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2006/06/22(木)
ともだち 4
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僕は夢をみているのではないかと思った。これと同じような夢を子供の頃にみたことがある。落ち着かなくてはと思い、横にあった焼酎の水割りを飲んだ。するとかたかたと隣のキ−ボ−ドが音を立てた。
「イマクチニイレタモノハナンダ」 「ショウチュウダ」 「ソレハナンダ」 「アルコ−ルのハイッタヤスイノミモノダ」 「ヤスイトハドウイウイミダ」 「キミニオシエルノハムズカシイ、コノホシノキマリノナカデテニイレヤスイノミモノダ」 「ワカッタヨウデワカラナイ」
僕はだんだん恐怖が消えて、おかしくなってきた。宇宙人に向かって焼酎の説明は難しい。僕はそんなことよりも本当に彼が隣にいるのかを確かめてみたくなった。
「コノノミモノヲセツメイスルノハムズカシイ、ソレヨリホントウニキミガソコニイルコトヲショウメイシテミセテクレ」
すると、パソコンの隣の柱に下がっているデジカメ用のケ−ブルがかたかたとゆれ始めた。
「キミガソコニイルコハワカッタ、シカシキミハコレカラドウスル、ジブンノホシニカエレナクナッタノダロウ」 「コマッテイル、シバラクハココデカンガエサセテクレ」 「ワカッタ」
僕はこれからどうしたらいいのかを考えた。こんな話は誰も信じてはくれない。僕はこれが夢ならこれで終わりだと思い、わけのわからない宇宙人に別れを告げると布団の中に入って眠った。これからみる夢が現実なんだろうなぁと思いながら。
つづく
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