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2004/10/17(日) 維新派、ちょっと復活。
私にとっての維新派の最高傑作は
1998年の
ヂャンヂャン★オペラ「王國」である。

この作品は、
王國三部作の第一作として上演された。

大規模な野外劇場とセットで
他に類を見ない維新派が3年連続で
三部作をやる、という意気込みが
この作品に込められていた。

維新派の公演では
とにかく巨大なものが出てくる。

普通、芝居だと
セットは建て込まれて動かず
その中を役者が動き回る。

しかし、維新派の場合
セット=静的、パフォーマー=動的
という対比が逆転する。

パフォーマーの動きと台詞は
ミニマルでむしろ単調でさえある。
しかしそれは逆に、
動く巨大セットを際立たせる。

「王國」では
この巨大セットの質と量が
それ以前と比べて飛躍的に向上した。

街の全景、遠くに沈む夕日。
ビルの屋上から、非常階段を伝って
マンホールを抜けて都市の地下へ。

動く機械、流れる煙
現れては消える巨大なオブジェたち。
とにかくもう次から次へと
途切れることの無いイメージの連続で
怒涛のような作品だった。

が、あれが頂点だった。
それ以降、お金がなくなったのか
セットはシンプルかつ小規模となり
だんだん見ていて寂しくなってきた。

その後は、大阪を離れて
風景自体がセットと言える場所で
公演したりしていた。
お金がないので借景いくのか、と思った。

で、久し振りの大阪である。
期待半分、どうかな?半分で観に行った。
これがなかなか良かった。どこが良かったか?
お金が無くても見せる工夫が良かった。

「王國」では、本当に次から次へと
いろんな場所のセットが出てきたんだけど
「キートン」では、巨大なセットは2つしかない。
巨大な斜面と、回る左右二つの巨大な輪である。

巨大な斜面は計三回出てくるが
最初は斜めに電信柱が並んでいて
2回目は何も無い斜面を縦横無尽に人が歩き
最後は斜面のあちこちに穴が開いていて
そこから人が次々に現れては斜面を滑り落ちていく。
巨大な斜面の合間には巨大な輪が登場し
最後には全てが同時に登場して豪華な感じになる。

要は、一つのセットにいくつもの表情を持たせて
何回も使えるようにしているのである。
これは考えたな!と思った。
本当に、工夫次第で色んな見せ方が可能なのだ。

そのことを学び、スキルアップした維新派は
これからまたしばらく面白いのではないか?
と思った。また来年の10月が楽しみだ。


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