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2005/03/29(火)
パニック障害?
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パニック障害は、「思いがけない時に突然激しい不安と恐怖感に襲われ、自律神経の過剰な興奮による身体症状を伴った発作に見舞われる」という特徴があります。
発作は、「心拍が上がり、心臓がドキドキする」「呼吸が速くなり、息苦しい」「息が詰まる」「胸が痛む・苦しい」「汗が吹き出る」「嘔気がする」「腹部に嫌な感じがする」「目眩感が強くなる」「ふらつき感がある」「頭が軽くなる」「身体や手足が震える」「身体や手足がしびれる・うずく」「寒気やほてりを感じる」など様々です。
また、これらの身体症状の他に 「気が遠くなるという非現実感」「自分が自分でないように感じる離人感」「“気が狂うのではないか”との心配からの恐怖感」「“このまま死んでしまうのではないか”という恐れ」等を感じることもあります。
これらの発作は10分以内にピークに達し、その後、徐々に軽くなり、60分以内に症状の殆どは消失します。
繰り返されるこれらのパニック発作はいつ起きるか予想出来ません。その為、発作から逃れることが困難な場所や、すぐさま助けを求められないような状況に置かれることに強い恐怖感を持つようになり、そのような場所や状況を避けるようになります。そして、パニック障害の多くは症状が軽くなったり、重くなったりを繰り返しながら慢性化していきます。
パニック障害の方の中には、「悲観する」「絶望的になる」「悲しい」「孤独」「クヨクヨする」「イライラする」「些細なことを深く悩む」「マイナス思考に陥りやすくなる」といった状態がよく見られます。この状態は、主に夕方から夜間にかけてのある一定時間に強く出現することが多く、何か好ましい出来事に遭遇すると解消してしまう傾向があります。
これは気分障害によるもので、他に、「睡眠障害(入眠困難や中途覚醒、あるいは、過眠)」「食欲の異常(食欲不振、または、過食)」、「全身が鉛のように重い」などの症状を伴うことがしばしばです。また、一方ではもっとハッキリとした鬱症状をみせるケースも多々あります。
現代医学では、パニック障害の治療に「薬物療法」と「認知行動療法」が行われています。薬物は「選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)」、「三環系抗鬱薬」、「ベンゾジアゼビン系抗不安薬」などが有効とされており、認知行動療法は「心理教育」「継続的なパニック症状の観察」「思い込み・誤った認知の修正」などがあります。
鍼灸医学では、パニック障害の主因を為す不安感・恐怖感をまず抑える為に足の少陰腎経のバランスを整えることを第一とします。次に、抑鬱状態・鬱状態によって生じる諸症状を気分障害によるものとして捉えて足の陽明胃経を調整し、加えて、関連した各経脈の乱れを正すことで諸症状の改善を図ります。
また、鬱病では“無自覚な継続する感情”を探り当てる必要がありますが、パニック障害では「話しかけられるだけでイライラする」といった具合に感情表現は顕著ですので、その感情を緩和するべく、対応している経脈の調整を行います。
最後に、気分障害に起因しない身体的症状を取り除く目的でそれぞれの症状を引き起こしている経脈の乱れを調整します。鬱同様、身体的症状が改善されなければそのことから不安感が生じる恐れがある為で、新たに現れた症状に対しては特に注意が必要です。
これって結局、負け犬の逃げでってことしょう?
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