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2004/09/17(金)
佐藤正午「ジャンプ」
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佐藤正午「ジャンプ」読み終わりました。 朝の5時半から読んじゃったよ。最近老人のように早起き〜 これは今年映画にもなりましたね。 映画が面白かったという声を聞いたので原作のこの本に挑戦 したんですよ。ビデオ待ちは時間がかかるので。 ストーリーは・・。 <つきあって半年になるガールフレンドが、泥酔した自分のためにコンビニへリンゴを買いにいったまま、翌日もその次の日も戻ってこなかった。主人公の会社員三谷は、彼女の姉と協力しながら、消えた恋人の行方を追う。なぜ、「失踪」したのか?>
話はミステリータッチで展開されます。ほとんど主人公、三谷の視点から。失踪した南雲みはるの心情はまったく描かれていません。ラストで初めて、失踪の理由がわかるんだけど、そのときだけかな・・・みはるの心の内がわかるのは。 正直、あの理由で、あそこまで行動してしまうというのは、 無理があるんじゃあないかなと思わなくはないです。 でも、人生なんて何があるか分からないのかもしれませんよね。そんなこと絶対にないとは言い切れないと思いますしね。 人間の心の中で、ふと感じた疑問が最後の一線を越えてしまい 自分を糸の切れたたこのような状態にするってことも あるんじゃあないかと思うと、怖いよな気もします。
このお話のキーワードはりんご。そして同じように、本の冒頭には靴にまつわる話も出てきます。同じような意味合いで使われているんですよね。 靴は・・・ある男が欲しい靴のお金がないので恋人からお金を借りるんです。その恋人はお金がないのでバスに乗って帰ることにする。その時中学生のボーイフレンドに合ってしまったことからそのまま彼と一生を共にすることになる・・というエピソードです。 りんごも同じ・・・あの時彼女がりんごを買いに行かなければ、 失踪することにならなかった・・・・。 ここで思うことは、偶然の怖さ、選択の怖さかな。 自分の一瞬の判断でその後の運命が大きく変わってきてしまうというのは、考えてみると、すごく恐ろしいことかもしれないよね。でも、それはすでに初めからさだめられていたことだと思って納得するしか、人生生きていけないと思いますね。 悔やむより結果を大切にした方がいいってこと。
↑って本を読んでいない人には全くわからない内容ですね。 ごめんね・・・ 結局、主人公の優柔不断さに尽きると思います。 彼女が帰らないと分かったときに、仕事を優先しちゃうなんて やっぱりいけないよね。まして、彼女のことばかり疑っているみたいだけれど、自分の方に根本的に落ち度があったってことでしょ。これは自業自得としか言えないので、同情する余地はないんじゃあないかな。付き合っているもの同士は、お互いに、秘密を持ってしまったらいけないよね。少なくとも相手には誠意をもって接しなくてはね。 そして女性はやっぱり強いってこと。この小説に出てくる女性はどれも意思がはっきりしているんですよ。 主人公の男性がかすんで見えてしまうほどでした。 欲しいものはどんなことをしても手にいれるのか・・・。 本では、女性側の心理がよくわからないのが残念。 映画では、また違った味わいかたができそうなので、 ビデオになったら観てみるかも・・。 原田泰三だよ・・・。けしてハンサムとは言いがたい、彼が どん演技をしているのかも楽しみなんだよね。 毎朝、朝からりんご食べる男か・・・健康的笑
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