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2004/10/28(木) 離見の見
昔、浅田彰という人が書いた
「構造と力」
という本が流行ったことがある。

この本のキャッチコピーが確か
「ノリつつシラけ、シラケつつノル」
だったと記憶している。

「離見の見」とはつまり、
そういうことである。

舞台上の自分はノッている。

ノリノリという言葉から踊りまくる姿を
想像するように、忘我で自由な状態。
ノリノリに見えるように演じているのではなく
本当にノッて反応する自分がいる。

そして、もう一人。

幽体離脱の体験談として
自分の眠っている姿をもう一人の自分が
部屋の斜め上方から見ているという話は多い。

そんなもう一人の自分が
ノッている状態の自分の姿を斜め上方から
眺めて、観客にどう見えているかを
冷静に(シラケて)判断しコントロールする。

比喩ではなく本当に
演じている自分を見つめる
「もう一人の自分」がいた。

二人の自分が同時に存在していた。

言うなれば
コントロールオブ
アウトオブコントロール。

この状態が、何の前触れも無く
ある日突然実現した。何度も何度も
同じことを繰り返す稽古の日々の果てに。

その瞬間、私は役者というものが何なのか
はっきりと分かった気がした。

これからは何でもできる、という万能感と
役者以外のことを始めよう、という気持ちが
同時にやって来た。


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