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2005/11/19(土)
母に捧げるバラード
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……よし、誰もいないな? ああ、アンタとは2ヶ月ぶりのご無沙汰かもしれんな。 大きな声じゃあ言えないがさる任務を受けてまたここに潜入してきたのさ。 もうあと一ヶ月もないが、またよろしく頼むぜ。でも飛行機だけは勘弁な!
え?お前のことなんか知らない?おいおい水臭いぜ兄弟! わかった、そこまで言うなら一から説明するよ。 この前の公演。そう、場所は同じ新宿の地下だったな。 あの時に半裸で「俺」「オレ」「オレオレー」うるさく言ってた Jリーグ元年のヴェルディのサポーターみたいな奴が出てただろ? そう、ダンスが周りより半拍遅れてた奴だよ!
ああ、幸いまだ俺の正体は連中には割れていない。 だが今回はセリフ覚えるのが若干堪えるけどな。 ん?前回がきわめて楽だったからさ。 バラエティ番組出演時のフカキョンの発言量ぐらいだったからな。 それが今回は貴理子並みさ。わかるか? ああ、大変なミッションさ。正直貴理子を見直したぜ。
そうそう、今日の報告だったな。連中と歌を歌ってきた。 マイクを中央に置いてその周りに輪になって、ユニゾンで。 協力してくれた”ミスター予告編”が指揮棒を振るい、 協力してくれた”ミスター酷いあだ名”がそれを録音という塩梅。 そう、「ウィアーザワールド」方式だな。かたちだけはな。 え?演劇なのに何で歌なのかって? さぁな。俺は自分の仕事以外は関知しない主義でな。
おっと、そろそろ時間だ。 すまない、まだシッポを出すわけにはいかないんでな。 もし俺が戻らなかったら、郷里(くに)のオフクロに伝えてやってくれ。 いい歳してメールで「温泉行って来たヨo(^o^)o」←こんな顔文字使うな、ってな。
「……それが遠藤敏の声を聞いた最後だった」
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