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2004/01/12(月)
おもひでぽろぽろ
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人は物事を完全に忘れてしまうのではなく、一度記憶した事は心の奥底に眠っているだけだと、昔どこかで聞いた事がある。確かに忘れてしまった事でも何かを見たり、聞いたりしてふと思い出す事がある。実際にこの言葉も誰かに聞いたのか、何かの本で読んだのかも覚えていないし、普段は頭にはない言葉だが、ふとした事で思い出した。
今日は正月にオートバックスで購入したカーコンポの取り付けに行った。実は購入時には一部配線関係がなかったために即取り付けとはいかなくてメーカー取り寄せとなっていたから今日になった。当たり前だが、家から車でお店に行った。お店に着くとお客さんでいっぱいで店内は込みあっていて担当だった店員はいなくて別の店員に接客された。そのため若干時間を取られた。ようやく作業になると思った時、店員の口から思いがけない言葉がでた。込みあっているため作業に2時間以上かかるそうだ。時間がかかるからと作業を諦めるわけにもいかないし、仕方ないと自分を納得させて車のキーを渡した。店員から店内で待たれますかと聞かれたが、さすがに自分の答えはノーである。20分くらいかかるだろうけど、一度家に戻る事にした。普段は車でしか移動しないため、歩いてみると何だかいつもと違う景色に見えるから不思議だ。思えば自分の街を歩くのなんて10年ぶりかもしれない。大人になってからは一度も歩いていないのかもしれない。歩いている途中である裏道を思い出した。その道は狭いし、最後は階段になっているから車では抜けられない。子供の頃はそこに友達も住んでいたし、公園のようなちょっとした広場があってみんなで野球をしたりした思い出の場所でもあった。しかし今日こうして久しぶりの通るまではまったく自分の記憶にはなくて、通ろうと思う事もなかったのかもしれない。お店から家までは20分はかかると思っていたのに、実際には裏道を使ったのもあるが10分ちょっとだった。人の記憶ってのはいい加減であやふやだけど、PCのHDDのように容量が決まっていて不足したら消去というわけでもなくて心の奥底には眠っている。何かの拍子で記憶をクリックする事で起動する。ほんと人の記憶って不思議なものだ。人は物事を完全に忘れてしまうのではなく、一度記憶した事は心の奥底に眠っているだけなのだ。
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