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2006/01/14(土)
 この時期に、まさかの雨。気温もずいぶんと暖かい。屋根裏にいると雨音がにぎやかである。雨の音を聞いていたら。ついギタ−を取り出して歌ったしまった。六文銭の「雨が空から降れば」という歌である。
 作詞、作曲は及川恒平だと思った。抒情詩的な歌で、独特の雰囲気を持つ。中学生のときよく歌ったものである。これと対照的なのが井上陽水の「傘がない」。及川の歌が、雨の日はしょうがないとリフレインするのに対し、陽水は、彼女に会いに行くのに傘がないことを大問題にしている。

 あの頃、何を考えて一連の歌を歌っていたのかは思い出すことはできないが、思春期のやるせなさみたいなものを何かにぶつけていたのは覚えている。思春期のこの時期、反抗的なものもまた芽生える。社会の矛盾に純粋に立ち向かえるのもこの時期である。当時の社会問題はいろいろあるが、学生運動もとうの昔に終わり、ベトナムと朝鮮の南北問題もそれなりの終焉を迎えていた。中学生のとき、毛沢東が死んだ。それははっきりと覚えている。しかし、それは遠い国の出来事である。
 当時の僕にとって一番大事なことは何だったのだろう。家出少年のレッテルをずっと貼られて、ワルの親玉みたいに見られていたけどぜんぜんいい子だったと思うし(笑)。

 社会問題といえば、数年前に、イラクを撮影した写真家を僕達の町でスライドと講演会をすることになった。僕の所属する写真団体でもカンパを御願いしようとしたら、一部のメンバ−から徹底的に断られた。その理由は、イラク戦争などの過激な写真展にわれわれの写真団体の名前を出すことは、モデル撮影のときの妨げになるというのである。これには唖然とした。
 彼にとってはロバ−ト・キャパも沢田教一も存在しないのである。そう、それが時代というものであろう。日本は平和である。
 陽水が「傘がない」の中で、TVの社会問題よりも自分にとっては、彼女に会いにいくのに傘がないことのほうが問題であると言っているのとまったく同じである。

 モデル撮影も結構であるが、僕は女を撮るまえに人間を撮りたい。どんなにかわいい娘でも、うんこもすれば屁もこく。そこから始めたい。だから別に女の子でなくともいい。男でも爺さんでもばあさんでも、子供でもいい。ばあさんの皺の一本一本が美しいと感じてもらえる写真こそが本物であると信じている。


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