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2004/09/08(水)
学校占拠
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一日に起きたロシア南部での学校占拠事件。 現時点で、死者335名、行方不明者260名となっている。 話では、占拠が始まってすぐに複数の成人と16から19までの少年を射殺したと聞く。 現在は混乱状態だが、証言が固まって日本にも伝わった時、どんな話を聞くことになるのだろう。
最近その時の学校内部を撮影した映像が放映され、今もニュースで繰り返し流れている。
人質がぎっしりと座った体育館の中は、意外に静かだった。 誰も騒がず、服を脱いだり紙で扇いだりして暑がっている。 テロリストも、怒鳴ったりはしていなかった。 普段街で聞くのと同じ様な調子でしか話していないように見える。 けれど、床には茶色っぽい筋が付いていて、ニュースキャスターが血の跡だと言っていた。 バスケのゴールや犯人の足元には爆発物がたくさん置いてあった。
その後、救出された子供達の現在の映像が流れた。
消毒薬なのか、あちこちをインクの様な青で染めた子供達が病院にいる。 笑って手を振っている子もいた。 けれど、全く表情の無い少女も居た。 彼女は発見された時、死んだ友達を起こそうと必死になっていたそうだ。 医者は精神の治療について話していたけど、そんな傷が治ることなんてあるのだろうか。
チャンネルを変えたら、また体育館内の映像が流れていた。 思わず、前の映像の少女を探してしまった。 そして、‘この人達の多くが死んでしまった’ということを考えた。 悲しかったし、泣きそうだった。 けれど、身内が被害者だったら、悲しみよりも憤りを感じただろうと思いついた。 どうしても人事としてしか捉えられない自分が、妙に虚しかった。
私は自分が痛い思いをするのに弱い。 自分の為なら、多分子供でも殺してしまうんじゃないかと真剣に思う。 けれど、子供と大人を並べられてどちらかを殺すのならば大人を殺すと思う。 テロリストの中にいた黒衣の女性は、戦争で家族を失った未亡人なのだと聞いた。 彼女達は、子供を殺されたから子供を狙ったのだろうか? テロリスト達は少年を後ろから撃つ時、何を考えていたんだろう? 人質は、自分の命を奪う物と人に囲まれて何を考えていたんだろう? 死を予感しただろうか? 被害者の気持ちも、テロリストの気持ちも、私には分からない。 分からないけれど、こういう時にいつも思うことがある。 自分も、いつかは死ぬのだと。 何を思っていても、何を感じていても、私という存在は、いつか終わる。 どうせ死ぬなら楽しく生きていたいが、それでも、悲しいことを知らないよりは知っていたい。
「チタン」←不思議に気持ちの良いイラストサイト様。切ない絵も格好良いです http://www.rivo.mediatti.net/~mika0306/titanum.htm
「どうぶつたちへのレクイエム」←命と言うものを考えた時、飼い犬に目が行きます http://www1.u-netsurf.ne.jp/~s-kodama/
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