しゃる生態
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2006/10/29(日) 旅行
鳥取砂丘を見ました。

2006/10/28(土) 旅行
友達が車を買いました。
旅行に行ってきます。
ぜんぜん準備してなくてヤバい。
でも、高見さんを本誌で見た興奮のテンションで乗り切ろうとおもいます。
朝早いから寝ている時間はないけども!!

ちなみに下の話、一応これの直前の京一視点もあるかもです。

2006/10/27(金) 20(後半)
そうして、京一はあっさり中国に渡り、日本に帰るときは必ず龍麻のもとに寄る。
京一のいない生活に、そばにあった熱量の塊がないことに、龍麻は初めこそ戸惑ったが案外すぐに慣れた。離れて思い出すのは、どうしてか大晦日の晩のあの日のあの腕だった。どうしてるだろうな、と懐かしく思う頃に京一はひょいと帰ってきた。
ひ ちゃん、と呼ばれた。ちったァ強くなったつもりだぜ、手合わせしよう。楽しくて堪らなかった。
磨り減ってゆくものがある。それは事実だ。同時に土のように空気を含んで穴を埋めるものもある。
京一はどんどん俗世離れしてゆく。剣の道に生きていると獣じみた勘は余程養われるものらしい。
だから龍麻が東京の自宅を離れているときに突然京一と出くわしたりしても、龍麻は驚かない。ちょっと笑って声をかける。それを見て京一は飴色の目を細める。あとはどこでも同じだ。
妖じみた存在に片足を突っ込みかけていた龍麻は、逆にそういう点では鈍りっ放しだ。
「ひ ちゃん、最近壬生にご執心だってなァ、如月が茶飲み話の種に事欠かないとか言ってたぜ」
濡れた髪を肩にひっかけたバスタオルで大雑把に拭きながら、京一がトランクス一枚で風呂から上がってきた。特に断りもなく冷蔵庫を開け、缶ビィルを取り出す。
「ちゃんと髪乾かせよ」
濡れていつもより色濃い赤茶色の髪の先から滴が垂れているのを見咎めると、京一は一瞬決まり悪そうに笑って缶ビールを龍麻にも投げて寄越した。
「何だ妬いてるか?」
こちらもにやと笑い返すと、既に喉を鳴らしてビールを嚥下していた京一は気持ちよさそうに龍麻を見返した。
「バッカ言うなって。そんなわけねェだろ。」
龍麻もプルタブを起こした。泡の弾けるいい音がする。苦味が心地よい。
「……まァ、ひーちゃん別に男が好きってんでもねェから、意外っちゃあ意外かもな。」
「自分でもね。だけど壬生、あんなの反則だ。」
「はァ?」
「もうさ、放っておけないんだ。二人で幸せになろうなって何万回でも言いたくなる。」
「……頭痛ェな、こりゃ。如月が溜息つくのも分かる気するぜ」
そう言いながらも、京一は龍麻が身体を預けているソファまで近寄ってきて隣にどっかと腰を下ろした。
「よかったな」
そうして、こちらも生乾きの龍麻の髪をわしゃくしゃにかき回して、祝福をくれた。
腹の底まで熱く染み渡っていくものがある。
何より嬉しい。
「ありがとう」
思わず震えた声に苦笑し、龍麻は話題を振った。
「おまえはどうなんだ」
「自分が身ィ固めたからって俺の心配かよ、ったく」
いよいよ呆れた京一が龍麻の手からも取り上げて缶をローテーブルに置く。
磨り減ってゆくものがある。それは事実だ。同時に土のように空気を含んで穴を埋めるものもある。
「変わらないからな」
あ、と思った。失敗した。目の前にお互いがいればそれだけでそれ以下でもそれ以上でもない関係を名づける行為に触れて来ずに年月が経っていた。当たり前すぎて不安になった龍麻の揺れが滲んだ。
「壬生が気にすんじゃねェのか」
悪ふざけをするときの目の光で、京一が投げかける。
「……言われてみればそんなこともまあ、あるかもな。」
俄に、ならば変わってゆくのか、と思う前に手が伸びた。京一の膝に乗り上げて前髪をかきわけて京一の目を覗き込む。僅かな飢餓を認めるとたまらなくなってキスを交わした。ゆっくりと背中を抱き返す腕は脆いものではなかった。
唇を離して龍麻は京一の肩口に顔をうずめた。目の前にいるから手が伸びる。
目の前にいなければいいのに、触れる近くにいたなら、龍麻は他の何でもない京一が欲しい。欲しいというのは、顔を見ていたいでもないし一緒にいたいでも決してない。ましてセックスしたいでもない。それなら、柔らかなキスと伸ばされる温い手の方が近い。
龍麻の目に京一が映ると京一が知っていること、の方がもっと近い。
それを忘れないなら、それでいい。
夜のしずけさが落ちていった。





タイトルが毎回「こじつけじゃねぇの」とか思うようなそういう感じですが、一応ちゃんとタイトルから膨らませてはいます。
六年のうちに、壬生主→京主→主&京一→主京(リバ)→主壬生
ときて、こんな感じになりました。萌えの変遷を見る。
龍麻&京一、というのと主壬生というのは私の萌えの二大要素を片方ずつ持ってる感じです。
この調子でさくさく進めていきたいものです。100のお題。
次回は…多分遊戯。

2006/10/26(木) 20(前半)
100のお題

20合わせ鏡







あれから五年めになる。
京一は時々ぶらりと東京に舞い戻る。そのたび、龍麻と暮らしたりする。
年に一度あるかないか。中国に行って一年半は全くの音信不通だった。
京一がシャワァを使う音が、龍麻のいる居間にほんの僅かに聞こえてくる。今年に入って初めての帰省は盆明けの暑さ極まる時期だった。
養父母のところから東京のマンションに戻る途中で、木刀の他にろくに荷物も持たない京一を拾って数日経つ。
今日か明日で、束の間の再会は終わるだろう。
一度離れると、ずっと一緒にいると息が詰まる。
手合わせしているときがいちばんだ。それが至上だ。
真剣に髪の毛一筋ほど足りない勝負をして、飽きるまではしゃいで、キスなんかしてみたりする。
セックスして風呂入ってビールを飲む。
それを数日繰り返して、京一はまた風のように去ってゆく。
それで満ち足りる。
高校生だった当事、二人は毎日のように夕飯を一緒に食べ、一日の半分を共に過ごし、それが当然だった。余りに当たり前すぎた。所有欲も、照れ合いながら簡単に肯定した。そうしたらセックスも必然だった。ふざけあって勝負した。そんな風に一日一日が長く濃密に輝き、たたかい、が終わるまで二人とも気づかなかった。
瞬時に幾通りもの先を見出す龍麻も、状況を察知するのに鋭い京一も気づかなかった。終わることが現実にどういうことか分かっていなかったのだ。
戦いの日々が終わると、卒業が見えて別離が待っていた。龍麻は大学進学を決め、京一は中国行を決めた。それも決めてすぐにお互い話していた。そこに何の痛みもないはずがなかった。
「ひーちゃん、中国行かねェか?」
満開の桜の下京一がそう言ったとき、試していることを龍麻はすぐに悟ったし悟られたことに京一もすぐ気づいただろう。
「行かない。俺はここでいる。おまえのようにはしない」
龍麻とて、己の技を極めたいという思いはある。けれどもそれよりも、龍麻は日本で大学に通いながら鍛錬することを選んだ。それが龍麻の意志であり、どれだけ京一が大切かということとは違う次元の話だ。
「そうだよな」
浩然と笑う京一の光を浴びて時折赤く透ける髪に桜の花びらが数枚纏いついた。

2006/10/25(水) WJ
まずアイシ!!
たっかみさ〜ん!!(ふっじこちゃ〜んのノリで)
そうそう、こういう高見!!こういう高見を待ってた!!
「悪いな、何の話だかわからない」ですよ!!
高見さん(もはやさんづけ)の王城の頭脳っぷりが楽しみです。
コップの水も揺れない、それが高見!!
あと、メイド桜庭!!来週見れるのかな。
私の王城メイド第一希望は高見ですが、桜庭でもぜんぜんいい。ものすごく拝みたい。
いま、サイトさんに遊びにいける時間がないのですが、ぜひとも誰かかいてほしいです。っていうかみんなかくよね!?
まあ、高見よりは進の方が似合う気もする。
進は進でいいですよね。


銀たまは、九ちゃんはどこにいくのだろうか…。
静観。

2006/10/23(月) アニメ


最近注目のアニメはあやかしあやし。別段何の興味もなかったんですが、原作&脚本がブレイドとハガレンのあの人ということを知り俄然みたくなりました。安心して見てられる感じです。あとED曲がポルグラ。雰囲気は『獣兵衛忍法帖』(昔WOWWOWでやってた凄いアニメ。初代遊戯・龍騎の脚本かいた人が脚本というところからしてその凄まじさが伝われば)(もう口開きっ放し)(大好き)を薄くして電波感を取り去ろうとした感じ。
今日の深夜三話一挙放送らしいです。……いつのまにやら立派なヲタですね、コレ…。

2006/10/22(日) 漫画


最近、全身全霊で読む漫画に出会い、ってかついさっき既刊を読み終わったんですけどまだ心臓がばくばくいってます。ちょ、今日なかなか眠れないんじゃない……?(興奮しすぎ)
萌えとか感動とかそういうのとはまた違う感じのどきどきというか。強いて言うならジョジョ(CMまだ一回しか見れてない)を読んでる最中のどきどきから緊張を減らす感じというか。
うわあこんなの描いてる人がいるんだ、と思いました。すごいすごいすごい(興奮しすぎ)。
……余りに褒めちぎってしまった。
ア○ゾンさまさまです。大型書店にしか売ってないだろうからネットでないと知るきっかけがなかった。そんなわけで漫画をよく読んでます。
そういえば「ひぐらしのなくころに」の最初の三つの漫画は読みました。レナがああいう子だったとはゲェムからプレイしている友人から聞いてはいましたが意外。

2006/10/21(土) ということで
一週間に一度くらいまとめて更新、とかそういうことになるかもしれません。でもできるだけ日記の穴はなくすこと目標で。


秋です。鹿児島はまだ長袖着れないくらいらしいですがこっちはもう夜は一枚じゃ寒いくらいです。

ではまた。
次の更新は久々に魔人で。

地味に100のお題10問突破しました。ちまちまですがこれからも。

2006/10/20(金) 誕生日
妹の誕生日でした。おめでとう。

2006/10/19(木) 今週WJ
進が!!
進が!!
進が可愛い!!!
冒頭のセナの夢の中の進が可愛すぎて切り抜きたい(小さくてちょっと曲線が多くて頭身が低いものとか私大好きです)(デジモンのぱたぱた飛んでる可愛いものとかその相手のこどもとか、きゅんきゅんします)(幼児の可愛らしい声とかも大好き)(……うん)。

それはそれとして、
ヒルまもがもう最高!!!
これこそ、これこそ(言葉にならない)。
お互いがお互いに距離を縮めていく感じがたまらない。
恋愛要素がうまいなぁとも思います。浮いてないもの。

そして高見!
高見さんきた!!
眼鏡を直しつつ
「見せてやろうじゃないか」
コオォォォォ
ですよ!!!
楽しみだ。


萌えにしぼった感想ですが、
ネウロは毎回楽しみで仕方なくてたいぞうも楽しみです。あと意味のわからない庭球も何が出てくるのかちょっと楽しみです。

2006/10/17(火) 先週WJ


今週のWJはまだ読んでいないのですが先週とかちょこっと感想。
アイシは、いよいよという感じです。この前ものすごく萌えるラバ進を読んで以来アイシ熱は高い。
進の顔がどんどん格好よくセナもどんどん男らしく。最後の見開きはほんとよかった。
高見とかラバとかも楽しみでならない。
銀魂は刑事はどうでもいいもの流れてくるものがツボにはまって仕方なかった。
銀八先生は漫画で読みたい。
全然話についていけてないDグレですが神田の髪型が好きで顔が好きで今だけ読んでいます。

2006/10/16(月) 100のお題72
多分知ってる人ほとんどいないと思うんですが、「奈緒子」より雄介×大介。












僕たちの間には、ベルリンの壁よりも高く聳えるものがある。
 そう言ってしまえば、それは、それで、それだけのことだ。





72 喫水線







 波の音がする。
 大介は不意に目覚めた。暗い中で目覚ましをつかむと、まだ夜の二時だ。
 短い夏休みに帰省して、三日目の夜だった。
 久しぶりの家で居心地が悪いのか、と再度眠りに沈もうとした大介を、引き留めるものがあった。部屋の入り口で気配が揺れた。
 遠くで、波が規則正しく打ち寄せる。不意に、大介は幼い頃寝付けなかった夜を思い出した。自分だけが起きていると思う夜はひどく恐ろしく、しかし波の音だけは永遠に続いているのだと思うとそれが心音と重なって抱かれるように眠りに誘われた。今は。
 しっかりした足取りで音を立てずに、誰かが部屋に入ってくる。大介は寝たふりをして息を殺した。
 誰なのかは、疑う必要がなかった。
 障子を閉めた雄介は枕元まで来て、腰を下ろした。身動ぎの気配で分かった。見下ろされている。視線が頬を焼く。反応してはいけない。寝たふりを。
 必死で自然を装うとするうち、大介は夢とも現ともつかずまどろんだ。
 きらきらと光る波打ち際で、小学生の雄介が何一つ隠さない幼い笑顔を大介に向けている。しかし、雄介を祝福する一方で海は大介を引きずり込もうとしている。雄介は気づかないで波と戯れている。
 雄介。
 大介の立つ砂浜は足元からずぶずぶと海に沈んでゆく。
 雄介。
 心の中で叫ぶのに、声は出ない。あっという間に膝までが濡れた砂に埋まった。
「兄ちゃん」
 夢か。
 現実の雄介の掠れた声に、大介は落ちかけた意識を取り戻した。
 海の近くで育ったのに、大介は海には恐れしか抱けなかった。父を奪った海。生まれたときから親しんでいるから愛着はある。けれども、心底となると、怖いのだ。
 海で生きてゆくような、そんなものにはならない。海は、陸でない海でしかない。
 本土と島を結ぶフェリーでも、落ちたら死ぬ、そういうことばかりが頭を巡る。
 幼い頃から「外」を見せてくれた奈緒子に憧れた。自分自身、少し「違う」と思っていたから余計だった。雄介のように、この島に愛されこの島が似合う余計なものを必要としない海の男とは、違う。いくら勉強が出来ても、雄介のような生粋のこの島の人間にはなれないのだと、幼心にぼんやり悟っていた。
 だから、「外」のような、物の溢れた世知辛い過剰と不足が入り乱れる世界が、中途半端な自分には似合いできっと「外」でやっていけるとも思った。
 けれども大学に入り、実際生活してみると莫迦のように波切島に郷愁が湧いた。
「……雄介」
 自分も寝起きの酷い声だ。
 このときがいつか来てしまうことを、大介はもうずっと前から知っていた。散々逃げて直視せず、気のせいだと思い込もうとした。
 自分の好きになった女の子が、雄介を好きになって、それで、どうなったろう。
「兄ちゃん、起きてるか」
 何かが起きてしまう。潮騒が聞こえない。
 雄介の気持ちに、大介はいつ気づいてしまっただろう。嫌悪はなかった。だから余計に苦しんだ。あるはずがない、と決めつける傲慢は、雄介の眼を見ると吹き飛んだ。
 雄介を愛している。奈緒子を想う感情は、憧れだと分かってしまった。それでも何もできない。もしそうなって、どこへゆける。恐ろしい。
「返事しなくていい」
大介の躊躇いを最初から承知したかのような、強い言い切りだった。
 大介に、返事をゆるさない。
 おまえは辛くないのか。その問いかけもゆるさない。
 大介は知らず震えた。この時が。
「俺、本気だ。兄ちゃんが好きだ」
 目を閉じたままの大介の唇に、柔らかいものが触れた。
 ベルリンの壁が。
 触れるだけの唇は、乾いていて、それだけでざわりと蠢くものがあった。
 もう、これだけでいいと思った。
 雄介の強さ、弱さ。
 己の保身を思う気持ち、波切島の海と空、小学校の校庭を走り回った頃、海の中を走れると言った雄介の笑顔、悔し涙を呑み込んだ雄介の眼差し、漁港の潮の匂い、波、雄介の握りしめた拳が震えていた夜、雄介の帰るたびに伸びている身長、雄介の海の男になってゆく身体、ふと海を見ている雄介の大人びた表情。雄介の、
雄介、
雄介。
雄介だけが。
 泣いてはいけないと思った。
 大介は、今一度、雄介の兄であることを、呪って感謝した。
 ――父さん。母さん。
 その糸を伝い、無明と思える岩間を行く良心の呵責と喜びに耐えかねて蹲っている間に、それだけでないものに、雄介はもう独りで辿り着いていた。
 目を開け、大介がゆっくりと上体を起こすと雄介は唇を噛んだ。
「兄ちゃんが欲しい」
「うん」
 もういい。
 頷くやいなや、熱い身体に痛いほど抱きしめられる。意識の只中をがらがらと石が崩れていった。
 辛くないのか、問いかけの答えはここにある。
 声にならない雄介の嗚咽が空気を揺らす。
 大介も、雄介の背に腕を回し、強く抱きしめ返した。
 自分たちを育てた島で生きていけない。
 けれど、雄介がいるなら、そこには、波切島がある。自分にとってはそうだ。
 自分を抱く雄介の肩は、まだ少し頼りない。泣いてはいけないと思ったのに、嗚咽で震える身体を止められなかった。
















同人やってる人をみかけたことがないちゃんとした感動大作。でもゆうすけは数ある攻の中でも、一、二を争ういい男攻だと思います。で、100のうちなぜか後半ばかり。

2006/10/14(土) 更新 この前と対

いちごポッキィ(寒いギャグ)(銀時+土方)



町に出た土方は、川べりの駄菓子屋の近くで銀時と遭遇した。
「あ、食う?」
食べかけのポッキーを口に突っ込んだ姿に呆れていると、銀時は、いちご味のそれを歯でぽきりと折り土方に差し出してみせた。
「いらねぇよ」
眉間に皺を寄せ、土方はそうしてそのまま何となく立ち去り難く立ち止まってしまった。何せこの路地は狭く、大人が余裕を持ってすれ違うだけの幅もない。かといって手持ち無沙汰に変わりなく、土方はうろうろと胸ポケットを探った。
「そういえば、総悟を川に突き落としたんだってな」
「あー、」
がしがしと頭をかき、銀時は思い出すように目を遠くにやった。
土方はライターに目線を落とし、煙草に火を点けた。目を合わせてはいけない、脳が警告を点滅させる。
「まあ何、成り行きっつーかそういうの。……水も滴るいい男だったか?」
「……てめぇは暑さのせいでとうとうバカになったみてぇだな」
呆れてちらりと目を遣った瞬間加減なく右手首をつかまれた。
「おい、」
痛みに顔を顰めると、銀時は奇妙に柔らかな表情を浮かべた。伴って腕の力は緩んだが、手首は銀時から全く自由になっていない。動かないその右前方で、吸われなかった煙草の灰が崩れて落ちた。
「おい、放せ」
無言の銀時の目は温度が分からない。分からないものを、土方は考えない。ただそこにあるものだと認めるだけだ。それなのに、その虚無にも似た黒目に感情が走った。蔑みに限りなく近い、それは土方の血を沸騰させるのに十分すぎた。
煙草を地面に捨て、殴りかかろうとした土方の拳を銀時は片手で封じ込め、睨みつけた視線の先でにやと笑った。
空いた手で銀時が懐から取り出したポッキーを、土方は口に銜えさせられた。
「ポッキーゲーム」
土方には意味の取れないことを宣言し、銀時は土方と同じポッキーの反対側をぱくりと食んだ。
「……っ」
目を見開いた土方のもう額がぶつかり合う至近距離に銀時はいて、目が合った。一瞬気圧され、そのままキスされるかと土方は思った。目を逸らした土方の唇に触れるか触れないか濡れた呼気だけ残して、銀時は離れていった。
「……何しやがる」
勝手に頬が紅潮する。
「キスしたら負け、ポッキーゲーム」
空々しいほど満面の笑みを浮かべ、銀時はひらひらと手を振った。
去っていくのだろうと、土方は呆然と立っていた。
その耳元の髪をくしゃりと撫で、
「そのうちに、半年消えない痕を残してやるぜ」
と囁いて、今度こそ銀時は去って行った。
夕闇の迫る中で、銀時の白い服白い髪が浮き上がって現実感を土方から奪った。



ギャグですから!(寒いけど!!)
甘くなりようがなくて中途半端に遊んでみました。
最後から三行目の台詞を、本当に銀さんが言ったら卒倒する。

2006/10/13(金) 明日は
明日は(といっても実際更新してるのはこの日付ではなくて、まとめてやってますが…)、昨日のと対のものです。こっちは銀時+土方というまた私的にはありえないものです。「いちばん書けない組み合わせ、しかもメジャーは何か」という話をしていてひっかかってきたのがこの二人。しかも銀さん受け。を目指してみたんですがそんなことできるはずもなかったという。

2006/10/11(水) 更新(銀魂)
昔むかしに書いたものをまだアップしてなかったので。



いちごみるく(沖土)




「土方さん、」
 市中警護に出ているはずの声に呼ばれ、土方は指に煙草を挟んだまま、眉を寄せて振り返った。
「……おまえ、」
「水も滴るいい男になっちまった」
 上から下まで濡れ鼠の沖田が立っていた。刻々とその足元の地面に水たまりが広がっていく。
 一瞬目を見張り、土方はいっそう仏頂面になった。
 沖田はそれを見て、こんなに濡れちゃ仕事にならねぇや着替えに来ましたと笑い、肩にかかるかかからないかの髪を耳元で絞った。
 沖田の手が触れない前髪の間から水が滴り、薄い色の髪は夕暮れどきの太陽を反射してきらきら輝いた。
「ったく、何しやがった」
「旦那に川に突き落とされたんでさァ」
「……どうせてめぇが余計なこと言ったんだろ」
 土方は、不覚にも数秒反応できなかった。動揺に沖田が気づかないはずがない。にも関わらず、
「本当のことを言っただけでさァ」
沖田はその動揺を一言で片付けた。
 そして、水を吸って重くなった隊服の胸ポケットから小さなビニル袋を取り出した。水を弾く袋は中身の色とりどりの飴玉が透ける。
「濡れちまったかな」
 少し顔をしかめ、沖田はそこから白とピンクがマーブル模様を描く大きな飴玉を取り出した。
「土方さん、口開けなせぇ」
「要らねぇよ」
 目を逸らし、土方は俯いた。沖田が苛立たしげに息を吐く気配がした。
 かと思うと、不意に間合いをつめられた。濡れた冷たい手が、逆らう間を与えず土方の指から煙草を奪い取っていく。
「おい」
 慌てて目線を上げると、その先で沖田は煙草を靴で踏み潰した。
「てめぇ」
「せっかく旦那からおススメのいちごミルクですぜ」
 可愛らしい造作の顔はまったく感情が読めない。最近、沖田は人形じみた表情をする。 何かが癇に障った。睨みつけると沖田はしてやったという風に目をくるりと回した。
「会ったのが駄菓子屋の前でしてね」
「そもそもサボってんじゃねーか」
「かたいこといいっこなしでさ」
 粉砂糖をまぶした親指大のいちごミルクを沖田はぱくりと口に放り込んだ。飴玉を動かすたび、右の頬が膨れ、左の頬が膨れる。
「隠し子だとか言ってたな。アンタ、気になるに違いねぇやと思って」
何食わぬ顔で沖田はまた、土方の不快を掻き立てた。
「俺が何であんな」
「ほら、むきになる」
「なってねえ」
「面白いなァ」
 沖田はそう言って、水を吸うだけ吸って重たい隊服の上を、ボタンを外して脱いだ。
 シャツが肌に張りついて細い身体が露になる。土方は極力見ないようにした。
「土方さんも、うかうかしてちゃあガキの一人や二人押し付けられますぜ」
 沖田の顔にも身体にも視線をやれないで、その袖口に土方は目を向けた。そこからも、水滴がぽたぽたと垂れている。片手に上着を抱え、沖田はがりりと飴を噛んだ。さりげなく首の後ろに空いた腕が回るのを、気づきながら土方は避けなかった。ゆっくり首筋に触れる手から水が土方の隊服の襟の内側へ滑り込む。
「隠し子なんて作らねぇでくださいよ」
 耳元で囁き、沖田は優しく土方の唇を塞いだ。わざと音を立て、唾液と舌を絡めた後、沖田は器用に飴玉を押し込んで歩いて行ってしまった。
 半分に割れた飴玉は人口甘味料の甘い味がする。口の中に溶けてしまうまで、土方はいちごみるくを舐め続けた。











……ポップでキャッチーを目指しました(投げやり)。うん。うん……(無言)。
がんばったところ:
@なんとなくいきなりキス。当然のようにしてるわりにぇろくないキス。
Aなんとなく甘い感じ。
Bいちごみるくというタイトル(諦め)。
C力を抜いて書いてみた(それは下手といいます)。
……がくり。

2006/10/09(月) 思い出U
それで、ちょっと色々昔の通学路とか自転車で行ってきました。
……もう、なんだか、いろんなところが小奇麗な住宅地になって、好きだった店とかもなくなり、残念でならない。

特に通学路!
確か五六年前まではただの道だったのにいまやびっしり住宅地です。空き地とかどこ行ったんだろう。
あと、小学校の校舎がとんでもない色に塗られていていったいどんな風水といった感じでそれも知ってはいたけど近くでみると衝撃です。

2006/10/08(日) 思い出



今日、だんぢりの運行の都合上閉鎖されている道路があって、遠回りしてみるか、と昔通った細い道を行ってみたところ、見違えて整備されアスファルト道路になり、昔咲き乱れていたオシロイバナもフェンスの向こうに区切られちょっとした住宅街に変化を遂げており、進ラバの舞台のモデルにした公園は、遊動円木もブランコも撤去され、新しくやけにけばけばしい色の遊具が二個置いてあるだけになっていました。ちょっとショックです。何となくそこはあんまり変わらないだろうと思い込んでいたので。
昔の通学路とかそのうち通ってみようと思います。

2006/10/02(月) 自転車


自転車を壊しました。
傘を巻き込んで傘が三つ折になり、しかもタイヤの間に挟まれ取れず、前輪も動きません。
これで自転車壊れるの三回目くらいです。
機械音痴(それはもう)(何でも壊します、パソコンもプリンタもその他もろもろ)(基本的にアナログ人間)は自覚していましたが、自転車レベルでも駄目なようです。あれ?単に注意力散漫なだけかもしれない。いやそうに違いない。

2006/10/01(日) もう十月

最近、ふとしたことから妹と手相の話になり、一ヶ月ぶりくらいに手を見たところ、著しい変化が起こっていてびっくりしました。
何が、というと一本だった運命線が、左右どちらも二つに分かれていて、こんなに変化するものなんだと実感しました。右の手はもともと少し二つに分かれている感じではあったんですが、左は明らかに今まで見たこともない線が薄く出ていて、しかも観察するとだんだん濃くなってきているという。
「あれ?運命が分かれたってこと?」とかちょっとはしゃいでみたりする近頃。


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