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2006/09/14(木) 煙突
 僕の部屋から煙突が見える。この町に唯一ある造り酒屋の煙突である。この煙突は僕の子どもの頃からある。しかし煙が出ているのは見たことが無い。
 子どもの頃、小学校にあがるくらいまでは僕は病弱でよく入院した。病院からこの煙突をよく見ていたのである。病室にはあの頃はやりのソニ−のトランジスタ−ラジオが壁に下がっていて、それをよく聞いていたものである。
 ラジオから流れる様々な歌は今となってはよく覚えていないが、たぶん美空ひばり、伊藤ゆかり、江里ちえみなどを聞いていたのだろう。なぜそう言えるかというと、どういうわけかギタ−を持って唄えるのである。それらの歌は懐かしさを伴ってつい唄ってしまうのである。
 あの頃の歌謡曲というものは、外国の曲の和製バ−ジョンが多い。和製ジャズというものがあり、それはジャズから遠くはなれていて、それでいながら見事に歌謡曲に昇華されている。これはこれでいいものである。
 ロカビリ−などはあまり聞いた覚えが無い。たぶんラジオのチャンネルはNHKだったのではと推測している。

 煙突というものは町に必ず一本はなくてはならないというのは僕の定義だが、煙突のある町も少なくなった。昔はこの町にも銭湯があったと聞くが、今はもうない。銭湯の代わりにあるのは温泉である。右を向いても左に行っても温泉がある。この町の温泉は銭湯と違って情緒が無い。松之山温泉や野沢温泉のように歴史があるならともかく、工事をしていたらたまたまお湯が出たとか、人工的に800Mも掘ってやっと温泉がでたとかいうのでは情緒が無いのも無理はないが。
 旅行などで温泉に行くと、別に珍しくもなくなっているので、ついた日の夜一回、翌朝二日酔い治しに一回くらいはいれば沢山である。ご馳走も最近は口が贅沢なのでそれほど食べたいとも思わない。
 今の時代に一番の贅沢なことはたぶん時間をもてあますことだと思う。カメラでも持ってぶらぶらと。これが本当の旅行だと思う。もちろんその町には必ず煙突がなくてはいけない。


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