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2004/12/26(日)
サンタのおばさん
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サンタのおばさん・・・作 東野圭吾 画 杉田比呂美
フィンランドのある小さな村。 サンタ協会では新しい会長を承認する会議が開かれていた。 イタリア、アフリカ、オランダと各国の代表たちが集まる 会議場。前会長はアメリカ支部長。皆は、アメリカ代表の 新しいサンタを待ちわびていたのだが、そこに現れたのは なんと・・・女性であった・・。
童話・・・ですが、子どもよりは大人向け。 可愛らしいイラストとは正反対に、かなりシビアな問題を 含んだストーリーになっていました。サンタは男性でなくては いけないのか・・何故、女性ではダメなのか。 黒人サンタが認められているのに(アフリカ代表)何故、女性は 受け入れがたいのか・・・。などなど。現代的なテーマが ビッシリでした。夢のあるサンタ像が、大きく崩れてしまったようにも感じます。これはサンタという親しみやすいキャラを 登場させてきてはいるけれど、頭を悩ますような内容 なのよね。最終的には、母性と父性にまで話が飛んでいくのですから、参ったなって思うところはありました。説教臭い 部分もあるんですよね。ただし、最後は、夢のある終わり方。 そこだけは気持ちが柔らかくなりましたね。
低学年の子どもに読み聞かせるのは、可哀想な気がするけれど、 大人にはこのくらいの刺激があったほうが、満足するのかも しれませんね。 ラストにでてくる、各国のサンタの イラストがとっても気に入りました。 10分あれば読めますよ。
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