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2006/05/01(月)
雨
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夕方仕事のあと娘を歯医者に連れて行く。ついでに買い物に出かける。歯医者の後娘が靴下を買うというので「しまむら」に寄った。僕はこの店には用事がないので車の中で待つこと20分。う〜ん、中学生のくせしてやはり女の買い物は長い。 その間僕は車の中でガソリンスタンドのイルミネ−ションを見ることもなしに見ていた。そしたらなんだか物悲しくなってきた。僕の雨の夜の思い出というものはろくでもない事に気が付いた。彼女と別れた雨の夜とか、財布を落として捜し歩いた夜とか、友人が交通事故で死んで、やりきれない思いでさまよい歩いた夜とかである。 思えばいろいろなことがあった。でもそのときそのときを真剣で生きていたので、今振り返っても後悔はしていない。そんなことを何となく考えていたら娘が帰ってきた。 もし後悔があるとすれば、むしろ今である。今自分が何をすべきなのかということが問題である。このブログをつけている今も雨は屋根裏のトタンを叩いている。こんな夜は物悲しいのである。女房は夜勤でいない。チンタは死んだ。子供達はそれぞれの世界で生きている。 なんとなくセンチになる夜、こんなときは誰でも詩人になれるのかもしれない。でも、今の自分には詩はかけない。書こうとしても書けないのだ。別の言い方をすれば書き方を忘れたと言うべきだろう。二十歳の頃、詩はいくらでも書けた。そして歌も沢山作った。今は書けない。 近くに二十歳の頃のアルバムがある。これを何となく開いてみる。1ペ−ジ目に詩が殴り書きしてある。これを紹介して今夜のブログにしよう。この詩を読むと、あの頃の生活がありあり甦ってくる。ちょっと恥ずかしいが(笑)、時効ということで・・・・。
未完成なる諸事
君の背中の向こうで 鉛筆のかけらが笑っているじゃないか 君の心の片隅で 拾えなかった詩がうつむいているじゃないか 君の心がゆがんだら 遠い故郷が透けて見えるよ
苦し紛れに爪を噛んでいた恋人は 今はもう死んでしまっただろう 君は透けて見えるナイロン袋に いったい何を吹き込んだんだ 誰にだって見えるじゃないか
君はもともと素直じゃなく 隠せないから 仕方なく素直になったんだろう 細い針先にすべてを隠して いつ使おうというんだい
終わったものが 手招きで呼び寄せて 君はまたその中に入ってしまうんだね まるで今だけ死んでいるみたいに 透けたナイロン袋の中で とっても楽しそうに笑っているんだね。
とっても楽しそうにね
うう・・・恥ずかしい(笑)。
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