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2000/04/07(金)
放浪人的青春日記〜きみとあくしゅC〜
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「優しいね、駿ちゃんは」 「違う!!自己満だ、こんなの…俺は…、」
弱くて卑怯な臆病者だ。
「じゃあどうしてそんな顔するの」 「え……」
体が反転したかと思えば、両頬を手で覆われていつの間にか目の前にある厚志の真剣な顔。
「俺はね、人痛みを知らないで優しさなんて生まれないって。そう思ってる」
目がそらせない。 喉の奥が熱い。
「ほら、その泣きそうな顔。感情がモロ出てる」 「ッ……!」 「そんな顔できるのに、どうして心を殺すような生き方するの」
涙でぼやけた視界に映る彼の表情は ひどく悲しそうで。
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