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2006/04/16(日)
チンタのこと 2
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チンタの横に女房も一緒に寝ることになった。ちょうど川の字のようになって眠ることにした。一時間ごとに体の向きを変えてあげる。女房は看護師である。このことをタイコウというらしい。それは何の略だと聞くと、体位交換の略だそうである。
「いつ頃が峠かな?}
「そうねぇ・・・朝方かなぁ・・・」
眠る前にチンタがまったく動かなかったので、いよいよかとチンタに声をかけてみた。耳がかすかにピクリと動いた。
多分、、、それが最後だったのかもしれない。僕の声がチンタに聞こえたのは。
夜中に女房に起こされた。
「終わったかも・・・」
僕はチンタに触ってみた。まだ温かい、しかし、瞳の反射はもうない。 手足の反応もない。終わった。時計を見る、4時5分前。 チンタ・・・・・・20年の生涯をここに閉じる。
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