|
2007/04/21(土)
オペラ講義
|
|
|
やぱい・・・首・肩の痛みが悪化してる・・・。 今朝は激痛のあまり布団から起き上がることすらできませんでした。 人間、首が痛いと身体を起こすこともできなくなるんですね。 怖い怖い。
今日はレッスンの予定で池袋のスタジオに行ったのですが、 生徒さんが急用で来られなくなりました。 スタジオ代が勿体ないので自分の練習をしました。 「コジ・ファン・トゥッテ」の譜読みをしました。 ----------------------
夜は二期会の授業。 演出家のH先生によるオペラ講義でした。 前半は演技についての講義、後半は「コジ・ファン・トゥッテ」についての講義でした。
「コジ〜」について僕が考えていたことをH先生が講義されていたので、 僕はとっても嬉しかったです。 以前、他の演出家の先生に話したら「君、考え過ぎだよ」とバッサリ切られてショックを受けたんです。
「コジ・ファン・トゥッテ」はナポリ派オペラセリアのパロディです。 恋人たちが戦場に徴兵されただけで「死にたい」と嘆く姉妹たち。 相手を取り替えて芝居しながら甘く、美しく、情熱的に口説く男たち。 そしてそれに恍惚の表情で応える女たち。 そんなグロテスクなほどシリアスな物語をアルフォンソと共に笑い飛ばすモーツァルト。
この作品に対して否定的な批評が出ることはモーツァルトにとって想定内だったと思います。 物語の軽薄さ、内容のバカバカしさ・・・それらはナポリ派セリアをパロディ化したものだからです。 しかもその作曲・作劇技法を用いながらも、それを超える表現力が実現できる! というモーツァルトの自信の表れでもあるのです。
この作品には至るところにピリッと効いた細工が仕掛けてあります。 それに気づくこともできずに、この作品の表面的な部分だけを非難する者は、 自分自身の無知さを露呈していることになる・・・。 そんな様子をモーツァルトはケラケラと笑ったことでしょう。
様式美。音楽技法。調性関係に秘められた謎。 などなど・・・。 実は深い心理劇でもあります。 ※この作品をアルフォンソによる哲学劇だと言うのは完全にナンセンスです。
・・・と。 今日のH先生の講義はそこまでツッコンではいませんでしたが、 スコアとリブレットを読むと、本当に飽きません。 もう一度、勉強し直そうっと。
|
|
|