛くんのデビュー公演でもありますので、みなさん応援してくださいね。

A組オケ合わせではパパゲーノの3つのアリアはカットしてもらったので、
歌った曲数は大したことがないのですが、すごく疲れた・・・。
最後に力を振り絞って歌った「パ・パ・パ」は良かった〜。
楽しかったです。

しかし本当に疲れた・・・。


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