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2004/07/27(火)
ヘリオガバルス
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ヘリオガバルス、と聞いてすぐに誰だか分かる方は、多少自分が特異であると知っておいた方が良いと思う。 さらにそれが歴史的観点からでなく趣味からくる知識だとしたら、Natutatismの同類決定でしょう。
ヘリオガバルスとは、ローマ帝国の皇帝の中でも最も変態的と言われる人物です。 暗殺された前皇帝カラカラの母后の妹、ユリア・マエサは王位奪回を狙い、孫であるヘリオガバルスを太陽神殿の大祭司職に就かせます。 彼は美貌の少年で、司祭として官能的な舞踏を行なったと言われています。 その様子は、宝石を散らした王冠や緋色や金色の衣装など、かなり艶やかなものだったようです。 後に祖母ユリア・マエサは彼をカラカラ帝の子供だと主張すると同時に裏から兵士達に手を回し、ヘリオガバルスを次の皇帝とすることに成功します。
ちなみに太陽神バールの御神体は陽物型の隕石…原始的ですね。 彼はローマに入城する時も、かなり派手でした。 金粉を撒いて華やかな衣装を身に着け、三重の冠と無数の装飾品。 化粧をし、白馬に引かせた戦車に乗せた御神体と共に入城したのです。 彼は派手好みなだけでなく女装愛好家で、さらには同性愛者だったようです。 常に女装して女に憧れ、遂には下腹部に穴を開ける性転換手術を行ないます。 愛人である男達には「夫」を名乗らせていたとか。 彼には、セックス狂やマゾヒストの傾向もあるらしい記録さえ残っています。 美食にも熱心で悪戯を好み、皇帝である間は好き放題に様々な奇行を行ないます。 この行動にはNatutatismが興味を示すようなものが多くて、かなり倒錯的。 美少年の誘拐や拷問、生贄としての殺害、生きたまま人を解体する占いなど、グロだけとは言えない奇行が様々。 ただ、バール神を唯一神としてローマの人々に強要したのは大失敗で、とても反感をかったようです。 彼はこの後、処女神の神殿から尼僧を誘拐して非難を浴びます。 理由は「神聖なる子供の誕生を期待して」…イっちゃってます。 十八歳、暴君として軍隊に切り刻まれ、河へ投げ込まれての最期でした。 異常者が権力を持った状態の見本の様なヘリオガバルス。 こんな変態に興味が湧かないわけがないのです。 増してや外観は美少年、素敵なイき具合ですね。
ちなみに現代に見られるヘリオガバルス。 今残っているのは半身像らしいですが、女性的な美貌の美少年だとか。 書籍「ヘリオガバルスまたは戴冠せるアナーキスト」は哲学詩なので、むしろマニアックな歴史書をお勧めします。 絵画「ヘリオガバルスの薔薇」は割と有名ですが、象牙の天井から無数の薔薇の花びらを降らせるという物凄い処刑場面にしてはとても綺麗な絵です。
この皇帝についてはNatutatismで扱ってみたく思っており、そのうち着手する予定です。 他にも色々逸話が残っているのですが…。 機会があったらまた書きます。 本当に、とても興味がある人物なので。
「軌」←オリイラサイト様。可愛いくて綺麗です。特に髪が綺麗! http://www11.ocn.ne.jp/~niki/
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