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2006/02/07(火)
なんとなく春
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なんとなく春めいてきた。そろそろ卒業の季節が近づいている。啄木ではないが、息子がいよいよ15の春を迎える。その前に高校受験である。親として当然ながら心配なのだが、本人はそれほどでもなく、あいかわらず熱帯魚に夢中になっている。 僕の「15の春」の頃をふと思い出してみる。卒業式の後、生まれてから初めて花をもらった。もうもらうことはないと思うので、たぶん生涯で一度だけということになるだろう。この花を机の上にそのままおいていたら姉に怒られた。結局姉が花瓶に生けてくれたのだが、そのとき聞いていた歌が、カ−ペンタ−ズの「イェスタディ・ワンス・モア」だった。今でもこの歌を聴くと、あの頃を思い出す。 雪国にとって春は格別である。雪のない土地に住んでいる人にはわからないだろうが、すべてが死んだように眠っている大自然が、文字通りむくむくと動き出す。ぶなの木の新緑は本当に美しい。まるで生き返ったように再生された自然の中で、自分自身も新しくなる気がする。春はいい。
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