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2005/06/07(火)
嫌悪
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長野まゆみ様の「彼等」の中に、蛾や蝶を嫌う少年が出てきます。 彼の話を読んでいて、私の本当に嫌いなものは何だろうと思いました。 勿論嫌いな状況や行動は多々有りますが、具体的に物質として嫌いな対象。 我慢出来ない、という様な物はすぐには思いつきません。 昔は数え切れない程多くの嫌いなものがあったのに、いつの間に平気になったのでしょう。 嫌いだった記憶があるもの。 昆虫、腐葉土、剥製、暗闇、治りかけの瘡蓋、口の中の粘膜。 どれも他愛も無い物ばかりで、しかも今はほとんどが平気。 有機的な生々しさが苦手だったのだと思いますが、今ではむしろ好きな要素です。 一番苦手な昆虫にしろ、余程沢山いない限りは冷静に対処出来ます。
嫌悪であって、拒否であって、その先にしか無いものがあるはずなのに。 自分が許せないものが、一つぐらい身近にあった方が良い気がします。 嫌うのは大変だし、憎むことはもっと難しいことです。 漫画などでよく目にしますが、「絶対許さない」なんて軽々しく口に出来ないと思うのです。 ずっと憎んでいなければならないなんて、それはとんでもないストレスです。 絶対に許せない物があるという事は、絶対に許さない自分が在るという事なので。
抽象的な話ですが、確固とした自分を保つというのは意外に苦しい事だと思うのです。 自分という存在があるからには、確実に世界という存在から切り離されている。 そして違う存在に囲まれていれば確実に、摩擦と衝突が生じる。 眠りから目覚める時の苦痛って、少しこの感覚に似ていると思います。
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