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2004/10/19(火)
玄関から覗く老父。
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[序章]
−−…僕は、貴女から頂いた大切な御弁当を、電子レンヂで温め、取り出した。
テレビは煩いから消した後で。 茹卵と一緒に、一口食べた。
其の瞬間、僕が突然、声を上げながら涙をボロボロ流した事なんて 母の前では恥ずかしくて云え無いよ。
其の優しさが嬉しい。嬉しい。 胸がとても詰まって居たんだ。 だから、咽喉を通るのに大分時間が掛かった。御免。
どうしてだろう。嬉しい筈だろう? 何がそんなに哀しいのですか。
こんなにも満たされた存在で 沢山の人に祝福されて 来年には子供も産まれる。
神様。 僕を悩ませ、不安にさせる悪魔は何処に潜んで居る。 早くそいつを殺して下さい。 じゃ無いと、後5分で、確実に狂うと思われますので。
「君が大好き」
たった其れだけの事に心臓を痛め。 今日もまた僕は 君を想い君に抱かれ 限界迄吐き散らし、安らかに眠るのです。
あの、燃やした本の灰、と。
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