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2004/08/23(月)
強い女
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多少エグい話なんですが、私にとっては思い出深いエピソードです。 処女膜の話とかなので、気持ち悪くなりそうでしたら読まないで下さい。
誰でも、自分の中ですごく重要なイメージというのはあると思うんです。 人の思想形成を左右する、原体験やトラウマ、また原風景と呼ばれるもの。 私の原風景は荒野と、そこにいる大きな女でした。 何から来たイメージなのかは分かりませんが、巨大な女が虐殺をしながら荒野を駆けているのです。 故に私にとって思想の原点となるのは‘強い女’願望なんですね。 母という運命を拒否した暴力的で退廃的な女でも、獲物を狩り群れを守る生命力に溢れる肉食獣の雌でも。 女らしさなんて甘い思想の無い、生きることに精一杯で猪突猛進な状況に憧れます。
編集部で決められて集まった四人の初見なので、雰囲気はぎこちないものでした。 とりあえず互いを知ろうということで、質問タイムなど始めてみたわけです。 当時、今よりアグレッシブな性格だった私はこんな質問をしました。 「皆さんは、処女ですか」と。 とんでもない質問ではありますが、私は性交による性別の自覚が作品表現に影響するかどうか知りたかったのです。 すると一人が、「半分だけ」と答えました。 この時はわけが分からなかったのですが、最近になってその理由を教えてもらいました。
彼女には、とても好きな相手がいたそうです。 幼い頃から尊敬し絶対的な存在として心に留め、何よりも先に愛した者。 そんな人が、ある時遠くへ去ってしまった。 細かく教えてはくれませんでしたが、二度と会えない絶望的な別離だったようですから死別かもしれませんね。 その後彼女は成長し、性交の仕組みと処女膜について知ります。 そして‘好きな相手に処女を捧げるのが理想’という考えの具体的な‘処女’が破瓜だという事を知ります。 そこで彼女のとった行動が、とても凄まじいものでした。 愛する者に捧げられないならば他の誰にも渡さないと考えた彼女は、処女膜を自分で破ったそうです。 コンドームを被せた棒状の物を自分で突き込み、血が出るまで差し込んだとか。 本人も苦笑して語っていましたが、今考えれば深刻な怪我をしてもおかしくない危険な行為です。 それでもこうするしかないと決心していたから、血も痛みも自分で処理してしまったとか。 聞いていて痛いし、粗雑極まりない短絡的な行動ですが全て実話だそうです。 良く言えば穏やかな人であるだけに、こんな事があったとは思いもしませんでした。 悪く言えば怠惰な人なので、その人にここまでさせた感情の凄まじさに圧倒されました。
反感を買うような意見ですが、私はレイプされて自殺するような女は嫌いです。 自殺するぐらいならば、刺し違えてでも相手を刺し殺すほうが何倍もマシです。 これは無責任な意見でなく、深く考えた結果の発言です。 苛められる子供だった私は、仕返しに縄跳びで首を絞めたり、頭を掴んで振り回したりしました。 当然大いに問題児ですが、今も後悔はしていません。 それで相手の子供が死んでも後悔はしないぐらいの覚悟でやっていましたから。 何が言いたいかと言うと、弱くて清廉潔白な人よりも生きることに死力を尽くす狂人が好きだということです。 人は生き延びる為に人を殺す生物だという事を、否定するのは偽善だと思うのです。 こんな私が誰かを愛するとしたら、上記の人物のような凄まじい愛し方が出来るでしょうか。 ぜひ、もっと凄まじく、より狂的な愛を得たいと思っています。
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