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2004/10/23(土)
詩人の魂
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私が一番好きなシャンソン それが「詩人の魂」である。
芝居を作るのに必要なのは まずはこの「詩人の魂」そして「技術」だと思う。
詩人は、 誰もが思っていて 言葉にできなかった何かを言い当てる。 あるいは、今まで誰も 思いつかなかった言い方、語り口で語ってみせる。
今月に入って 何本も素晴らしい作品に出会った。 そこでは皆、上記のような芸当が披露されていた。
ただ自分のことを語るだけなら 別に芝居でなくてもいい。というか 日々誰もが誰かに自分のことを話したり メールに書いたりしているはずだ。
芝居でなければ言えない。 その必然性がまず、気持ちいい。 芝居を通してしか本当のことが言えない。 芝居における「詩人の魂」とは、そういうものだと思う。
別に何かを語ろうとしなくてもいい。
まずは見世物として、 お客さんを楽しませたい、楽しんでもらいたい。 そういう気持ちで作られていても、 結果として「詩人の魂」は、そこに現れてしまうのだ。
現れてしまう。なろうと思ってもなれない。 「詩人の魂」とはやはり、才能のことなのだろうか。 同時代に生きる才能と出会う。 それは本当に楽しいことだ。
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