●○脳内days○●
恋とか とか
ホームページ最新月全表示|携帯へURLを送る(i-modevodafoneEZweb

2000年1月
前の月 次の月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
最新の絵日記ダイジェスト
2009/06/10 めいぷるしろっぷ
2009/05/17 影と脚立
2009/05/05 切ない痛み
2008/12/19 膝枕
2008/11/19 うーん

直接移動: 20096 5 月  200812 11 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200712 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200612 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200512 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200412 11 10 9 8 7 6 月  20004 3 2 1 月 

2000/01/11(火) 放浪人的青春日記・10
既にダダっ子同士の取り合いと化したこの状況に

「…てめぇら…」

駿の何かが

“ブチッ”

「いい加減にしろぉぉぉおおーーーっ!!!」

キレた。

“バキャッ!ドゴォッ!!”

「「ぶごふっ!!」」
厚志には顎にスクリューアッパー、槙には腹に肘打ちがクリーンヒット。

カンカンカーン、
一発KO!

「しんじまえっバーカッ!!」
そう吐き捨てその場を去って行く駿の姿を2人は(あまりのダメージに)ただ見送ることしか出来なかった。

その時槙は白目を向いていたとか向いてなかったとか…。

2000/01/10(月) 放浪人的青春日記・9
槙のその態度に、厚志も黙っちゃいない。駿の腕を掴み、無理矢理ひっぱる。
「いって…!!」
駿の顔が苦痛に歪むが、厚志は気付かない。
「あっ!?何やってんだよ!駿ちゃんが可哀想だろ!離せよバカ厚志!!」
「槙さんが離せば問題ないんスよ!この変態っ!!」
「あぁ?!それが先輩に対する態度かこのハゲがぁ!!」
「セクハラに先輩も後輩もないっすよ!!」
「アタタタ、痛っ!ちょっ2人共…!!」
「フケ顔!!」
「ナンパ男!!」
「ヘタレっ!!」
「節操ナシっ!!」
「…」
もはや子供のケンカレベル。

2000/01/09(日) 放浪人的青春日記・8
「君が例の転校生クン?噂と違ってカーワイーじゃんっ!」
「!」
ぺろ、と目尻に溜まった涙を舐めとられ、駿はやっと自分が後ろから誰かに抱きつかれているという今の状況を理解した。
「オイてめっ!離し…」
「何やってんスか槙先輩!駿ちゃんから離れ下さいよっ!!」
駿の抵抗の言葉は厚志の台詞(やきもち?)によってかき消された。
「へぇ、駿ちゃんてゆーんだ?名前もかぁーいーね!」
厚志は完璧にシカトし、語尾にはハートマークが付いてそうな台詞を吐くその槙と呼ばれる男は、悪びれた様子もなく未だ駿を掴んで離そうとしない。

2000/01/08(土) 放浪人的青春日記・7
そう思うと悔しくて。胸にこみ上げてきたモノは涙となって現れ、駿の視界を霞ませた。
「わっ…ごめ、ごめん駿ちゃん!悪いこと聞いたね、俺!ホントごめんっ!!」
涙ぐむ駿にどうすることも出来ず、ひたすら誤り続け厚志。ヘタレキャラ決定の瞬間である。

その時。

「あ〜あ、こ〜んな可愛い子泣かせちゃって。まだまだね〜あ・つ・し・君!」

「「っ?!」」
「うりゃっ!」

“ガバッ”

「げっ…ちょぉ…?!」
後ろから声がして振り返ろうとした直後、駿は肩に重みを感じた。それと同時に、首周りに長い腕が絡んでくる。

2000/01/07(金) 放浪人的青春日記・6
白くて可愛いという言葉も気に食わなかったが、問題なのはその前。
「超極悪…問題児ヤンキーだぁあ〜?!!」
そう聞き返す駿の顔はまるで借金取り立て屋の如く、極悪そのものだったとか。
「えっ…違うの?噂では確かケンカとか…問題起こしすぎて前のガッコ退学になったって聞いたんだけど…」
明らかにビビり気味の厚志が更に聞き返す。顔に似合わずヘタレである。
「…そりゃ、確かにそう…だけど…」

無意識に拳に力が入り、思い切り握りしめる。
いつもそうだ。
悪者になるのも、傷付くのも、罪を背負うのも。
いつも俺1人…

2000/01/06(木) 放浪人的青春日記・5
「あはっ…おま、ギャップありすぎっ!!あ〜腹いてぇ…うははっ」
「な…何だよも〜!」厚志が抗議の顔を見せる中、ひとしきり笑った後、駿がようやく自己紹介を始めた。
「俺は駿。清牙駿だ。駿でいーよ。よろしくなっ厚志!」
「うん、よろしくっ駿ちゃん!」
「駿…ちゃん〜?!」「あ、ダメ?俺的にこっちのがしっくりくるんだけど」
「…ふーん」
別にいーけど、と言いつつ照れるよな仕草をする駿に、厚志が笑いかける。
「にしても意外だったなー。超極悪問題児ヤンキーがまさかこんなに白くて可愛い子だったなんて」
「…はぁ?!!」

2000/01/05(水) 放浪人的青春日記・4
「見かけない顔だなぁ…1年生だよね?」
「へ?!あ、あぁ…」意外にも優しい口調に拍子抜けする駿に対し、その男は何を思い出したか、急に目を輝かせて言い放った。
「あ!もしかして君があの噂の転校生っ?!」
「え、あ、まぁ多分…そうだと思いますけど…?(噂の…?)」
「うわ〜!すげっ!俺、左藤厚志!厚志でいーよ。あ、同じ高1だから敬語はナシね!」
「うそっ、タメ!!?見えね!!」
「ひ…ひどっ!!」
思わず口から出た駿の本音に傷ついた様子の厚志。その顔が図体に似合わず何だか可愛くて、駿はまた吹き出してしまった。

2000/01/04(火) 放浪人的青春日記・3
(やっべ…)
反射的に手の甲を口に当てがうが、もう遅い。背中に冷や汗が伝う。
「…何してんの?」
目の前に現れたのは、ラインの剃り込みを入れたカラフルな坊主頭の、何ともイカつい色黒の男だった。
さっきまで聞いていたあの甘く美しい歌声の主がこのイカつい男かと思うと、あまりのギャップに思わず吹き出してしまった駿の気持ちも頷ける、というものである。
(こっ…こえーー!!つかマジ高校生?!都会コワい!!)

何気に韻を踏みつつ偏見気味の田舎っこ駿が無い知恵を絞って上手い言い訳を考えていると、男の方が先に口を開いた。

2000/01/03(月) 放浪人的青春日記・2
「あの校舎の中かな…?」
途切れ途切れに聞こえてくるその歌声に導かれるように、声の主を探す。
そこは本館と少し離れた校舎で、微かに古びた塗料の匂いがした。
(石膏像に画材…美術室かな)
教室のドアの隙間から大体のモノは見て取れた。そして、窓際に座り気持ちよさそうに歌っている人物を見つける。と、
「ぶはっ!!」
「…?!」
その人物を見た瞬間、駿は吹き出した。そこで歌声が途切れたのは勿論のこと、その人物が驚いた様子でドアの方に振り返る。
「誰?」
さっきの歌声とはまた少し違った、気の抜けた声が駿に問いかける。

2000/01/02(日) 放浪人的青春日記・1
ココはとある山口県立某高校の校長室。

「君、もう退学ね。」「うそっ?!」

この物語の主人公・清牙駿(高1よろしく!)は、早くもやらかしちゃった系。大ピンチな模様。かも。







「はぁー…めんどくせぇー…」
自分がまいた種とはいえ、やはり気の進まないしゅんは溜め息を吐きつつ、新しく通う都内某所の学校へと足を運ぶ。もちろんその足取りは重い。

「…やっぱサボっちゃおーかなぁ…」
ポツリ、そう呟いた、その時。

…〜♪〜♪♪〜♪〜…

「…歌、声?」
微かだか、確かに聞こえた誰かの歌声。

1月絵日記の続き


 Copyright ©2003 FC2 Inc. All Rights Reserved.