妄想垂れ流し日記
最早日記ですらない。
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2009/03/02(月) パソコンが壊れまして
古いPC引っ張り出してきたら没になったゲームのシナリオがちょろっと出てきたのでお披露目。

【仔猫の正しい育て方】-----------------------------------

奈落と呼ばれる店がある。
仔猫や仔犬、俗にペットと呼ばれる者達が集う店。
奈落の従業員達は、そう周りから呼ばれ、自身もそう信じてこの店を作り上げた。
この街に同業者がいないのならば、自らでペットブームを興してやろう、と。
…そして幾星霜の時は流れて。
赤字続きの経営は少しずつ改善されるようになり、やがて店内は客で賑わう様になり、この店は本当にやって行けるのだろうかと言う不安は空に溶けて行った。
そして、今。
店長と呼ばれる者が奈落の扉を開けようとしている。
ふたつの命を腕に抱えて。

【ライズ】
たっだーいまぁ。
【ライズ】
朗報だぜ〜。出先でさぁ、すんげー可愛い仔を見つけてさぁ〜。思わず拾ってきちまったよ。
【ライズ】
え?野良猫じゃないかって?
【ライズ】
細かいこと言わないの。いいじゃん、可愛ければ血統なんて気にならねぇよ。
て言うか気にするような奴らはこの店には入れねーよ。
【ライズ】
……とはいえ、やっぱ多少の躾は必要かなぁ。
なぁ、そこのお前。
【ライズ】
最近入った住み込みのバイト君。えーっと名前なんだっけ?
あの二人を呼んできてくれない?
【ライズ】
「時給アップのチャンスをやる」ってさ。


【ジェイド】
……は?野良猫?
【サフィルス】
いつからこのお店はその辺りで拾ってきた野良をいかにもな値で売りつける極悪なペットショップになったんですか?
【ライズ】
細かい事言わないの。
【ライズ】
1週間お前達でちょっと躾てくれよ。
事務と店番はその間やらなくていいからさ。
上手く行ったら時給30円くらい上げてやるぜ?
【サフィルス】
30円って激しく微妙ですね〜。
まあ私は仔猫の世話をするくらい構いませんけどぉ。
因みに上手く出来なかったらどうなるんです?
【ライズ】
ん〜……どーしよっかな。
【ジェイド】
俺は嫌ですよ。
そんな事をする為にここで働いているわけじゃない。
高々30円の為に身を危険に晒したくないですしね。
【サフィルス】
あれ?猫アレルギーでしたっけ?ジェイド。
【ジェイド】
お前、あいつのあの顔を見ておきながらよくそんな見当違いの事が言えるな…。
【ライズ】
ま、やりたくないって言うならなら無理にとは言わないぜ。2匹ともサフィルスに任せるわ。
【サフィルス】
2匹?
【ライズ】
そ、2匹の仔猫。見てみるか?
【サフィルス】
はい、勿論!
【ライズ】
じゃ、こっち。
ジェイドは仕事に戻ってていいぜ。
【ライズ】
……ほら、サフィルス。
そこでクッションに埋もれて寝てる奴。
【サフィルス】
えっ、……え?ええっ!?
【ジェイド】
…………。
【サフィルス】
な……なんて可愛らしい……!
本当に野良なんですか?うわぁあ〜!
【ジェイド】
…………。
【サフィルス】
こんな可愛い仔猫達のお世話が出来るなんて私は幸せです!
うわぁ〜。えへへ。あ、何か寝言言ってる。
【ジェイド】
…………。
【ライズ】
…………。
【ジェイド】
…………。
【ライズ】
…………。
【ジェイド】
何ですか。
【ライズ】
見たいなら見ればいいのに、と思って。
【ジェイド】
余計なお世話です。
【ライズ】
あーあ……動物好きとして人生の半分は損したね。
【ジェイド】
何ですかそれは。
時給がいいからここで働いてるだけです。
動物好きなわけじゃない。
【ライズ】
あ、そ。
で、本当に見なくてもいいわけ?マジ可愛いよ。
【ジェイド】
結構です。
【サフィルス】
ええ〜?ジェイド、勿体無いですよ〜。
ね、ほらほら!本当は見たいんでしょう?
【ジェイド】
何分けの判らんことを……て、おい!
引っ張るんじゃな……
【ジェイド】
…………。
【サフィルス】
ね、かーわいいですよね〜!
私このお店でお仕事が出来て幸せです。えへへ。
【ジェイド】
よし、俺は銀の方にする。
【サフィルス】
は?
【ジェイド】
いや…1週間育てるだけで時給が上がるんでしたっけ?
仕方がない、引き受けましょう。
【サフィルス】
え、何が仕方ないんですか。
貴方さっきまでやらないって言ってたのに。
【ジェイド】
うるさい、喚くな。
たまにはいつもと違う仕事がしたくなったんだよ。
【サフィルス】
うっわー。判り易い人ですね〜。笑ってもいいですか?
【ジェイド】
ふざけるな。
【ライズ】
結局お前らが1匹ずつ育てるって事でオッケー?
どっちがどっちを育てるかは決めた?
【ジェイド】
俺は銀色でいい。
【サフィルス】
「で」なんですね。はいはい。
勝手に言っていれば宜しいですよ。
【ライズ】
んじゃ、お前ら自分の部屋で準備して待ってな。
2匹が起きたら部屋に連れて行くから。


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