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2005/12/30(金)
雪の中での思い出
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今の女房以外に、本気で結婚しようと思った女性が一人だけいる。男というものは勝手なもので、遊ぶのに適した女と結婚するのに適した女とを心の中で自動的に振り分ける。 その結婚を考えた女はまじめであった。母親が若いときに蒸発してしまい、子供3人を男手ひとつで育てたという家庭の娘である。真面目すぎて遊ぶにはまったくつまらなかったが、たぶん家庭を持つならこの女と決めていた。 それではどうして別れたかというと、、、そこが自分でもわからない(笑)。これが運命の赤い糸というやつで、つながっていなかったのだろう(笑)。 この女と一度だけ飲みに行ったことがある。時はクリスマスイヴ、お決まりでブレゼントの交換。僕はグレ−のマフラ−をもらった。僕が彼女に何をブレゼントしたのかはどういうわけか思い出せない。 そのマフラ−であるが、ちょうど今年のような大雪の年、雪の中の小路をそのマフラ−をしながら飲み歩いた。雪の中の小路はまるで迷路のようでもある。何軒かはしごをしているうちに、どこかの飲み屋を忘れてきてしまった。その後、なんとなく彼女とは会わなくなった。 彼女とは一度だけ、地元のアマチュアコンサ−トで歌を歌ってもらったことがある。渡辺真知子の「迷い道」である。僕がキダ−を弾いて、リ−ドのエレキは、同級生に手伝ってもらった。その頃が付き合いのピ−クであろうか。 今思えば、マフラ−を飲み屋に忘れてくるような程度の付き合いだったのかもしれない。遊びたいと思う女、結婚したいと思う女、そこでもうひとつ、結婚したいけどできない女というものがある事に気がつく。 雪の中で歩いていると、あの頃の、マフラ−を忘れて飲み歩いていた時代がよみがえってくる。人生を半分投げていたような頃である。やけっぱちな気持ちで生活していた頃である。そんな頃に、今だからこそ分かるが、真面目な彼女とそりが合うはずがなかったのだろう。 ちなみに今の女房から最初にもらったブレゼントは、ステンドグラスの壁掛けであるが、やはりというべきか、今でもちゃんと僕の屋根裏部屋にかけてある。 すれ違いといえばそれまでだが、やはりどこかで運命の赤い糸があるような気がする。柄でもないが、、(笑)。
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