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2006/06/30(金)
ともだち 11
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彼はしばらく考えていた。ディスプレイには何も表示されなかった。その間僕は今までに経験したことのない気持ちになっていた。悲しい・・それと違う。もっともっと大きな言いようのない悲しみである。自分の子供が自分より早く死ぬ。こんなことはありえないのだ。大学受験を控えていままでがんばってきたのに・・何ということだろう。 そんなことを考えながらしばらくたつと、いつのまにかディスプレイに新しい文字が表示されていた。
「キミノコドモヲタスケルコトガデキルカモシレナイ」
僕は自分の目を疑った。そんなことが可能だろうか。
「ボクタチノホシデハエネルギ−ヲキョウユウスルコトガデキル、キミタチニツカエルカドウカハワカラナイガ、ヤルダケノコトハヤッテミヨウ」 「タノム、モシデキルノナラタノム」
僕は必死の思い出彼に頼んだ。
つづく
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