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2005/06/14(火)
十人十色
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西尾維新の最新刊を買って来ました。 この人の、妄執的な言葉の使い方はかなり好きです。 ただ登場人物達の人柄は、どうしても身近に思えて落ち着けません。 別にこんな異常な人々が周りにいるわけではないのですが、かなり彼らに近い人も結構いるので。 どう見ても何年も成長してないアンドロイドの様な子とか、2メートルの男性を片手で投げ飛ばせる女子。 漢字は小学生レベルなのに素数は学者レベルの人とか、刃物好きが高じて真剣を部屋に飾っている子。 上記が一切ノンフィクション、誇張無し、むしろ控え目。 つくづく自分は、良い悪いはともかく色んな意味で人間関係に恵まれていると思います。 「世界が面白い」なんてメンバーからよく聞く言葉ですし、長い付き合いですから本心だというのも知ってます。 ラスボス的な、性格最悪の悪役のセリフなのですけどね。 彼女も、もしずば抜けて行動的で優秀だったら確実に悪人だったでしょう。 余りに似通っていて、悪役に感情移入しそうです; とにかくそういう人たちに囲まれているので、どうしても読みにくいのです。 小説内で起こる惨劇が、微妙に身近に感じられて嫌な気分です。 まさか起こる訳もないのですが、それにしては近すぎて。 全体的に非現実的なのに、部分的に身近なのは落ち着きません。 それはどうしようもないにしろ、小説自体は凄く面白いのでお勧めです。ラストが気になる。
この方の小説で、「戯れ言」って言葉が広まったようですね。 他にも今では余り使われない日本語を多く使う方なのですが、それがとても好きです。 忘れられている古き良き日本語って、思っている以上に沢山あると思います。 情緒深いものも字面が美しいものもかなりあるので、広がってくれると嬉しいです。 日本語をよく知らない子供って、最近本当に多いですから。 と言うよりも、むしろ知識が偏っている人と言った方が正しいのでしょうか。 大学生でアウシュビッツを知らない人がいるという記事を読んだ時は、ほぼ本気で日本を憂えました。 受験に使わないからと言って、世界史は全然必要無いなんて思ってはいけないはずです。 言語で思考する人間が、母国語をきちんと学ばなくていいわけが有りません。 知識は思考のツール、受験の道具じゃないって事を忘れがちですね…。
「夢幻堂」←SD・ユノアサイト様。とても可愛いお洋服を製作なさっています http://pino.pupu.jp/
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