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2004/03/24(水)
結婚指輪
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ネットを巡回してるとわかるんですが『花様年華』は賛否両論真っ二つな上に、好意的な評を書かれている方も、それぞれの解釈がまるで違うのに驚き。「子どもはチャン夫人と夫の間に生まれた子である」「夫は海外赴任中で現在は子どもと二人暮し」「子どもはチャウとの子であるが夫とは別れていない」「夫と別れてチャウの子どもと母子家庭」…等など、探せばもっと違う解釈がありそうですね。
初見の時「夫と別れてチャウの子どもと母子家庭」と思った私ですが、こうも色んな解釈があると頑固な性分のためか、意地でもファースト・インスピレーションは曲げたくなくなる。・・・とか言いつつ自分の間違いはあっさり撤回する小心者でもありますが。 何か確証が欲しいなぁと思っていたらば、これが答えではなかろうか、な事を発見しました。
それが、結婚指輪。 タクシーの中でチャウの左手がチャン夫人を求めて、なんとも罪深い演出を担っていた結婚指輪。彼がシンガポールへ赴任するまでこれ見よがしに映ってた左手が、シンガポールからパッタリ映らなくなります。見え難いながらも、ようやく映った左手には指輪がない。これは結構以前に気付いてて(なんせトニーさんしか観てないから)、シンガポールへは単身赴任じゃなくて、離婚して来たんだと知った訳です。
で、問題のチャン夫人はというと。指輪してないんです、シンガポールから後のシーンでは。右手の中指には終始はめているのですが、これが鏡に映った時のフェイクとなって、見事に左右混乱極めてくれます。一時停止駆使してようやく「していない」事を確認しました。勿論シンガポール以前までは、バッチリ左手薬指にも指輪はめてます。 というわけで、彼女も離婚してるようです。
離婚はしててもあの子どもの父親がチャウである証拠にはなってないじゃないかー!カーワァイ監督は「各々想像に任せる」とおっしゃってますが、当の(?)トニーさんは「ボクの子どもだよ」←こんな言い方してない。との事なので反論の余地はないものと思われます。
チャウが遺跡の壁に埋めた秘密。私は一夜の過ちで身篭ったチャン夫人と、生まれてきた子どもに対しての懺悔かと思ったんですが、トニーさん曰く、ヤツは彼女と自分の間に子どもがいる事を知らないらしいんですね。そりゃそうだ。だってシンガポールへ誘う事も、ついて行くとも言えなかった二人なんだもの。←ここも解釈真っ二つ〜、涙。「子ども出来た、責任取れ!」なんて、奥ゆかしいチャン夫人には言えまいて。
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