●○脳内days○●
恋とか とか
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2000/03/21(火) 放浪人的青春日記〜つよがりE〜
あの人にとってなんの意味もない言動の一つ一つに勝手に癒されて、悩んで、振り回されて。

「まじ、バカみて…」
「え?」
「くだんねーつったの!」

あーもーやめやめ。
これ以上考えんのナシ。
別にどってことねーよこんくらい。
今更、だ。

「厚志、なんか歌ってよ」
「え、し、失恋ソング?」
「埋めっぞコラ」

失恋も何も恋してねーし男だし…苦手だし。

「この前ここで歌ってたヤツ…なんて曲?」
「ああ、あれね」

そう言って歌い出した厚志の歌声に耳を傾け、意識は遙か遠くへ。


大丈夫、傷ついてなんかない。
ただちょっと甘えすぎただけだ。

2000/03/20(月) 放浪人的青春日記〜つよがりD〜
ほらまた顔が熱くなる。我ながらキモイったら。

「なぁ…槙さんてその…そっち系、な、人…?」
「……」
「ちょ…黙んなよ…」

なになになにこの沈黙。やべぇ泣きそう。わけわかんねぇ。未知なるものへの恐れってこーゆうことを言うのかな。

「…やめといたほうがいーよ」
「は、え?」

やっと口を開いた厚志の方に勢いよく振り向くと真剣な瞳とぶつかった。

「槙さん、誰にでもそーゆーことする人だから。気にする程の事でもないと思うよ」
「あ…そ、なんだ…」

答えを聞いて全身の力が抜けた。
気が抜けた、じゃない。
なんだこれ。やけに虚しい。

2000/03/19(日) 放浪人的青春日記〜つよがりC〜
促されるまま隣に座ると先に厚志が口を開いた。

「槙さんと何かあった?」

わお、直球きたー。

「…なんで」
「見てりゃわかるよそんくらい。」
「厚志俺のことちょー好きでしょ」
「うん」
「うんて…」

冗談で言ったのにそんな真剣な顔して肯定されたら俺どーすりゃいいのよ。

「好きだから知りたいの。教えてよ、上の空な理由」
「お前まじ恥じぃ…」

友達に正面きって好きとか言われると嬉しい反面正直照れる。男同士だと尚更だ。

「…ちゅーされた」
「は?!」
「槙さんに。ごめんて言われた」
「…なにそれ」
「こっちが聞きてーよ!」

2000/03/18(土) 放浪人的青春日記〜つよがりB〜
ドキッ。

「図星って顔してる」
「ドラマみたいな台詞言ってんなよ」
「まあ立ち話も何だから」

そう言って連れてこられたサボリ場は別館にある美術室。

「ここって厚志のお気に入りなわけ?」
「まーね。静かで落ち着くし、古びた美術室とかなんかよくない?」
「ロマンチストくさい」
「あは、バレた?」
「そんな顔してね」
「駿ちゃんこそ可愛い顔して酷いことサラッとゆーよね」
「可愛いゆーな!お前だって…」
「はいはいもー話進まないからここまで」

俺の言葉を遮るように言うと、近くにある椅子を窓際に二つ並べて座り、空いている方の席をポンポンと叩いた。

2000/03/17(金) 放浪人的青春日記〜つよがりA〜
思い出して顔が熱くなる。

「どしたの」
「…あ、わり」

急に立ち止まった俺を心配した厚志が足を止めて顔を覗き込む。

「顔赤いじゃん。熱あるんじゃない?」
「や、大丈夫だって…ちょ、」
「ん〜…熱はない、かな?」
「…ぷはっ」

額に手を当て、真剣に俺と自分の熱を計り比べる厚志に思わず吹き出した。

「…笑うとこないんだけど」
「だってお前母ちゃんみたい…くくっ」
「癒し系てゆって」
「目だけね」
「ひでぇ!」

キーンコーン…

「やべー遅刻じゃん」
「竹内先生なら許してくれるよ」
「そ?じゃあ…」
「えすけいぷ」
「まじかよ」
「悩み事あるでしょ」

2000/03/16(木) 放浪人的青春日記〜つよがり@〜
この胸に残るモヤモヤとやたら苦しい熱をどーすりゃいいの。




べしっ。

「…痛い」
「まぁたボーッとしてる」
「頭叩かないでよ細胞死ぬじゃん」
「はいはい次はその細胞のお勉強時間だから。ごーとぅー科学室」
「英語のリーディング勉強したほーがいいんじゃねーの厚志」
「駿ちゃんにだけは言われたくないまじで」

“だけ”の部分を強調されて少しムッとしつつ教科書類を準備して教室を出る。


何をしていても消えないモヤモヤ感。
頭の中を支配するのは槙さんのことばかり。
あの日の、
あの時の、
あの行動の意味は。


「…っ」

2000/03/15(水) 放浪人的青春日記〜こんらんD〜
ぽかんとして見つめる俺たち三人に、寛さんはまだ笑いの残る顔で

「俺からしてみればお前らみんな可愛いよ」

と言った。


「「「…?」」」
「まあ頑張れ」
「「「???」」」



浮かぶはクエスチョンマーク。
少し先を読んだ寛さんの言葉は、今の僕らにはまだ理解出来ないらしい。







その頃in槙宅の庭。
盗聴まがいに壁に張り付いて中の様子を窺う人影二つ。

「ありゃー新展開だね松ちゃん」
「四角じゃなくて三角だったね宇佐」
「俺らの勘違い」
「寛さんおっとなー」
「可愛い子供達を見守るパパって感じ?」
「ちょー似合う!」
「どーなることやら」

2000/03/14(火) 放浪人的青春日記〜こんらんC〜
「あは、まぁそゆことね」

またチャーハンネタかよとかいうツッコミはあえて心の中にしまってとりあえず笑っとけ。

「ははっ駿らしいな」
「なんすかそれ」
「可愛いって意味だよねー寛さん」
「槙さんに聞いてないし」
「冷たっ」
「ちょっと夫婦漫才は他でやってよ」
「あっれーあっちゃんヤキモチ?可愛〜」
「あは、拗ねてんの?かーわいー厚志」
「だーからそーゆうのは他でやってってゆってんの!!てか可愛いのは駿ちゃんの方でしょ!!」
「意味わかんねーし!なんだよその逆ギレ」

「あははは!」

俺たち三人がもめる中、寛さんが突然笑いだした。

2000/03/13(月) 放浪人的青春日記〜こんらんB〜
怪しい、と言わんばかりの表情を浮かべる訪問者、寛さんと厚志の二人を目の前に、俺は槙さんの話に合わせてただ頷くだけで精一杯。
頭の中はさっきの不可解な出来事で一杯いっぱい。
(あ、韻踏んだ。なんつって)

「駿ちゃん」
「ふぁいっ?!」

不意に名前を呼ばれ、返事する声が裏返る。
我ながらダサイ。

「え、と…何?厚志」
「…目ぇ赤いけど」

ギクリ。

「もしかして泣いた?」
「は、あははー…はー…」

苦笑いもいいとこだ。引きつった笑顔のまま隣に座っている彼にアイコンタクト。
槙さんヘルプ!!

「あ〜…そうそ、この子チャーハン辛すぎて泣き入っちゃってさぁ」

2000/03/12(日) 放浪人的青春日記〜こんらんA〜
「え…俺、今…?!」

口を手で押さ込み、顔を赤くさせる槙さんを目の当たりにして、連鎖するように俺も顔が熱くなる。

「あ、その…っごめん!!」

そう言って逃げるように玄関へ向かう彼の背中を

ただ呆然と見送ることしか出来ない俺に残された

この熱は何を意味するの?









「…で、何でお前らそんなに顔赤いわけ」
「いや〜、激辛チャーハン食ってたから暑くって!ねっ駿ちゃん!!」
「うんうん!!」
「それにしても随分遅かったっすねー出てくるの」
「早食い競争してて出るに出れなくて!ねっ駿ちゃん!!」
「うんうん!!」
「「……」」

3月絵日記の続き


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