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2006/04/08(土) 春。生まれそして死するもの。
 世の中は春である。しかし、20年連れ添った僕の最愛の友人であるシャム猫のチンタは老衰のために足腰が立たなくなった。日増しに弱る猫に家族中が介護している。
 今回だけはあきらめている。中越自身のとき具合が悪くなり、死の境をさまよったが、あの時とはぜんぜん違う。今回は駄目である。昨日の夕方獣医さんに連れて行ったが、栄養剤の点滴と皮下注射、そして抗生剤の注射をしてもらった。これ以上は期待できない。
 一番悲しんでいるのが父である。今までいろいろな猫を飼ってみたが、これほど素性のいい猫は始めてだと何度も何度も言う。そのたびに目頭が熱くなる。だが今回は駄目である。食事をしなくなった。
 つらいがこれが世の定めであろう。敦盛ではないが、ひとたびこの世に生を得て、滅せぬものはない。ましてや人間ではない、猫である。20年生きた。人間で言えば100歳である。天寿を全うしたと言うべきであろう。願わくは、苦しまずに枯れ木が枯れるように、眠るようにス-っと逝ってくれたらと思う。
 つらいけど・・・・・。


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